ライフ

《アラフィフの着こなし術》いま流行の「レザーボトム」、辛口になりがちなイメージを中和させるコツは?

革の黒のパンツにボルドーのニットを着た女性の下半身
いま流行の「レザーボトム」、辛口になりがちなイメージを中和させるコツは?(Ph/イメージマート)
写真4枚

秋冬のおしゃれをワンランクアップしてくれるレザーのボトム。でも、レザーというとハードな印象があり、アラフィフには手を出しにくいと思っている人も多いはず。そこで、大人女性におすすめのレザーボトムのデザインや着こなしのコツをパーソナルスタイリストの杉山律子さんにうかがいました。

大人が選ぶべきはロングのタイトスカートやフレアスカートのレザーボトム

近年トレンドのレザーのボトムは、本革だけでなく、動物由来ではないフェイクレザーも充実。店頭にはデザインも細身のパンツにワイドパンツ、フレアスカート、タイトスカートとデザインも豊富にそろっていますが、大人の女性が選ぶならどんなものがおすすめなのでしょうか。

「近年はプチプラやファストファッションでもフェイクレザーのアイテムがたくさん登場していますよね。レザーアイテムというとどうしてもハードな印象があるので、大人女性はスカートが取り入れやすいと思います。ロングのタイトスカートかフレアスカートがおすすめ。パンツを選ぶ場合は、細身だとしゃがんだりするときに動きづらさもあるしハードな印象が強くなってしまうので、ワイドパンツのほうがいいでしょう。

色は黒が合わせやすいのですが、辛口になりすぎると心配な人はキャメルなどのブラウン系を選ぶと女性らしい印象になります」(杉山さん・以下同)

ハードな印象のレザーボトムには女性らしいニットが相性抜群

ロングのタイトスカートやフレアスカート、ワイドパンツなら大人女性にもおなじみのアイテムなので取り入れやすそうですが、実際にどのようにコーディネートしたらおしゃれに見えるのでしょうか。

白のハイゲージニットを着ている女性の口元と上半身
ハードなレザーにはハイゲージのざっくりニットで柔らかさをプラス(Ph/イマージマート)
写真4枚

「ハードな印象が強いレザーのボトムには、柔らかいニット素材のトップスで女性らしさをプラスしましょう。ハードな印象が中和されますよ。

女性らしいといっても、ポリエステルのブラウスだと安っぽさが出てしまうので要注意。ポリエステルはとろみ系であるのですが、テカテカとした素材。レザーもどちらかというとテカテカした素材になるので、全身がテカテカしてしまうと安っぽい印象になってしまうんです。でもニットならツヤがない素材なのでレザーと相性抜群です。

ロングのタイトスカートやパンツには、ざっくりとしたニットやハイゲージで落ち感のあるニットと合わせると、レザーにはない柔らかさが出るので女性らしさをプラスすることができます。女性らしいドレープがはいるようなドルマン袖のニットもいいでしょう。

フレアスカートの場合は、ざっくりとしたニットだとボリューミーになってしまうので、ハイゲージのコンパクトなニットと合わせます。ボトムが広がるぶん、上半身はコンパクトにしてメリハリをつけましょう」

スニーカーやさりげないアクセサリーでフェミニンに

ニットのトップスと合わせれば、ハードルの高かったレザーのボトムも素敵に着こなせそうですが、仕上げの靴やアクセサリー選びで失敗しないコツは?

ブラウンの革のロングスカートに白のニットと白のバッグと白のスニーカーをはいた女性のイラスト
ハードな印象を回避するには革のスカートにざっくりニットに柔らかさをプラスしてスニーカーでカジュアルダウンを(イラスト/飛鳥幸子)
写真4枚

「足元はスニーカーがおすすめ。ボトムスのハードな印象を、スニーカーでカジュアルダウンするときれいめ印象になります。または、ボトムと同じ皮革素材を選ぶならツヤ感のないスウェードにして、ローヒールかペタンコのシューズを選ぶと柔らかい雰囲気になりますよ。

アクセサリーは太いゴールドやじゃらっとしたシルバーなど主張の強いデザインをつけてしまうとハードな印象になってしまいます。辛口ファッションが得意な人やおしゃれ上級者なら個性的なアクセサリーでも着こなせてしまうかもしれませんが、おしゃれ初心者はきれいめにまとめたほうが簡単で素敵に見えるので、アクセサリーは細いラインのさりげないデザインを選びましょう」

杉山さんのアドバイスを参考にすれば、ハードルが高いレザーのボトムスも上品に着こなせそう。デザインや価格帯もさまざまなので、ぜひお気に入りの一着を見つけて、いつもと違うワンランク上のコーディネートを楽しみましょう!

◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん

パーソナルスタイリストの杉山律子さん
パーソナルスタイリストの杉山律子さん(Ph/黒石あみ)
写真4枚

一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア』(翔泳社)がある。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719

取材・文/青山貴子

●「秋の羽織りもの」の着こなし方、おしゃれとダサいの境界線は? 流行りのショートジャケットからカーディガン、ストールまで

●即おしゃれが叶う「ジレ」、アラフィフが上手に着こなすには?「襟つき」「ネックレス」がNGの理由をスタイリストが解説