喘息には漢方薬も役立つ
乾燥した空気やアレルゲンなどが肺に入り込むと、のどの痛みやせき、たんなど呼吸器のトラブルが起きやすくなります。そこで、「気管支を広げて呼吸をしやすくする」「酸素や栄養を肺に届け、呼吸器の機能を回復する」「気道の炎症を和らげる」といった作用がある漢方薬が、喘息の発作や症状の悪化を防ぐ医薬品として使われています。
おすすめの漢方薬
・麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
気管支喘息や気管支炎の治療に用いる漢方薬で、咽頭部の熱を冷まし、せきやたん、のどの渇きを抑え、呼吸をしやすくします。
・柴朴湯(さいぼくとう)
のど、肺、気管の炎症を和らげるとともにたんを取り去ります。気管支喘息や気管支炎のほか、せき、不安神経症に用いられる漢方薬です。
漢方薬を始める際の注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん
やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘル-youtubeチャンネル」(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。