暮らしのプロが実際に使ってみて「これ買ってよかった！」と実感した便利グッズと、暮らしに役立つテクニックを教えてもらうこの企画。今回は、オーラルケア専門店の店長で歯磨きマニアとして活躍する酒向淳さんが、アラフィフ世代の悩みとしてあがる「歯茎下がり」におすすめの歯磨き粉について教えてくれました。
アラフィフは歯茎下がりに注意！原因とリスクを知ることが大事
酒向さんがおすすめする歯磨き粉は、松風の『メルサージュ ヒスケア』（1200円・税込、編集部調べ）。歯科専売品ですが、ネットでも購入できます。こちらは、知覚過敏対策の歯磨き粉ですが、歯茎下がりにおすすめだといいます。
「よく加齢による歯茎下がりが指摘されますが、具体的には、歯肉のボリュームが減ること、または歯肉の下にある組織がなくなり、見た目的に歯肉が少なく見え、歯の根っこが見えたり、歯と歯の隙間が目立ったりする状態のことを言います。
実は、歯茎も肌と同じでコラーゲンを中心にできています。なので当然ですが年齢とともに歯茎も後退してきます。加齢だけが原因ではありませんが、口の中を健康に保つことや、全身を健康に保つことで、加齢による歯肉退縮を遅らせることができる可能性があります。
また、歯の表面は硬いエナメル質で覆われていて、少しの刺激では痛みを感じることはあまりありません。ただし、加齢などで歯茎が後退し、歯の根っこが露出すると柔らかい象牙質が露出され、刺激が神経に伝達しやすくなってしまいます。これが知覚過敏といわれる症状です。
そのため、歯茎下がりには、歯周病対策ができ、知覚過敏にも対応できる歯磨き粉が必要になります」（酒向さん・以下同）
歯がしみるのを防ぐ薬用成分が2つはいっている
酒向さんによるとこの歯磨き粉には歯がしみるのを防いでくれる成分がはいっているそうです。
「歯茎下がりにより露出されがちな象牙質の表面には、神経につながる穴がたくさん開いています。この穴から刺激が神経に伝わります。こちらの歯磨き粉は、硝酸カリウム、乳酸アルミニウムが配合されています。硝酸カリウムは、カリウムイオンが神経周りで痛みの伝達をブロック、乳酸アルミニウムは象牙質の穴をふさいでくれます。これらの働きで痛みの伝わりをブロックしてくれるという仕組みです」
歯周病ケアもばっちりの歯磨き粉を
市販品にも歯茎下がり対策の歯磨き粉はありますが、酒向さんがアラフィフ女性の歯磨きにこちらの歯磨き粉をおすすめする理由は他にもあるそうです。
「配合されている薬用成分のポリエチレングリコール400は、ステインを溶解しやすくし、ブラッシングすることでステインを除去してくれます。なので、着色性の汚れもしっかり除去できます。さらに、歯周病予防に効果のあるβ‐グリチルレチン酸や虫歯予防のフッ素も配合。知覚過敏症状の予防だけでなく歯のトータルケアもできる優秀な歯磨き粉です。
また、ソフトミント味、グレープフルーツミント味の2種類のフレーバーがあるのも魅力的。歯磨き粉のフレーバーにもこだわる傾向にある人にもおすすめです」
◆教えてくれたのは：歯磨きマニア・酒向淳さん
オーラルケア先進国ドイツに本社のあるオーラルケアグッズ専門店、メガデント銀座店店長。自身も、1000種類以上ものハミガキグッズを試し、日常からシーンによってさまざまな種類のオーラルケア用品を利用。日本製、海外製も含めて歯ブラシ、ハミガキ、その他のオーラルケア商品情報に精通し、多くのメディアで専門家として取材を受けている。http://www.megadent.co.jp/