
天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが学習院大学卒業後の4月1日から日本赤十字社に嘱託職員として就職されることが宮内庁の発表により明らかになりました。日本赤十字社と皇室の関係は深く、1947年の香淳皇后のご就任以降、歴代の皇后が名誉総裁を務められてきました。現在、皇后雅子さまが名誉総裁を務め、天皇陛下も皇太子時代に名誉副総裁を務められています。そこで、日本赤十字社に関連するご公務など、天皇ご一家の印象的なシーンを振り返ります。
次期名誉総裁として雅子さまを紹介された美智子さま
美智子さまから日本赤十字社の名誉総裁を引き継がれた雅子さま。2018年5月、30年間、日本赤十字社名誉総裁を務められた美智子さまにとって最後となる全国赤十字大会に雅子さまも15年ぶりにご出席。



美智子さまが退場される際、会場に向かって頭を下げられたあと、後ろを振り返り、雅子さまに声を掛けられました。前に出てきた雅子さまに対し、次期名誉総裁を紹介されるかのように腕に手を添えられました。大きな拍手に包まれながら雅子さまは笑顔で、美智子さまと共に頭を下げられました。


翌年は名誉総裁として出席された雅子さま。代替わり後、初めてとなる単独公務に笑顔で臨まれました。長年、式典を欠席されていましたが、名誉総裁としての責任と、前年の美智子さまのお気遣いにより自信につながったのかもしれません。













愛子さま 初めての日本赤十字社本社ご訪問とご供花
2023年10月、企画展「温故備震(おんこびしん)~故(ふる)きを温(たず)ね明日に備える」を見学されるため、日本赤十字社本社を訪問された天皇ご一家。到着後、すぐに救護活動で殉職した救護員の慰霊碑に花を手向けられました。愛子さまが公式の場で供花されたこと、日本赤十字社本社を訪問されたのは初めてのことでした。





ご一家は企画展を見学し、職員の説明に熱心に耳を傾けられました。救護用医薬品の展示コーナーで、職員の説明よりも先に、愛子さまが「アメリカからいただいたウイスキーもあるのですよね」と話されたそうです。赤十字の歴史を事前に学ばれていたことから、日本赤十字社の仕事にご興味を寄せられていたことがうかがえます。
内定について天皇皇后両陛下と愛子さまがお気持ちを発表
日本赤十字社に就職が内定したことについて、愛子さまのお気持ちが発表されました。
「本年4月より日本赤十字社の嘱託職員として勤務することの内定をいただき、ありがたく思っております。日頃から関心を寄せている日赤の仕事に携われることをうれしく思うと同時に身の引き締まる思いがいたします。これからも様々な学びを続け、一社会人としての自覚をもって仕事に励むことで、微力ではございますが、少しでも人々や社会のお役に立つことができればと考えております」












また、天皇皇后両陛下は「愛子が日本赤十字社の嘱託職員として受け入れていただくことになったことを、ありがたく思います。この春から日赤の一員として仕事に従事することにより、多くの人のお役に立てるよう努力を続けるとともに、社会人の一人として成長していってくれることを願っています」とお気持ちを公表されました。
2022年3月、成年皇族となった際の記者会見で「少しでも両陛下やほかの皇族方のお力になれますよう、私のできる限り、精いっぱい務めさせていただきたいと考えております」と話され、昨年は3度目のティアラ制作を辞退された愛子さま。
愛子さまが社会福祉に携わる就職先を選ばれたのは、ご両親の力になりたいという思いと国民に寄り添われるお気持ちがあらわれた選択と言えそうです。
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