2024年1月19日、新春恒例の皇室行事である「歌会始の儀」が、皇居・宮殿「松の間」で行われました。オフホワイトのドレスで出席された皇后雅子さまは、長女・愛子さまについても詠まれました。
新型コロナの感染拡大後3年連続で出席者へのマスクの着用がお願いされていましたが、今年は個人の判断に。また縮小していた陪聴者の人数枠は、コロナ前の約3分の1にまで増やしての開催となりました。
雅子さまのお歌には「愛子さま」がご登場に
今年のお題は「和」。一般応募の1万5270首から選ばれた入選者10人から朗詠が始まり、選者代表や召人、高円宮家の長女・承子さま、秋篠宮妃紀子さま、秋篠宮さま、雅子さまさま、天皇陛下の順に披露されました。これまでも雅子さまのお歌には、愛子さまが登場されましたが、今回久々に「愛子さま」が登場しました。
雅子さまは、愛子さまが中学の修学旅行で初めて広島を訪れた際に、原爆ドームなどを見て深まった平和への願いを卒業文集の作文に書かれたことをお歌に。
《広島をはじめて訪(と)ひて 平和への深き念(おも)ひを吾子(あこ)は綴れり》
「吾子(あこ)」が「愛子さま」を指しますが、平和の大切さに対する思いが次の世代にそして将来にわたって受け継がれていくことを願い、詠まれたものです。
天皇陛下は、皇后さまとともに全国各地を訪問した際の、現地の人々からの温かい歓迎をうれしく思い、人々の笑顔を見て自身も和んでいる心情を詠まれました。
《をちこちの 旅路に会へる人びとの 笑顔を見れば 心和みぬ》
このところコロナ関連の歌が続いていましたが、天皇陛下がコロナに関連しない歌を詠むのは実に4年ぶりとなりました。
愛子さまは学業の関係で今年もご欠席となりましたが、今年も歌を寄せられました。
儀式後、両陛下は入選者10人と懇談されました。能登半島地震で被災した石川県かほく市の職員には「大変でしたね」と声をかけられました。
今年はオフホワイトのドレスを選ばれた雅子さま
今年の歌会始での女性皇族方のファッションは、優しいペールカラーがそろい踏みでした。2022年は雅子さまはお気に入りカラーのブルー。女性皇族もそろってブルー系でした。
今年の雅子さまのお召し物は、胸元が着物のようなデザインのドレス。優しいオフホワイトのドレスを選ばれ、ファッションでも被災地へのお心遣いがうかがえました。
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