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更年期の不調?症状が似ているので注意!「微小血管狭心症」の原因、予防法を解説

胸を押さえる女性
微小血管狭心症は更年期の症状と間違えられやすい(Ph/photoAC)
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更年期を迎えた女性の中には、胸の痛みや動悸などの体調不良が続いていることに悩んでいる人もいるのではないでしょうか。薬剤師の山形ゆかりさんは「胸の圧迫感や動悸などが続いている場合、更年期障害ではなく、微小血管狭心症の可能性があるため注意が必要です」と話します。そこで、更年期障害の症状と似ている微小血管狭心症について、症状や原因、予防のための食事や漢方薬について教えてもらいました。

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心臓の病気がないのに不調が現れる微小血管狭心症

心臓の病気がまったくないにもかかわらず、胸の痛みや動悸などの狭心症のような症状がある場合に疑われる疾患が微小血管狭心症です。

微小血管狭心症の症状

症状としては、胸の痛みや圧迫感、動悸や息切れ、息苦しさ、吐き気、胃痛などがあげられます。胸の痛みや圧迫感は安静時にも起こり、数分から数時間続くこともあります。

これは、心臓の冠動脈の微小血管(大きい血管から枝分かれした、髪の毛ほどの太さの血管)が十分に拡張しなかったり過剰に収縮したりして、一時的に心臓の筋肉へ血液が行き渡らなくなることで起こります。

微小血管狭心症の原因

微小血管狭心症の主な原因は、喫煙や寒冷、ストレス、睡眠不足、過労などです。また、40代後半〜50代前半の更年期を迎える世代の女性が発症しやすいため、女性ホルモン(エストロゲン)の減少も関係していると考えられています。

ハートと救急車のオブジェ
不調が続く場合は循環器内科の受診も視野に(Ph/photoAC)
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微小血管狭心症は、心電図や心臓カテーテル検査でも異常がわかりにくく、更年期障害の症状と似ているため診断がつきにくい疾患のため、不調が続く場合は循環器内科を受診することが望ましいです。

微小血管狭心症の予防法

微小血管狭心症を予防するには、できるだけ生活習慣の乱れを整えたり、自分なりのストレス解消法を見つけたりすることが有効です。

生活習慣の見直し

生活習慣を整えることは簡単ではありませんが、まず血管の健康を保つことを意識するといいでしょう。具体的には、食生活の改善、喫煙や大量の飲酒を控える、適度な運動などが有効です。

冬は飲み会などのイベントも多く、外食が増えると塩分や脂肪分を過剰摂取しやすくなってしまいます。塩分や脂質の摂りすぎは血管の柔軟性に影響したり、詰まりやすくなったりする一因にもなるため、夜に外食をする日には朝昼の食事をヘルシーにするなど調整を心がけてみてください。

また、大量の飲酒はコレステロールや中性脂肪の増加につながり、同様に血管を老化させる原因になります。喫煙も動脈硬化を促進させるため、微小血管狭心症が心配な場合、お酒の飲みすぎにも注意し、できれば禁煙するのが理想的です。

並んだビール
過度な飲酒にも注意が必要(Ph/photoAC)
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適度な運動とは、「息がはずみ汗をかく程度の運動」を週合計で60分程度することです。運動により体が温まると、血液の流れがスムーズになります。これにより血管の内側の細胞がほどよく刺激され、血管が強くしなやかになります。ウォーキングやラジオ体操など、手軽にできるものから始めてみましょう。

ストレスをため込まない

更年期は女性のライフスタイルが大きく変化する時期と重なることが多く、ストレスがたまりやすい時期です。

「ストレスの原因(ストレッサー)を避ける」「情動焦点型コーピングをする」「ストレスを解消する」などで、ストレスをため込まないようにしましょう。

情動焦点型コーピングとは、ストレス対処法(ストレスコーピング)のひとつです。ストレッサーに対する考え方や感じ方をネガティブな気持ちからポジティブに変えることで、ストレスを軽減する効果が期待できます。具体的には、周囲の人に話を聞いてもらったり、専門のカウンセラーを受けたりといった方法があります。

ストレスを解消するには、「軽度の有酸素運動をする」「好物や甘いものを食べる」「趣味に没頭する」「睡眠をしっかりとる」などの方法があります。とくに、睡眠をしっかりとることは、疲労の回復にも重要です。

ランニングする女性
自分なりのストレス解消法を見つけて(Ph/photoAC)
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疲労の蓄積はストレスに弱くなるだけでなく、ステロイドホルモンが多量に分泌されて血管の老化にもつながるため、微小血管狭心症の症状を誘発しやすくなります。

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