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88歳で現役!『マネーの虎』でも注目された名物女性社長「90歳は折り返し地点。あと30年生きると思えば、いろんなことができる」

ピンクの服を着た女性
株式会社よし川代表取締役社長の吉川幸枝さん
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貧しい家に生まれながら、料亭などを展開する株式会社よし川を開業し、リアリティ番組『¥マネーの虎』への出演などを経て「歩く百億円」とも呼ばれるほどの経営者になった吉川幸枝さん。88歳の今も現役社長として活躍する吉川さんが、人生を楽しむヒントをまとめた『人生は80歳からがおもしろい』(アスコム)を上梓しました。そこで、本書で語られた、歳を重ねてもいきいきと生きる吉川さんのマインドに迫りました。

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90歳はまだ人生の折り返し地点

「あなたは何歳まで生きるつもりでいますか」と吉川さん。吉川さんは、120歳まで生きるつもりで人生設計をしているそうです。88歳の今、あと30年以上の時間があるつもりだという吉川さんは、実際に何歳まで生きられるかではなく、「人生に先があると思って生きたほうが楽しいんじゃないでしょうか」と語ります。

歳を重ねることで増える幸せ

歳をとることで見た目や体の機能など変わることがある一方、悪いことばかりではないのだそうです。それは、これまでに積み上げてきた経験があること。

「例えば、若いときには気に障ったようなことが、今ではたいしたことのない問題に思えたりしませんか。それって、ちょっとしたことでイライラして心が乱されたりしなくなって、あなたの幸せが増えることと同じなんです」(吉川さん・以下同)

こんな歳だから、と考えてはダメ

そんな吉川さんは、90歳はまだ人生の折り返し地点と考え、90歳で「人生で一番イケてる自分を作ってやろう」と思って生きているそうです。「人生あと30年生きると思えば、いろんなことができます」と希望に満ちた様子で、「こんな歳だから、もう死んでいくだけ」なんて考えたらいけません、と喝を入れます。

「なぜかというと、心の中でそう思うことは、『早く死ぬ』ということに自ら進んで向かっているのと一緒だから。残された時間を、自分を『死』のほうへ引っ張るために使っているのと同じことだから」

お祝いのケーキ風オブジェ
歳を重ねてきたことのメリットは経験があること(Ph/photoAC)
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90年近い長い人生を生きてきた吉川さんがいう「そんなの、つまらないし、バカバカしいと思いませんか」という言葉には、とても説得力があります。

年齢を気にしなくなるための方法

とはいえ、若さに価値を置きがちな世の中で、年齢を意識しない人は少ないでしょう。そんな人に向けて吉川さんは「今日を生きる、明日を生きる、今このときを必死に生きる。そうすれば、年齢なんてものは、そんなに気にしなくなってきますよ」と語ります。

「どうせ、人間は、時間をさかのぼれません。だから今、この瞬間があなたの一番若いときなはずです。そこを楽しみましょう」

吉川さん自身、しょっちゅう自分の年齢がわからなくなったり、10年前と今の自分の違いがよくわからなくなることがあったりするそうです。

「『ともかく生きるんだ』ということしか考えていないから、年齢がわからなくなっちゃうんでしょうね」

前向きに生きるには努力も必要

そんな吉川さんでも、衰えを感じて「もう歳なんだな」という気持ちに引きずりこまれそうになることがあるそうです。そんなとき、よいことと悪いことは鏡合わせのようにあると考える吉川さんは、不安な気持ちをプラスに変換するといいます。

「『あんた、そうじゃないでしょ、感謝でしょ。今日も1日ありがとうございましたって、感謝の気持ちに変えていこうよ』って」

花束をもった人
前向きに生きるために感謝の心を(Ph/photoAC)
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年齢なんか気にしないと言っても、ただ能天気に過ごすのではなく、感謝の心を持ったり、元気でいるように自分に言い聞かせたりしているそうです。前向きに生きる心がけをするための努力をすることで、自分のモチベーションを保つことができるのですね。

年齢は「火の見櫓(やぐら)」

そして、吉川さんは「歳をとるのが怖い」という人へ、「年齢を『火の見櫓(やぐら)』だと思ってみてください」とアドバイスします。

「歳をとるほど、櫓の高さが高くなる。グングン高みに上がって、いろいろなものがよく見えるようになる。見える景色が変わって、これまで知らなかったたくさんのことに気づくようになる。そう思ったら、歳をとるって、じつに豊かで、楽しいことじゃないですか」

火の見櫓
歳を重ねると火の見櫓(やぐら)のように物事を俯瞰できるようになる(Ph/photoAC)
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歳をとるごとに見えるものが増えるということは、それだけ面白いことにも目がいくということだと吉川さん。また、「その高さから見えるものは、そのときしか見られません」と話します。

「だから、そのときしか見られないものを、目を見開いてしっかりと見る。そうすると、生きている意味も見えてきて、『怖い』『死にたい』なんて気分も吹っ飛んじゃうんじゃないでしょうかね」