
テレビや映画で活躍する世界的に有名な女優はどんな車に乗っているのか。今回は、50代後半のアラカン女優たちが、話題作が公開された時期に選んだ車を振り返ります。
サンドラ・ブロック|高性能でスピードが出る2000万円超のポルシェ
2022年に公開された『ザ・ロストシティ』を最後に、俳優業を休業しているサンドラ・ブロック(59歳)。1994年の作品『スピード』では“減速してはいけない”バスを運転していたが、実生活でもスピードが出るスポーツカーを運転していた。

『デンジャラス・ビューティー2』が公開された2005年の3月にロサンゼルスで買い物をしていたサンドラをキャッチ。乗っていたのはブラックカラーのポルシェ。ツードアのクーペタイプで、後ろには「turbo」(ターボ)の文字が書かれている。
現在、日本で販売されているツードアタイプは「911」と「718」のモデル。「911」にはターボモデルがあり、基本料金が約2832万円(税込・以下同)で最高速度は320kmに到達する。高性能でスピードも速いポルシェを選んでいたサンドラ。アクションもこなす彼女のイメージにぴったりな高級スポーツカーだ。
ジュリア・ロバーツ|日本を代表するエコカーと7人乗りのベンツで子供たちとドライブ
ジュリア・ロバーツ(56歳)の代表作の一つ『食べて、祈って、恋をして』が公開された翌年、2011年1月に子供たちを学校に送る際に乗っていたのは一時期、セレブの間で流行した低燃費で経済的なプリウス。カラーはシルバー。
俳優のレオナルド・ディカプリオ(49歳)、お騒がせセレブのマイリー・サイラス(31歳)や女優のキャメロン・ディアス(51歳)も乗っていたプリウス。普及が進み、現在では各社がハイブリッドカーを販売しているが、先駆けはトヨタのプリウス。1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして発売された。当時のキャッチコピーは「21世紀に間に合いました。」だった。



6年後の2017年2月には、娘とランチを楽しむため、メルセデス・ベンツのSUV「GLS450」に乗っていたジュリア。「GLS」はオンロード、オフロードを問わずに優れた走行性能を期待できる7人乗りのラグジュアリーなSUV。日本のメルセデス・ベンツが2023年12月、新型「GLS」を発売している。「GLS450d 4MATIC(ISG搭載モデル)」の価格は1530万円からだ。
3人の子供を育てていたジュリア。環境を考えたエコカーや、7人乗車可能の高級SUVを選んだのは、ママとして子育てに合った車を選んでからかもしれない。

ハル・ベリー|アメリカで人気がある日本車 ホンダとレクサスをチョイス
ジュリアのように、日本車を選ぶハリウッド女優は他にもいる。2019年5月に公開された『ジョン・ウィック:パラベラム』で主人公、元殺し屋のソフィア役を演じ、昔と変わらないスタイルが話題を集めたハル・ベリー(57歳)もその一人。

映画公開時に乗っていたのは白いホンダのミニバン。ミニバンとは、ワンボックスタイプの3列シート車のことで、乗車空間と荷物空間が一緒になった形。2人の子供を持つ、ハル・ベリーは、ファミリー向けのボディタイプを選んでいた。
ちなみにホンダ以外にも、白いレクサスに乗っている姿が目撃されている。トヨタの高級車ブランドであるレクサスは、プリウスと同じように人気が高く、女優のミラ・クニス(40歳)やパリス・ヒルトン(42歳)も選んでいる。品質が高く、燃費が良いという理由で日本車はアメリカで人気があり、ハル・ベリーも愛用者の一人のようだ。






ナオミ・ワッツ|ダークグレーのスタイリッシュなアウディのSUVでお出かけ
2015年に公開された『ダイバージェントNEO』、『アバウト・レイ 16歳の決断』、『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』、『追憶の森』と4本もの映画に出演した、イギリスの女優、ナオミ・ワッツ(55歳)が同年に乗っていたのは、ドイツの高級車、アウディのSUV。

ボディが大きく、女性には運転が難しそうというイメージがあるSUVだが、実は荷物をたくさん積み込めるという利点だけではなく、車高が高く周りを見渡しやすいので運転しやすいというメリットがある。また、アウディのSUVはQシリーズで、Q2、Q3、Q5、Q7、Q8と、数字が車体の大きさを表していて、コンパクトサイズの「Q2」、街乗りにもアウトドアにも適したミドルサイズの「Q5」などバリエーション豊富だ。
ナオミが運転していたSUVは丸みがあり、車の色がダークグレーなので、いかつすぎず、上品でスタイリッシュなデザインだ。ちなみに、女優のエマ・ストーン(35歳)もアウディのSUVを選んでいる。


ヘレナ・ボナム=カーター|かわいいデザインのイタリア車フィアット
映画『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年公開)など、私生活のパートナーだったティム・バートン(65歳)の作品に数多く出演しているヘレナ・ボナム=カーター (57歳)は、Netflixのテレビドラマシリーズ『ザ・クラウン』でマーガレット役を演じた。ヘレナが出演したシーズン3と4(2019年、2020年)が公開された時期に乗っていたのはイタリアの自動車メーカーのフィアット。昨年も同じ車でドライブしている姿が目撃されている。
車種は「500C」で屋根が開く、コンバーティブルタイプ。フロントライトは丸形、カラーはミントグリーン、コンパクトボディでかわいいデザインだ。日本のフィアットの公式ホームページには、2024年2月の時点で、「500C」は生産終了と記載されている。
総排気量875cc、2気筒ターボのツインエアエンジンが2023年の10月末をもって生産終了する。それに伴い、搭載されていた「500」(呼び方は「チンクエチェント」イタリア語で500という意味)、「500C」、「パンダ」は、在庫がなくなり次第、 販売が終了するようだ。フィアットはコンパクトEVの「500e」を2022年から販売している。これからは電気自動車の時代になるのかもしれない。

女優たちの愛車を振り返ると、高級スポーツカーや荷物がたくさん入るSUV、燃費のいいコンパクトカーまで、さまざまな車が選ばれていた。車選びには選んだ人の個性やライフスタイルが表れるようだ。