暖かくなる時期に旬を迎えるさやえんどう。さやえんどうにはさまざまな品種があるので、料理によって使い分けている人も多いでしょう。中でも代表的なきぬさやとスナップエンドウについて、野菜ソムリエプロの福島玲子さんから選び方と正しい保存の方法を教えていただきました。
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きぬさや・スナップエンドウの選び方
春から初夏にかけて、さやえんどうが旬を迎えます。さやえんどうの中では、えんどうを若いうちに採ってさやごとたべる「きぬさや」と、グリーンピースをさやごと食べられるように品種改良した、厚みのある「スナップエンドウ」が代表的です。まずはこの2つの選び方をお話しします。
さやえんどうの共通の見極めポイント
きぬさやも、スナップエンドウも共通の見極めポイントがあります。
それは、鮮やかな緑色であること。表面からガクにかけて、全体的に鮮やかな色味だと新鮮な証拠です。色が薄いものや、茶色っぽいものは傷んでいたり、収穫から時間が経っている可能性があるので避けましょう。
品種によって異なる選ぶポイント
きぬさやとスナップエンドウとで選び方が違うポイントは、中の実の大きさです。
きぬさやの場合は、中の実が大きすぎず、平たいものを選びます。大きすぎるものは、育ちすぎていて実がかたくなる傾向にあるからです。
逆に、スナップエンドウは実がふっくらと肉厚なほうが食感がよくて甘みも含んでいます。ほどよく成長していて、ハリとかたさがあるか、よく確認しましょう。
さやえんどうの冷蔵&冷凍保存は下茹でが鉄則
乾燥に弱く、鮮度が落ちやすいさやえんどう。冷蔵や冷凍で保存するときは、下茹でをしておくことで劣化を遅らせることができます。
さやえんどうの正しい冷蔵保存
さやえんどうを冷蔵保存するときは、種類を問わず、まず茹でることが必要です。できれば購入した当日に下茹でをしましょう。きぬさやの場合は、茹でる前に筋を取ります。筋はへた側からお尻に向かって引っ張ると取りやすいですよ。
下茹でをするときは塩少々を入れた湯で40秒ほどさっと火を通し、冷水でしめてから水気を取りましょう。筋を取ったものは中に水が入っている場合があるので、振るなどしてよく水気を切ってください。その後、ポリ袋や保存袋に入れて野菜室に入れればOKです。
前述のとおり乾燥に弱いので、できるだけ空気に触れないように口をきっちり締めましょう。1〜2日程度保存できます。
さやえんどうは冷凍もOK!
冷凍保存する場合は、冷蔵同様に下茹でをします。冷凍のときは少しかためにサッと20秒から30秒ほど茹でます。同じように冷水でしめてから、水気を拭き取って保存袋に入れて冷凍庫へ。冷凍なら1か月ほど保存ができます。使うときは、凍ったまま鍋やフライパンに入れて調理しましょう。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ