年金受給額と家計収支を把握することで、老後不安を払拭
ショコラさんは年金で、ストレスのない豊かな生活をしていると言います。
「老後の不安っていうのは、一番の心配はお金ですよね。だから、自分は年金をいくらもらえるのか。生活費はいくら必要だから、年金だけではいくら足りない。そういうことがわかれば、足りない分を貯金したり、生活費を見直したり、何歳まで働けば大丈夫だなとか、予測が立てば気が楽になりますよね。
私は50代の中頃から貯蓄の目標を決めました。将来の年金額は『ねんきん定期便』を確認するか、年金事務所へ行けば調べてくれます。家計簿をつけていたので、今は月に15万円ほど使っているけど、リタイア後は年金だけで大丈夫だと予想できました。けれども、たまには旅行に行きたいし、病気になるかもしれないし、冠婚葬祭費用なども用意したいから、毎月2万円足りないと想定して、それを65歳から当時の平均寿命である85歳までの20年間分は貯めなくちゃ、とお金の計画を立てたんです。
年金だけだといくら足りないとか報道にありますけど、その言葉を鵜呑みにしてはいけません。自分のケースで考えないと、1人として同じ生活をしていませんから。自分はどのぐらい貯金があると安心できるのかを知ることが大事だと思います。
それに、お金をかけなくても楽しめることはたくさんありますよ。私は自転車で散歩をするのが好きですし、図書館で本を借りて読書をして、銭湯でリフレッシュ。趣味のピアノも安価な電子ピアノを購入して再開しました。ブログを書くのも私にとっては娯楽の1つですし、夜は孫の動画を眺めて癒されています。誰でも工夫すればストレスのない豊かな生活を送れるはずです」
◆ブロガー・ショコラさん
1956年2月生まれ。2016年、60歳で「老前整理」の備忘録として始めたブログ『60代一人暮らし 大切にしたいこと』が月間60万PVを記録し、トップブロガーに。著書に『58歳から日々を大切に小さく暮らす』（すばる舎）、『65歳から心ゆたかに暮らすために大切なこと』（マガジンハウス）などがある。https://lee3900777.muragon.com/
撮影／浅野剛 取材・文／小山内麗香
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