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食道がんになった秋野暢子さん、ポジティブに治療に専念できた理由 入院中はウォーキングやお笑い番組も

がんサバイバーとしての日々が続く

入退院を繰り返し、治療は約4か月半で終了。6つあったがんはすべて消えて、2023年1月には仕事にも復帰している。その経緯を秋野さんは、リアルタイムでブログにて報告していた。

「ブログは2010年から続けていましたし、美しく健康に生きるというテーマでよく講演会をして、著書を出版してきました。これで、病気になった途端に黙ってしまうのはフェアじゃないなと思ったんです。

健康に留意していたってがんになりますよ、そして、健康に留意していたほうが治療もうまくいきますよ、っていうことを伝えたかった。だから、私はこういう治療をしていますと、正確に発信しようと思ったんです」

ブログ読者からのメッセージが励みに

情報提供をしているつもりが、読者に何度も励まされたという。

「自分もがんサバイバーやがんファイターだというかたや、そのご家族が多くて、がんの情報が集まるプラットフォームになりましたし、励みになりました。また、著名人のかたから“実は自分もがんサバイバーなんだ”と連絡が来て、驚いたこともあります」

ブログ読者からのメッセージが励みになった(Ph/秋野暢子オフィシャルブログより)
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2022年11月の段階で、初期に見つかった5つのがんはなくなった。しかし、その後も食道内にがんが見つかり、そのたびに除去している。直近では今年4月に新たに見つかった10個目のがんを、3度目の内視鏡手術で切除した。

「食道がんは2年以内の再発が多いそうです。がんが完治したわけじゃありませんから、サバイバルが続くわけです。3か月に1回は検査も必要です。がんについてたくさんインプットしましたので、これからはアウトプットしていきたい。

ただし、がんの治療は100人いたら100人違います。がん腫も違えばステージも違いますから、私の場合はこうだったっていうことを正確に伝えていくことが大切だと考えています」

切除後も検査を受け続けている秋野さん(Ph/秋野暢子オフィシャルブログより)
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◆女優・秋野暢子さん
1957年1月18日生まれ。大阪府出身。1974年にテレビドラマデビューし、翌年NHK連続テレビ小説『おはようさん』で主演。1986年、映画『片翼だけの天使』でキネマ旬報主演女優賞受賞。2022年6月にステージ3の頸部食道がんが判明、主な治療は成功してがんサバイバーに。舞台、バラエティ、執筆、講演など、幅広く活動している。https://ameblo.jp/yokosmilerun/

取材・文/小山内麗香

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