家族構成が変わったり、味の好みや食べる量が変わったり。アラカンはルーティンになっている料理に対しても変革の時期。そこで料理研究家の松田美智子さんが、手は抜かず、気を抜きながら食を楽しむアイディアを紹介。映える&効きめがある&気分が上がるおしゃれ・美容・趣味・暮らしの実例やヒントを紹介する、大人女性に向けたムックシリーズ『reShine』から注目記事をピックアップした。
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【お悩み1】食材を使いきれず、無駄にしがちです
あれこれ冷蔵庫に詰め込んでいると奥のものが見えず、ある日しなびた野菜や賞味期限切れの調味料が発掘されることも。
中身を“見える化”して整理することが大切です
見通しをよくしておけば、何があるか一目瞭然。在庫管理がしやすくなり、今ある食材をいかした献立を考えられるようになります。買い足すものも明確になり、買い物の時点から無駄が省けます。
冷蔵庫内を見える化するコツ
真ん中を空けておくと、見通しがよく、冷気がまわりやすいだけでなく、鍋やボウルをさっと入れられる。
重ねて使える小さめの密閉容器に入れて保存すると、見やすく使い忘れが防げる。
真空パック器を使うことで、鮮度を保ったまま長期保存が可能に。かさを減らせるので、冷蔵庫もすっきり。
【お悩み2】作り置きをしても余らせてしまいます
調理するのではなく、日持ちがするように下処理をした準備菜にするのがおすすめです。かたまり肉なら、ゆでてから切り分け冷凍保存に。葉物はゆでておく。塩をふったり、火を入れたりすることで腐敗を防げますし、さっと使えて便利です。
例えば…切り干し大根は煮つけず油和えで保存
たっぷりの水で戻したら、乾物の臭いがなくなるまでよくもみ洗いします。水気を絞り、こめ油で和えたら、密閉容器に入れて冷蔵庫で3日間保存可能です。
洋風の味付けにも合う切り干し大根。千切りにした野菜と和えてマリネに。シャキシャキした食感が楽しめます。
例えば…鮭は塩をふって真空袋で保存
魚は塩をふって保存しておけば、食べたいときに焼くだけでご飯のおともに。下味は塩だけなので、ハーブマリネにするなど応用可能。
1パック分を焼いておけば、余った一切れを別の料理に活用できます。火を通しておくとすぐに使えるので便利。
◆教えてくれたのは:料理研究家 松田美智子さん
1955年生まれ。料理研究家、日本雑穀協会理事、テーブルコーディネーター、女子美術大学講師。『家庭料理は郷土料理から始まります。』(平凡社)、『65歳からの食事革命』(文化出版局)など著書多数。
料理・スタイリング/松田美智子 撮影/合田昌弘 構成・文/岩淵美樹
※『reShine』2024年夏号