家事・ライフ

少人数の食卓でも「面倒にならない」「無駄にしない」食材の活用術を料理研究家の松田美智子さんが紹介

エプロン姿の女性

食の変化に対応するアイディアを料理研究家の松田美智子さんが教える

家族構成が変わったり、味の好みや食べる量が変わったり。アラカンはルーティンになっている料理に対しても変革の時期。そこで料理研究家の松田美智子さんが、手は抜かず、気を抜きながら食を楽しむアイディアを紹介。映える&効きめがある&気分が上がるおしゃれ・美容・趣味・暮らしの実例やヒントを紹介する、大人女性に向けたムックシリーズ『reShine』から注目記事をピックアップした。

* * *

【お悩み1】食材を使いきれず、無駄にしがちです

あれこれ冷蔵庫に詰め込んでいると奥のものが見えず、ある日しなびた野菜や賞味期限切れの調味料が発掘されることも。

中身を“見える化”して整理することが大切です

見通しをよくしておけば、何があるか一目瞭然。在庫管理がしやすくなり、今ある食材をいかした献立を考えられるようになります。買い足すものも明確になり、買い物の時点から無駄が省けます。

冷蔵庫内の写真

冷蔵庫は見通しをよくする

冷蔵庫内を見える化するコツ

冷蔵庫内の写真

真ん中を空けておくと使いやすい

真ん中を空けておくと、見通しがよく、冷気がまわりやすいだけでなく、鍋やボウルをさっと入れられる。

冷蔵庫内の写真

容器は形を揃えて

重ねて使える小さめの密閉容器に入れて保存すると、見やすく使い忘れが防げる。

真空パック器で鮭をパックしている

見える化には真空パック器が便利

真空パック器を使うことで、鮮度を保ったまま長期保存が可能に。かさを減らせるので、冷蔵庫もすっきり。

【お悩み2】作り置きをしても余らせてしまいます

調理するのではなく、日持ちがするように下処理をした準備菜にするのがおすすめです。かたまり肉なら、ゆでてから切り分け冷凍保存に。葉物はゆでておく。塩をふったり、火を入れたりすることで腐敗を防げますし、さっと使えて便利です。

例えば…切り干し大根は煮つけず油和えで保存

容器に入った切り干し大根

切り干し大根の準備菜は油和えで保存

たっぷりの水で戻したら、乾物の臭いがなくなるまでよくもみ洗いします。水気を絞り、こめ油で和えたら、密閉容器に入れて冷蔵庫で3日間保存可能です。

「切り干し大根のマリネ」

野菜たっぷり「切り干し大根のマリネ」

洋風の味付けにも合う切り干し大根。千切りにした野菜と和えてマリネに。シャキシャキした食感が楽しめます。

例えば…鮭は塩をふって真空袋で保存

鮭の切り身がオイルに浸かっている

ハーブマリネにした鮭の切り身

魚は塩をふって保存しておけば、食べたいときに焼くだけでご飯のおともに。下味は塩だけなので、ハーブマリネにするなど応用可能。

マリネした鮭をフライパンで焼いている

マリネした鮭はバターでソテーするだけでごちそうに

1パック分を焼いておけば、余った一切れを別の料理に活用できます。火を通しておくとすぐに使えるので便利。

◆教えてくれたのは:料理研究家 松田美智子さん
1955年生まれ。料理研究家、日本雑穀協会理事、テーブルコーディネーター、女子美術大学講師。『家庭料理は郷土料理から始まります。』(平凡社)、『65歳からの食事革命』(文化出版局)など著書多数。

料理・スタイリング/松田美智子 撮影/合田昌弘 構成・文/岩淵美樹

※『reShine』2024年夏号

関連キーワード