野生パンダ保護の一環としてジャイアントパンダ繁殖を行っている上野動物園。現在は、双子パンダのシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)、その両親にあたる4頭のジャイアントパンダたちが生活している。高山動物のため、暑さが苦手なジャイアントパンダたちがどのように過ごしているのか、近況を紹介する。
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高血圧の改善に向けた取り組み
シンシンは2023年9月20日、リーリーは2023年11月28日から、高血圧がみられている。定期的な血圧測定と投薬を継続しながら、薬の量の調整などを続け、改善に向けた取り組みを行っているという。
2頭とも採食や行動について、異常はなく良好に過ごしているというが、シンシンは7月28日以降、右目に一部白く濁った箇所が確認され、白内障が疑われている。治療法などを慎重に検討しているとのことだ。
また、気温が高い日が続いているため、それぞれ主に冷房の効いた室内で過ごしており、シンシンは非公開エリアにいることが多く、姿を見られないこともあるという。
双子パンダが別々で過ごす初めての夏
春から別々の飼育室で暮らし、初めての夏を迎えたシャオシャオとレイレイも、それぞれ冷房の効いた室内で過ごしているという。
1年で体重が2倍以上に!
約1年前の2023年8月22日の測定で34.15kgだったシャオシャオは84.8kg(2024年8月15日測定)に、33.15kgだったレイレイは87.0kg(同)と2倍以上も大きくなり、順調に大人パンダに近づいているようだ。
採血トレーニングを継続中
昨年の7月から始まったハズバンダリートレーニングも継続中。2頭とも先月に引き続き採血トレーニングを中心に、健康管理などをしやすくするための訓練を行っている。