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《chocoZAP利用者データで分かった「健康と県民性」》「減量にコミット」1位は佐賀、「筋トレ好き」1位は和歌山、「都市部は無酸素運動、地方は有酸素運動」の傾向も 

「健康と県民性」ランキングは意外な結果に(写真/PIXTA)
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“日常の隙間時間にちょこっと運動&リフレッシュ”を掲げたコンビニジム・chocoZAPはいまや全国47都道府県に展開。このたび運営するRIZAPが公表した利用者150万人のデータから、興味深い県民性が見えてきた!

「減量にコミット」ランキングでは東北勢が上位に

「24時間いつでも行ける」──コンビニのような感覚で、運動のみならず、ゴルフや美容、コインランドリーにカラオケなど(※一部、テナント規制により24時間営業ではない店舗があるほか、サービスおよび関連設備は店舗により異なり、取り扱いのない店舗もある)、さまざまな時間が過ごせる場として注目されるchocoZAPの会員数は120万人を突破。

全国1600店舗以上を展開するチョコザップ(時事通信フォト)
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RIZAPは9月末、属性、運動、体組成、来館、サービス予約、利用マシンなど、顧客データ利用者延べ150万人(調査期間中の退会者含む)のビッグデータを集計。健康ランキングを発表した。

運動習慣の帰結として、まず気になる「減量にコミット」(2kg以上の減量に成功した人)ランキングでトップに輝いたのは佐賀県。一方、2位以下からは東北地方の県が続く。スポーツジムならではの「有酸素運動」ランキングでも、東北勢が名を連ねている。今回の調査結果には、各都道府県の地域性が出ているという。

「chocoZAPは基本的に無人で運営しており、アプリでの入退館管理のほか、会員に配布する体組成計やヘルスウォッチとアプリの連携、AIカメラによる店舗管理などからライフログデータを取得することができます。それらを活用し健康増進、予防医療の実現を図ることが目的のひとつです。

『減量にコミット』ランキングでは、1位は佐賀県ですが、そのほかの上位は東北勢が多くを占めています。実は体組成計等でまめに記録を取っている“真面目な県民性”のランキングでも東北勢が上位を占めており、まめに体重等を記録している真面目なかたほど、減量にコミットしているという相関関係も見られ、日々ご自身の体に意識を向けることの重要性を裏付ける結果となりました」(RIZAPグループ広報部)

三又又三「岩手県は真面目に記録して結果を出す人が多い」

「減量にコミット」ランキング2位で、「まめに記録する」ランキング1位となった岩手県出身のタレント・三又又三(57才)は、筋トレが高じてボディビル大会への出場を果たした。

ボディビル大会に出場したタレントの三又又三
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「岩手は何と言っても世界中がときめく大谷翔平さんの故郷であり、作家の宮沢賢治さんも輩出。真面目に記録して、結果を出す性分の人が多いはず。ぼく自身もダイエットするときはゴールを具体的に定めて着実に目指します」

西も負けてはいない。兵庫県出身で、尼崎市のボディビル大会で優勝したコンビ芸人「アルミカン」の赤阪侑子(41才)が言う。

「アルミカン」の赤阪侑子は筋トレYouTubeチャンネルも開設
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「『筋トレ大好き』では12位と順位としては微妙ですが(笑い)、私が通う大阪のジムに通っている女子選手は兵庫県のかたが多い。筋トレは頑張ったら頑張っただけ筋肉は大きくなるし、硬くなるのでやりがいがあるし、わかりやすく成長を感じられるところが魅力的です」

「筋トレ大好き」ランキングで、2位以下に並ぶ都市部の地域をおさえて1位に輝いたのが和歌山県。県民博士でリサーチプロデューサーの木原誠太郎さんはこう分析する。

利用者の利用割合時間から算出したランキング
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「和歌山県民は“自然に囲まれた環境を好み、穏やかな生活を楽しむ”一方で、自分の意見をしっかり持っているようです。自然豊かな環境で育ち、体を動かすことが生活の一部となっていることから自らの限界に挑戦し、達成感を味わうことを重視する県民性が、chocoZAPでの筋トレ利用率の高さにつながっているのかもしれません」

都市部は無酸素、地方は有酸素 「朝型」は東北、「夜型」は九州・沖縄

調査では、都市部において無酸素運動マシンの利用率が比較的高く、そうでない県では有酸素運動マシンの利用率が高いという結果も出た。これはジムまでどのような交通手段で来るかの差も大きいようだ。

都心であれば徒歩や自転車での来訪が多いため運動は筋トレなど無酸素を中心とするが、車社会の地方では車移動が多いためランニングマシンやフィットネスバイクなど有酸素運動が目的になると分析された。同様の理由から、「よく歩く」ランキングでは、上位を都市部が独占。通勤通学などのスタイルが結果につながったといえるだろう。

利用者の来館時間から算出したランキング
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利用者の来館時間から算出した「朝型タイプ」「夜型タイプ」のランキングも興味深い。日照時間が関係しているのだろうか、朝型は東北地方、夜型は九州地方に多く、夜型の1位は沖縄県となった。夜型は23時~深夜2時台の来館率をランキングにしており、深夜に黙々とトレーニングに励む特性は西日本に多いといえるだろう。

「沖縄県民は“おおらかでマイペース、人とのつながりを大切にする”性格で、リラックスした生活リズムが根付いています。夜遅くまで続くにぎやかな文化や、仕事とプライベートのバランスを重視するスタイルが、夜型のライフスタイルにつながっているのでしょう。

chocoZAPでの深夜利用が多いのも、夜間の活動が多い沖縄県民の生活習慣を反映しているのかもしれません。日中の暑さを避けて涼しい夜間に行動するのは、沖縄ならではの特徴といえます」(木原さん)

「シニア会員が多い」は関西地方の府県がベスト5に

掲載しているランキング以外にも、調査では「コスパ意識が高い」「タイパ重視」などが発表され、「シニア会員が多い都道府県ランキング」では、関西地方の府県がベスト5(1位・奈良県、2位・和歌山県、3位・兵庫県、4位・徳島県、5位・京都府)となった。これは、「なら健康長寿基本計画」(奈良県)、「第四次和歌山県健康増進計画」(和歌山県)など、行政の健康増進施策が要因のひとつと分析されている。ジムの魅力について、三又が語る。

タレントの三又又三
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「顔見知りができて、本気で鍛えている人とコミュニケーションをとることもできるので非常に楽しい。家の近所にあるなど、行きやすいことはとても大事。サッと行けるジムがどんどん増えるといいですね」

あなたの運動習慣で、ランキングは大きく変わるかもしれない。県民性を意識しながら、自分に合った運動習慣を見つけよう。

※女性セブン2024年11月21日号