料理・レシピ

せいろ調理って実は簡単!お手軽レシピ7つと手入れから調理までの基本まとめ

せいろで蒸した具材
「ご飯とおかずのまとめ蒸し」
写真18枚

せいろ調理は難しそう、プロや料理上手が使うもの、と思っている人も多いのでは? それがいまSNSなどを中心に、初心者でも失敗なく作れる調理器具として大ブームに! 基本は“蒸す”だけ。なのにどれも絶品のおいしさで、時短&簡単に作れるものばかり。愛らしいせいろで心も体も温まる料理を作って、冬支度を整えましょう。

台湾ブームで人気爆発!せいろ蒸しの魅力

【1】そのまま食卓へ!見た目にも映える

調理道具としても器としても活躍。食卓でも見栄えがよく、食べるまでふたをしておけば保温効果も高い。

【2】油を使わないヘルシーな調理法

蒸すだけで油は不要。肉などの余分な脂は落ちてさっぱり。味つけも最小限で。

【3】同時調理で時短&簡単で失敗しらず

1段で数品蒸す、2段重ねて蒸すなど同時調理が可能。焦げる心配もなく、時短&洗い物も減らせる。

【4】栄養をとじ込め旨みを凝縮

蒸気でゆるやかに火を通すことで栄養を逃さず、素材の甘みや風味が濃厚に感じられる。

【5】かさが減って食べやすくなる

生だとたくさん摂りにくい野菜も、かさが減って柔らかくなり、食べやすい。

切る詰める蒸すだけ!

せいろ調理は初めてでも、難しいことは一切なし。

「もともと料理は得意ではなくて、仕事終わりでクタクタの状態で献立を考えるのは大変でした。そこで自分に合う調理法を試行錯誤したところ、せいろならほったらかしで作れて焦がす心配もないとわかって。真のズボラ料理にハマりました」(インスタグラマーのOL・りよ子さん・以下同)

結果、いろいろな食材を蒸したことで、栄養バランスも整い健康になっていったという。

「肌や髪など、美容面でもおすすめですよ」

用意するもの

・せいろ

せいろ
大きいサイズのせいろ
写真18枚

せいろは、蒸気で食材を蒸す木製の蒸し器。素材は杉、竹、ひのきなどがあり、耐久性や大きさなどにより価格が異なるが、蒸し上がりに大きな差はない。直径18〜21cm(1段)で1~2人前が目安。無印良品※(1090円〜)、照宝(中華調理器店)ほか、ネット通販でも手頃な価格から購入が可能。(※現在せいろは人気商品のため、品切れの場合があります。在庫状況は店舗へおたずねください)

・蒸し板
・鍋

銀色の鍋
せいろを蒸す鍋
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立ち上る蒸気で蒸すため、多めの湯が入る深さのある鍋を使用する。

蒸し板
段差のある専用鍋ではない場合は蒸し板使用する
写真18枚

せいろとセットの段差がある鍋を使用、または家庭にある鍋を使用する場合は、蒸し板を用い、鍋とせいろの間に挟んで使う。

・クッキングシート&さらし

さらし
せいろを蒸すときに使うさらし
写真18枚

肉類や調味料を混ぜた素材を蒸す場合、クッキングシートをしくとせいろが汚れにくい。器ごと入れて蒸す場合は、先にさらしをしいておくと取り出しやすく、やけどの心配が少ない。

・耐熱容器など

スープや蒸し汁ごと味わうものは、容器に入れて蒸す。耐熱性でせいろの内径より小さいものを選ぶ。数品同時に蒸す際は、耐熱容器とクッキングシートを組み合わせるとよい。

せいろのお手入れ方法

【1】使い始め
鍋に湯を沸かし、せいろをのせ10~15分、から蒸しし、汚れやほこりを除く。

【2】洗い方
汚れがついたら水で流しながらたわしやブラシでやさしくこする。洗剤は極力使わない。

【3】保管方法
風通しのよいところで乾燥・保管する。視界に入るところにおいて日常使いするのが◎。

基本の流れ

【1】具材を詰める

具材を詰めたせいろ
具材を詰めるときはクッキングシートを敷く
写真18枚

せいろを水で濡らし、具材を詰める。色の出るもの、水気や油分のある食材などの場合は、クッキングシートをしいてから具材を詰める。または耐熱容器を使用する(事前にさらしをしく)。

【2】蒸気の上がった鍋で蒸す

せいろを鍋にのせている
蒸気が上がってからせいろをのせる
写真18枚

鍋の8~9分目まで、水を入れて沸騰させ、蒸気が上がったらせいろをのせ、ふたをして蒸す。浅めの鍋を使用する際は、湯がなくならないよう注意し、少なくなったら水ではなく湯を足す。

※レシピで使用するせいろはすべて直径21cmです。

「ご飯とおかずのまとめ蒸し」のレシピ

《作り方》(2人分)
【1】かぼちゃ60g、紫キャベツ1/8個、アスパラガス4本、エリンギ1本、にんじん1/2本は食べやすい大きさに切る。豆苗1/2袋は根元を切り、豚バラ薄切り肉6枚で巻く。

【2】せいろに【1】、卵1個、冷凍ご飯100g、ミニトマト6個を詰め、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火で10分蒸す。塩または好みのたれ適量をつける。

1段&1品蒸しのレシピ

冬野菜で作る1段&1品蒸しのレシピを紹介。

「丸ごとかぶのえび詰め蒸し」のレシピ

雪だるまのようなフォルム。上品なかぶの甘みが広がる。

「丸ごとかぶのえび詰め蒸し」
「丸ごとかぶのえび詰め蒸し」
写真18枚

《作り方》(2人分)
【1】かぶ4個は茎を1cmほど残して葉を落とし、皮をむく。飾り用に上部を切り、スプーンで中をくりぬく。青じそ4枚はみじん切りにする。

【2】くりぬいたかぶはむきえび5尾と合わせてよく叩き、青じそ、片栗粉大さじ1、みりん小さじ1、塩少量と混ぜ合わせる。

中身を詰めたかぶがせいろに入っている
具材を蒸す際のイメージ
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【3】【1】のかぶに【2】をスプーンの背で押しつけるようにして詰め、クッキングシートをしいたせいろに並べる。

【4】湯を沸かした鍋にせいろをのせてふたをし、強めの中火にかけて15分蒸す。しょうゆ・ラー油各適量をかける。

「白菜と鶏もも肉のミルフィーユ蒸し」のレシピ

みずみずしい白菜に爽やかなゆずの香りとみそだれが合う。

「白菜と鶏もも肉のミルフィーユ蒸し」
「白菜と鶏もも肉のミルフィーユ蒸し」
写真18枚

《作り方》(2人分)
【1】白菜5枚はせいろの高さに合わせてざく切りにする。鶏もも肉1枚(300g)はそぎ切りにする。ゆずの皮適量は細切りにする。

【2】せいろに白菜と鶏もも肉が交互になるよう詰め、ゆずの皮を散らす。湯を沸かした鍋にせいろをのせてふたをし、白菜が透き通るまで、強めの中火にかけて10〜15分蒸す。みそ大さじ1と1/2、すりおろししょうが大さじ1、砂糖・ごま油各小さじ1を混ぜ合わせ、つける。

「豚きのこのみぞれ蒸し」のレシピ

たっぷりの旨みを吸ったおろしで豚肉をさっぱりいただく。

「豚きのこのみぞれ蒸し」
「豚きのこのみぞれ蒸し」
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《作り方》(2人分)
【1】しめじ50g、えのきたけ30gは石突きを落とし、ほぐす。まいたけ50gもほぐす。大根5cmはすりおろす(鬼おろし)。

蒸す前の具材を入れたせいろ
具材を合わせてさらしを敷いたせいろへ
写真18枚

【2】器に【1】と豚こま切れ肉100gが混ざり合うように盛る。

【3】せいろにさらしやふきんをしいて【2】を器ごと入れ、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火にかけて10分蒸す。小ねぎの小口切り適量を散らし、ぽん酢しょうゆ適量をかける。

「丸ごと長ねぎと白身魚の酒蒸し」のレシピ

長ねぎのシンプルな甘さは日本酒と相性抜群。冬にぴったりな一品。

「丸ごと長ねぎと白身魚の酒蒸し」
「丸ごと長ねぎと白身魚の酒蒸し」
写真18枚

《作り方》(2人分)
【1】長ねぎ2本は1.5cm幅の斜め切りにして器に盛る。

【2】【1】の上にたら2切れ(200g)を並べ、酒大さじ2、塩適量を振る。

蒸す前の具材を入れたせいろ
野菜の上にたらをのせる
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【3】せいろにさらしやふきんをしいて【2】を器ごと入れ、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火にかけて10分蒸す。

「れんこんの挟みシューマイ」のレシピ

シャクシャクの食感とあふれる肉汁がたまらない。

「れんこんの挟みシューマイ」
「れんこんの挟みシューマイ」
写真18枚

《作り方》(6〜7個分)
【1】玉ねぎ1/2個、しょうが・にんにく各1片はみじん切り、むきえび5尾は包丁で叩く。れんこん1/2個は皮をむいて2~3mm厚さの輪切りにする。

【2】ボウルにれんこん以外の野菜、えび、ひき肉100g、みりん・片栗粉各小さじ1、塩少量を入れて粘り気が出るまでよく練り混ぜる。

【3】れんこんに6〜7等分にした【2】をはさみ、れんこんの穴に肉だねが入るようギュッと成形する。

【4】クッキングシートをしいたせいろに【3】を並べ、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火にかけて10分蒸す。適宜しょうゆ・からしをつける。

「ゴロゴロ蒸しカリフラワーと半熟玉子のサラダ」のレシピ

マスタードを具材によく絡めた満足感たっぷりホットサラダ。

「ゴロゴロ蒸しカリフラワーと半熟玉子のサラダ」
「ゴロゴロ蒸しカリフラワーと半熟玉子のサラダ」
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《作り方》(2人分)
【1】カリフラワー1/2個は小房に分け、さやいんげん6本は4cm幅の斜め切りにする。ウィンナソーセージ5本は斜め2等分に切る。

蒸す前の具材を入れたせいろ
卵もせいろで蒸す
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【2】【1】、卵2個をせいろに詰め、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火にかけて10分蒸す。

【3】卵を半分に切ってすべてをボウルに入れ、マスタード大さじ3、しょうゆ小さじ1、こしょう適量を加えてよく和える。

◆教えてくれたのは:インスタグラマー・OLりよ子さん

せいろを持った女性
インスタグラマーのOLりよ子さん
写真18枚

毎日続けられて身体が整うせいろ料理に魅了され、SNSでレシピを発信し、話題に。書籍『すべてを蒸したい せいろレシピ』(Gakken)が大人気。https://www.instagram.com/musu_riyoco/reels/

撮影/菅井淳子 スタイリング/鈴石真紀子 取材・文/勅使河原桜

※女性セブン2024年11月28日号

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