ライター歴45年を迎えたオバ記者こと野原広子(67歳)。年を重ねて、体のあちこちが痛むように。とくに半年以上悩まされているのが「五十肩」だ。一時は夜中に飛び起きるくらいの痛みだったが、ついに改善の兆しが見えてきたという──。
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夜中に飛び起きるぐらいの痛み
つくづく自分がイヤになることってないですか? 私はこの2か月がそうだったの。悪いクセでね。新しい出来事が目の前に現れると興味を持ってあれこれやるんだけど、変わり映えしないと投げ出しちゃう。
私に五十肩の症状が出始めたのはゴールデンウィークの前後からで、左腕が痺れるような痛いような。それが8月になると夜中に飛び起きるくらい痛くなって、そうなると服の脱ぎ着も顔を洗うのも苦痛。
あまりの激痛に散歩の途中で見つけた整形外科に飛び込んだわよ。で、レントゲンを取ったら「五十肩ですね。週に2回は来てください」と言われ電熱を当てられた。そして「すぐにどうこうなることはないですけど治療を続けていたら少しずつ改善します」だって。
それから医師の言うとおり、電熱器をあてるために通院して、同時に夏の盛りだったから区のスポーツセンターのプールで腕を大きく振って水中ウォーキング。それを繰り返したら夜中の激痛はなくなったの。
痛みはなくなったけど“低空飛行”の2か月
でも、腕は上がらないままなんだよね。前から上げると頭の首くらいまでいくけど真横が痛くてダメ。「ギャーッ!」と心の中で叫んだら、なんと、『巨人の星』の大リーグボール養成ギブスが浮かんだわよ。星飛雄馬がガッチリ固められたやつ、なんて言っても若い世代の人はわからないか(笑)。
で、ここからよ。夏も終わろうという頃、私の耳に「五十肩は痛いけどいつのまにか治ってる」という都合のいい言葉が複数入ってきたの。腕は肩から上に上がらないから両手でシャンプーしたり、洋服の脱ぎ着は大変だけど、これも適応力? 左手が不自由という状態に徐々に慣れてきちゃったんだわ。
気がついたら電熱を当てるだけの整形外科には足が向かなくなり、涼風が立つころには水中ウォーキングもヤメ。で、腕、動かないなー、痛いなー。でもいつの間にか治るっていうしなーと、やる気のなーい低空飛行の9月半ばから2か月が過ぎた。
知人から教えられた整形外科で腕が上がった!
それがよ。先日、仕事仲間のMさんから「五十肩を放っておくと腕が動かなくなっちゃう人もいるんだってよ」と聞いたんだよ。その数日後、今度はたまに行くヨガ教室で、腕を動かすポーズができない私に「早くうちに治療しないと固まってしまうって言いますよね」と声をかけてきた人がいたの。
さすがに目が醒めたわよ。で、私より重症だったという仕事仲間のMさんが通って治したという日本橋の整形外科を教えてもらったの。
いやいや、病院によってこんなに違うの? 理学療法士さんに固まった筋肉をマッサージしてもらったら見て! たった1回で腕が横から90度しか上がらなかったのに120度まで上がっちゃったのよ。
病院のマッサージだけじゃなくて、自宅でもストレッチをしてということでやり方か書かれた冊子をくれてね。それが、体を前倒しして腕を前後前後に動かすポーズ。あと、腕を高く上がるところまで上げての壁ドンのポーズ、などなど。
当たり前の話だけど、病院選びは大事だね。人の話は広く聞くべし。それと打つ手があるならさっさと治療すべし。耳障りのいいことにしがみついて、グダグタ、ぐずぐずしていた2か月がほんと、もったいなかったわ。
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。
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