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67歳オバ記者、階段で3階まで上るのがしんどい…そして心と体が衰えないために決めた「1日3つ、日記に書けることをする」

オバ記者
体が衰えないように新しい課題に挑戦するオバ記者!
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ライター歴45年を迎えたオバ記者こと野原広子(67歳)。年を重ねるとともに、家族の他界や大病などを経験。自身と周りの変化を実感する日々。とくに最近は体力の衰えを感じることが増えてきたという。そんなオバ記者が心に決めたこととは──。

* * *

「人生最大の波乱」が押し寄せた7年前

「前向き」と言われる私だけど、ここのところ後ろを振り返ることが多い。というのもキッカケは先日の衆議院議員選挙なの。

ひょんなことから議員会館のアルバイトを始めたのが2018年の秋で、足かけ7年になるけど、その前年から私は人生最大の波乱が押し寄せてたんだわ。2017年の6月に年子の弟が亡くなったのを皮切りに父、愛猫・三四郎、母親が他界。半年後には私が子宮と卵巣の全摘手術をして、退院した9日後にすい臓がんで入院していた親友が他界したんだわ。

オバ記者とねこ
19年連れ添った三四郎(オス猫)
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その話を人にすると、「こういうことは続くっていうけど、それにしても激しくない?」と呆れられる。と言われても当の本人は降りかかる一大事を受け止めるだけで精一杯でね。原稿書きとアルバイトの調整もせねばならぬ。でもそれがひと段落して立ち止まったのが今回の選挙だったんだよね。

オバ記者
議員会館のアルバイトも足かけ7年に
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歳月が流れていくと感じた衆院選挙

選挙が終わると議員会館はご覧のありさま。落選した議員は1週間以内に出て行ってねと言わんばかりにエレベーター前から廊下から、台車で傷つかないように引っ越し業社がブルーシートで養生するんだわ。

オバ記者
引っ越し仕様になった議員会館
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そんな中、陳情でやってきた団体さんはある事務所の前で足を止めて「ああ〜、もう表札が外れているよ」と言い、同行者は「夫婦で、ねぇ」と声をひそめる。

幸い私のボスは比例復活を果たし、私もアルバイトを続けられることになったけれど、顔見知りの議員や秘書が何人かは職を失っている。ああ、こうしていろんな節目を通りながら歳月は流れていくんだなとつくづく思ったの。

コロナ禍と比べて体重5kg増!3階までの階段がしんどい…

とはいえよ。いつまでもしみじみしてばかりいられないんだわ。コロナ禍の3年間は国会見学を中止していた小学生が再びやって来るようになったんだけどね。それがもうしんどいったらないのよ。

オバ記者
参議院の特別参観プログラム。子供たちは居合わせた学校と合同で委員会や本会議の模擬体験をする
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正直な話、コロナ禍が始まった2020年と比べて私の体重は5kg増えている。そのせいか体力が自分で思う以上になくなっているんだわ。前は小学生といっしょに地下から3階の本会議場まで、ヒイヒイ言いながらも階段を上っていたんだけど、いやいやいや、ムリムリムリだって! 子供と引率の先生は階段の下で「頑張りましょう」と言って見送って、姿が見えなくなったタイミングでスススーッとエレベーターに乗るというズル。

オバ記者
参議院の本会議場。天皇陛下の席は衆議院の本会議場にはない
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3階までたどり着いたら息切れで頭が真っ白

それがこの間は、小学校の都合でいつもの衆議院ではなくて参議院の見学になったの。衆議院と参議院は同じようなものだろうと思われるけど、ま、実際は”別会社”だね。衆議院の衛視さんはフレンドリーで話しかけやすいけれど、参議院は元貴族院だから? なんとなく敷居が高いのよ。この前だって黙ってスタスタ歩く衛視さんに「私だけエレベーターを使いたい」なんてとても言えない雰囲気なの。

もう仕方がない! 覚悟を決めて長い長い階段を上りましたとも。昭和11年に出来上がった国会議事堂はふつうのビルじゃない。天井が高いのなんの。3階にたどり着いたときは息切れで頭が真っ白。もしや倒れるかと思ったわよ。それだけじゃない。翌日は疲れてベッドから出られなかった。コロナ禍の前は午前と午後、衆議院と参議院を案内することも珍しくなかったのに情けないったらないって。

オバ記者
前のようには動けなくなってきた
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そんな時よ。同級生のサトちゃんとLINEしてたら「2時から食事作りするんだけど5時まではゼッテェ立ってるって決めてる」っていうんだわ。サトちゃんは若い時に腰の病気になって歩くのもゆっくりゆっくりだけど、ずっと家族の食事作りをしている。ひとりで家にいて「ゼッテェ立ってる」がどれだけ大変か!

それから風呂上がりに足と顔の手入れもしている、とも。それをサトちゃんは「ちっちゃい抵抗だけど…」っていうけど、とんでもないよ。

心に決めた「月10回ジム」「1日3つ、日記に書けることをする」

67歳。このまま坂道を転がり落ちるのはものすごくリアルにイメージができるけど、ああ、それはいや。ゼッテェいやだ。なので私は心に決めた。

月に10回、スポーツジムで何かしらすること。それから1日3つ、日記に書けることをすること。たとえば今日は朝からジムでヨガと水中ウォーキング。その足で女性セブンの編集部に届け物。そしてこの原稿書きでクリア!

オバ記者
ジムと日記続けます!(現在五十肩中のオバ記者)
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そうそう。去年の11月25日から1日も欠かさずスマホの日記アプリに書き込んでいるけど、「一日中、家でYouTube」なんて日もけっこうあったんだよね。

身体、動くうちに動かさないと!

◆ライター・オバ記者(野原広子)

オバ記者イラスト
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1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。昨年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。

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