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《美髪のつくり方》カリスマ美容師&美髪アドバイザーが実践する“ツヤ髪を保つテクニック”「シャンプーは洗浄成分に注目」「40代以上は2000円以上のシャンプー・トリートメントを」

髪をくしでとく女性
女性の美は髪が命!「死ぬまで美髪」のつくり方とは?(写真/PIXTA)
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「一髪、二化粧、三衣装」ともいわれるほど、「髪」の美しさは古くから女性の美しさの指標の1つだ。「何を使っても髪質は変わらない」「もう若い頃のようなきれいな髪には戻れない」と、老化を理由にあきらめているのなら大間違い。本当に正しいケアで、髪は“若返る”ことができるからだ。

髪の美しさは何才になっても取り戻すことができる

白髪に薄毛、うねり、パサつき、ボリュームダウン……。年とともに髪も着実に老化し、「髪の悩み」は増えていくもの。だが、あきらめるのはもったいない。「髪の美しさは何才になっても取り戻すことができる」と話すのは、日本初の美髪アドバイザーで毛髪診断士の田村マナさんだ。

「髪の毛は亡くなるその日まで、毎日新しく生えてきます。つまり、ヘアケアは『いま、生えている髪の毛』だけでなく、『これから生えてくる髪の毛』のことも考える必要がある。すでに生えている髪を黒く戻したりまっすぐにしたり、太くすることはできませんが、毛根や頭皮を正しくケアすれば根本的に髪質を改善することも可能なのです」

「激安シャンプー」は絶対にダメ

まず「いま生えている髪の毛」を美しくするためには、毎日のシャンプーとトリートメントの選び方が重要。田村さんは「自分に合ったものを正しく使えば、それだけで髪質がよくなる」と話す。

鏡を見る女性
「いま生えている髪の毛」を美しくするためには、毎日のシャンプーとトリートメントの選び方が重要(写真/PIXTA)
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重要なのは洗浄成分だ。「ラウレス硫酸ナトリウム」系のシャンプーは洗浄力が高く皮脂を落とす力が強い一方で刺激も強く、皮膚が乾燥しやすい。「アミノ酸」系は肌に優しい一方で落とす力が弱い。理想は、質のいい洗浄成分がバランスよく使われているもの。そんな良質なシャンプーを見分ける1つの判断材料が「価格帯」だ。

「40代以上で髪の悩みがある人は、2000円以上のシャンプー・トリートメントから選ぶと安心です。いま市場に多いのは1000円台の商品ですが、1000円でも1500円でも、その差はパッケージやCMのコストによるもので、成分に大きな違いはありません。

また、美容室などでしか買えない『サロン専売品』も、市販品と成分に大きな違いはありません。ただし、美容室ではプロが自分の髪質に合ったものを選んでくれることが大きなメリットです」(田村さん)

田村さんと同じく「髪のプロ」で、登録者数8万人超えのYouTubeチャンネル「八島美容室」でヘアケア法を発信する美容師のやしまひとみさんも「自分に合ったシャンプーとトリートメントで正しくケアすることがいちばん」と話す。輝くようなツヤツヤのロングヘアをキープしているやしまさんは、どんなシャンプーを選んでいるのか。

「髪色が明るいのは染めているのではなく、2回の出産で髪質が変わり、髪の内側がスカスカになって色が抜けてしまったから。ホーユーの『バイカルテ』という、髪の主成分である『ケラチン』を含んだ、ダメージヘア向きのシャンプーを愛用しています。

自分の悩みに合うシャンプーを使うことが大切で、例えば、エイジングによる髪のうねりやパサつきは脂質不足が原因のことが多いので、デミコスメティクスの『フローディア』など、脂質を補うシャンプー・トリートメントをすすめます」(やしまさん)

後頭部から始め頭頂部は最後

ヘアミルクやオイル、椿油といった「アウトバストリートメント」は、必ずしも揃える必要はない。いくら高価なものを使っても、表面がうるおうだけの〝応急処置〟に過ぎないと、田村さんは言う。

やはり、基本は正しいシャンプーから。優しく丁寧に、頭皮をマッサージするつもりで行ってほしい。

「シャンプーとはサンスクリット語で『マッサージ』という意味。頭皮をお湯で温めてマッサージすることで、新しく生える髪の毛に血液と栄養を送ることができるとされています」(田村さん)

髪を洗う女性
優しく丁寧に、頭皮をマッサージするつもりで(写真/PIXTA)
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シャンプー前は髪をブラッシングしてから、ぬるま湯で1~2分ほど髪と頭皮を洗って、頭皮の毛穴を開かせておく。よしき銀座クリニック院長で美容皮膚科医の吉木伸子さんは、シャンプーはつけすぎてはいけないとアドバイスする。

「すすぎ残しによる頭皮トラブルを招きます。シャンプーを手のひらに取ったら少量をお湯で薄めるようにのばし、後頭部から順番につけましょう。

紫外線などで慢性的にダメージを受けやすい頭頂部は最後にすることで、シャンプーによる刺激を最小限に減らせます」

やしまさんによれば、シャンプーはロングヘアなら3プッシュ、ショートやボブは1.5プッシュで充分。

「洗うときは5本の指の腹を使って、下から上へと優しくもみ洗いします。こすったり力を入れたりはせず、頭皮の表面をなでるくらいの強さで、小刻みに指を動かしましょう」(田村さん)

気をつけなければならないのは、シャンプーのすすぎ残し。

「シャワーの水圧で泡を流すだけではなく、シャンプーしているときと同じように⑱指を使って頭皮を優しくこすりながらシャワーで流してほしい。

特に後頭部は流し残しが多いので、髪をおさげにするときのように左右に分け、分け目の真ん中にシャワーを当てるといいでしょう」(やしまさん)

トリートメントは頭皮にはつかないよう毛先を中心につけ、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流すこと。

「トリートメントの香りや成分を残したいからとわざとすすぎを甘くするのは厳禁。流し残しのある髪が触れることで、顔や首、背中が肌荒れすることもあります」(吉木さん)

しっかりすすぎ終えたら、できるだけすぐに乾かすこと。髪が濡れていると、髪の表面にある細かいうろこ状の組織「キューティクル」が開き、そこから水分やたんぱく質が逃げだしてしまうため「髪が濡れている時間」はできるだけ短い方がいい。髪をこすらないようにタオルでポンポンと挟むように水分を取ってから、ドライヤーで乾かそう。翌日の髪質は、ドライヤーのかけ方で激変する。

「“美容室のカット後はきれいなのに、家だと髪がまとまらない”という原因は、おそらくドライヤーです。実は、美容室のドライヤーは家庭用より風量が強いのです。強すぎると扱いが難しいので、自宅で使うドライヤーは“ほどほどに風量があるもの”がベスト。

さらに、温風が熱すぎないことも大切です。『ReFa』のような、適度な温度を保ってくれる『スカルプモード』のあるものがいいでしょう。美容室で行うように、指の腹で頭皮を優しく小刻みにこすり、髪をかきあげながら風を当ててください」(やしまさん)

8割ほど乾いてきたら、温風から冷風に切り替えて仕上げるのがポイントだ。

「冷やすことでキューティクルが引き締まってツヤが出て、ダメージを受けにくくなります。このとき、目の細かいブラシでとかしながら乾かすと、ゴワつきやパサつきも防げます」(田村さん)

ブラシは価格帯も種類もさまざまだが、何種類も揃える必要はない。

ブラシ
ブラシは何種類も揃える必要はない(写真/PIXTA)
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「髪や頭皮を傷つけないよう、ピンが柔らかくて目の細かいものがおすすめです。コームは目が細かく髪が絡まりやすいので、避けた方が無難。ツヤを出すにはイノシシや豚などの獣毛ブラシを選んで」(やしまさん)