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《ババアのくせに色目を使いやがって》美人着物ラーメン女子(42)「OL辞めてキャンピングカーでラーメン店探訪」誹謗中傷に負けずに選んだ「おすすめベスト3」

ラーメンと着物の魅力を発信する和装グルメ愛好家のあきさん(写真提供/着物ラーメン女子・あき)
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動画配信、テレビ出演 、Yahoo!の連載記事などで、全国各地のラーメン情報を発信するあきさん(42)。着物好き、ラーメン好きな女子はそれなりにいるし、キャンピングカー女子も近年話題になってはいるが、着物を着て、キャンピングカー(バン)で全国のラーメン店をまわる女子はそうはいない。いささか情報が渋滞しているが、そんなハイブリッドアラフォー女子のあきさんに、「ラーメン×着物×キャンピングカー生活」について聞いた。最後には、あきさんおすすめのラーメンBEST3もご紹介!

着物で日本のおいしいラーメンを伝えたい

――なぜ着物を着て活動をするようになったのですか?

OLをしながら全国各地のご当地ラーメンを食べ歩いて取材し、発信する生活をしていたのですが、コロナの時期に、外出できないつらさと、ラーメン店の中には経営が立ち行かない店もあると聞いて、かなりふさぎ込んでいました。そんなときに「時間がたっぷりあるいまこそ、これまでやれなかった勉強をし直したり、中途半端になっていたことに挑戦してみたらどうだ」とアドバイスをもらったんです。

私にとって、それが「着物」でした。もともと高校時代に着物に興味を持ち、教室に通って資格を取ったのですが、そのあとはまったく着ていなくて。もう一度着物と向き合ってみようと思いました。コロナが明ければきっと外国人も戻ってくる。そのときに、着物で日本のおいしいラーメンを伝えられるようになっていたい、そして元気のないラーメン店を元気づけたいと思ったんです。

着物でラーメンを食べるあきさん(写真提供/着物ラーメン女子・あき)
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――周りの反響はどうでしたか?

最初は誹謗中傷がすごかったです。「目立ちたかったら何でもするのか」「ババアのくせに色目を使いやがって」というようなものでした。ラーメン界はまだまだ男性が多い世界。いろんな場面で「女だから」という扱いを受けることもありました。悔しくて、調理師免許や利き酒師の資格を取りました。調理の知識やノウハウを持ったうえでラーメン店を取材したり、ラーメン「愛」を伝えていくうちに、着物姿も認めてもらい、「女だから」とは言われなくなりました。

――それに加えて、キャンピングカー生活(バンライフ)を始めたのはなぜですか?

もっと私ならではのリアルな役立つ情報を発信したくて、全国のご当地ラーメンを食べて回ることを決めました。年齢もあり、やるならいましかないな、と。ただ、そのためには会社を続けていては出来ないと思い、勤めていた会社をすっぱり辞めました。

――すごい思い切りですね。退路を断ったわけですね。

幼い頃、母が元父親の借金、暴力に苦しめられ、一時期私は施設に預けられていたことがあって、「明日の生活はどうなるかわからない」という思いが強くありました。だからこそ、「今日したいことは明日に延ばさない」と心がけています。母はいろんなものを捨てて私たちを育ててくれました。何かを捨てても、最終的には人を大事にしていればそれでいいと。お金やものにも、あまり執着しないようになりました。

会社を辞め、一人暮らしの家を引き払い、住むのは車の中。家具もバッグも服も、持っていたものは99%捨てるか売るなどして手放しました。今ある洋服は、Tシャツ2~3枚、ズボン1枚、スカート1枚、あとは着物を3枚(ハイブリッド着物※)、浴衣2枚くらい。

いろんなものを捨ててみて気が付いたのは、無駄なものをたくさん持っていたな、ということ。車に乗る程度の最小限な持ち物でも、十分生活は出来るんですよね。40代でもこんな思い切ったことが出来る、という姿を同年代の人に伝えたいという思いもありますね。

――会社を辞めて、収入はどうなりましたか?

実は、ガソリン代は、以前の家賃より高いくらいです(笑い)。移動しながら収入になる仕事じゃないと立ち行かないので、ポコチャなどの動画ライブ配信での収入や、ラーメン関連の記事執筆などを主にしています。ほかに、イベントやテレビ出演など。なんとかやれている、という感じです。

運転中も着物だというあきさん。ライブ配信等も車中で行う(写真提供/着物ラーメン女子・あき)
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――今後の目標などはありますか?

ラーメンに関しては、味はもちろんですが、小麦はどこ産の……とかのあまりマニアックなものでなく、女性目線のわかりやすさと、私ならではの実際に行って目で見たものも伝えていきたいですね。テーブルの感覚がちょうどいいとか、紙エプロンは10円とか、ベビーカーも入れる、といったちょっとしたことだけど役立つ情報も発信していきたいと思っています。そして、1週目を終えたら、2週目は「各県に泊めてもらえる家を作る」のを目標に回りたいですね(笑い)。