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藤原美智子さんが語る伊豆下田と東京の”二拠点生活“ 理想の土地に巡り合って即決で購入、直ちに家造り「人生の分岐点は直感で決めてきた」

藤原美智子さんが語る 伊豆下田と東京の”二拠点生活“
藤原美智子さん(写真左)に伊豆下田と東京の”二拠点生活“を直撃(撮影/神谷誠)
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「都会の生活を手放したくはないが、自然を身近に感じる暮らしもしてみたい」。このように二拠点生活に憧れを抱く人も多いのでは? その願いを叶えたビューティ・ライフスタイルデザイナーの藤原美智子さんに神奈川県・下田での暮らしをのぞかせてもらうことに。12月5日に発売された大人女性に向けたムックシリーズ『reShine冬号』から藤原さんのインタビューを一部抜粋して紹介する。

波音とともに暮らす穏やかで贅沢な時間

伊豆半島南東部に海外のリゾート地を彷彿とさせる美しい浜があります。藤原さんがこの地に居を構えたのは17年前。

伊豆半島南東部(撮影/神谷誠)
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「窓を開けていると波の音が聞こえて、夜は心地良く眠りにつけるの」と相好を崩す藤原さん。それほどに海が近く、自然の息吹に包まれた静謐な空気が流れています。藤原さんは、この浜辺の町と東京の二拠点生活を長らく続けていますが、はじめから二拠点を考えて土地を探したわけではなかったといいます。

「下田はもともと好きで、結婚前に夫とデートで訪れていたんです。それで、遊びに来やすいようにアパートでも借りようかと話していたら、この土地に巡り合ってしまって。家を建てる予定はなかったのに即決で購入してしまいました(笑)」

人生後半で得た新たな居場所

そして、藤原さんは直ちに理想の家造りへと行動を移します。

「設計士さんには、“光と風が感じられて、子どもが絵に描いたようなシンプルな形の家にしてください“とお願いしました。ヘアメイクの仕事もそうだったのですが、頭に浮かんだイメージを形にするのが常だったので家のイメージもすぐに湧きました。頭であれこれ考えてしまうと、うまくいきませんね。時間はかかるし、イメージしていたものとかけ離れていくようです」

藤原美智子さん
人生後半で得た新たな居場所で生活を楽しむ藤原さん(撮影/神谷誠)
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土地を買った翌年には家が完成。同時期にファッションデザイナーの吉田十紀人さんと結婚し、“大人婚“として注目を集めました。

「人生の分岐点は直感で決めてきました」という藤原さん。

「よく決断をするのに迷いがないと驚かれますが、“ 決断をした“というほどの意識が私にはないんです。事務所の解散と自分の引退を決めたときもそう。周りが騒いでいて、その騒ぎの大きさに私の方が驚いたくらい」

日本のヘアメイク界を牽引してきた藤原さんが42年に及ぶキャリアを手放したことは、当時、世間を大きく驚かせました。

藤原美智子さん、
FEC特別賞を受賞した42歳の藤原さん(提供/藤原美智子)
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しかし、藤原さんにとっては、直感に従っただけで、ごく自然なこと。常に感覚を研ぎ澄まし、自分の思いを大事にしているからこそ、藤原さんは今もなお輝き続けているのでしょう。

藤原美智子さん、
憧れだった癒しの空間サンルーム。当初は室外機置き場だった二階のスペースで、耐水性のある丈夫なヨットの甲板材を床に張り、窓をつけて念願のサンルームに。「ここはお気に入りの植物たちと過ごす私の“秘密基地”です。植物たちと一緒に私も光合成しています(笑)」(撮影/神谷誠)
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◆藤原美智子

ビューティ・ライフスタイルデザイナー、MICHIKO.LIFE プロデューサー、信州大学特任教授。1958年生まれ。1980年に美容学校卒業後、松永タカコ氏に師事し、82年に独立。美容の第一線で活躍中の1992年に事務所「ラ・ドンナ」を設立。受賞歴も多数。2017 年からはオリジナルブランド「MICHIKO.LIFE」を展開。2022年にヘアメイクアップアーティスト引退と、「ラ・ドンナ」の解散を発表し、現職に。@michiko.life

構成・文/坂口みずき

『reShine冬号』では、飯島直子さんが表紙を務め、映える&効きめがある&気分が上がるおしゃれ・美容・趣味・暮らしの実例やヒントを紹介。林真理子さんのエッセイの他、特集記事「美しい人のマイルール」では、黒田知永子さん、松本孝美さん、岩井ヨシエさんほか、大人世代の人気モデルたちが、今の年齢だから楽しめるおしゃれのヒントを紹介している。

※『ReShine』2024年冬号

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