【関西】「豚捨」肉に砂糖としょうゆをかけ手早く焼いていく
牛脂を溶かして肉を入れたら、上から調味料を直接加えるのが関西流。
「砂糖としょうゆを振ったら、強火で手早く焼くのがコツです」と、白幡欣也さん。とはいえ焦がさないように焼くのは難しく、店でも一人前になるためには1か月の特訓が必要だという。
「焼くときは肉の音を聞きながら、素早く手を動かします。パチンパチンという高い音がしたら焦げる前兆。家庭では、昆布だしを加えてください」(「豚捨」統括マネージャー・白幡欣也さん・以下同)
◆教えてくれたのは:「豚捨」統括マネージャー・白幡欣也さん
明治42年、三重県の伊勢で西洋料理店として開業。『捨吉』という名の初代が養豚業を営んでいたことが、店名の由来といわれる。
肉の選び方:家庭ではサシが入った肩ロースが焼きやすい
「強火でサッと焼くため、ある程度脂のある肩ロース肉がおすすめ」
店ではA4~A5ランク相当の、1枚100g近くある大判の肩ロース肉を使用。
味つけ:肉の上に直接砂糖としょうゆを振る
まずは鉄鍋にしっかり牛脂をなじませる。
「なければ、薄くサラダ油をひいてもOKです」
店ではたまりじょうゆに近い濃口しょうゆと上白糖を使用。焼けたらまず、肉を食べる。
焼き方:野菜、残りの肉も焼きながら味つけ
「野菜を入れたら同様に砂糖としょうゆを振り、手早く焼きます。ねぎは断面がプクプクしてきたら裏返す。豆腐から焦げていくので注意を」
残りの肉を加えたら、再度上から砂糖としょうゆをかけてサッと焼く。
牛肉は『豚捨』専用に30か月育てられた伊勢肉の未経産雌牛のみを使用。熟成肉のような味が特徴。伊勢コース(1人前・9350円〜)。
◆豚捨 KITTE丸の内
東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE5階
撮影/玉井幹郎、菅井淳子 スタイリング/三谷亜利咲 料理/新田亜素美 取材・文/勅使河原桜
※女性セブン2025年1月2・9日号