より深くグループのことを考えるようになった
──最新シングル『刺激最優先』をリリースした2025年1月、LIL LEAGUEはメジャーデビュー2周年を迎えました。この2年で、グループはどんな成長を遂げたと思いますか?
中村:なんだろう。いっぱいあるよね?
百田:そうだね。ただ、一つ挙げるならグループ活動に対する考え方は変わってきた気がします。LIL LEAGUEは、歌やダンスが好きな6人が集まって結成されたグループなので、「ステージの上でよりよく見せるために」といったことは考えてきたほうですけど、今まで以上に深く丁寧に考えるようになったというか。「なんでパフォーマンスをするんだろう」と、パフォーマンスする理由から考えるようになったのは変わったところかな。
岡尾:それに、考える時間を大切にするようになったよね。リハーサルでもそれ以外でも、単純に考える時間が増えたし、考えたことを話し合う場もより一層無駄にしないようになった。
百田:ああ、たしかに。
難波:どんなライブにしたいかみたいなことも、みんなで話し合うからね。
岡尾:話し合い自体は、デビューする前から日常的にしているんですけど、これを積み重ねることで表でのパフォーマンスはもちろんプライベートにも意識が向くようになってきました。「一人の人間として意識高く振る舞おう」という気持ちも、強まったように思います。
──LIL LEAGUE全員で、内面から高め合っているんですね。
岩城:グループでやっていく以上は、必要なことだと思います。LIL LEAGUEって、悔しがりが多いんです。だから、今最前線で活躍されているグループのドキュメンタリー映像や発言を個々にチェックして、「あのグループではこうやっているみたいだけど、LIL LEAGUEなら…」と、LIL LEAGUEに落とし込む方法を常に模索している。最近の話し合いは、「LIL LEAGUEだからこうしたほうがいいよね」という言葉も増えてきました。
中村:僕らは、普通ではありえないことを経験させてもらっているんです。まず、デビュー前のオーディションで武道館に立っているし、デビューが決まってからはEXILEさんのドームツアーに帯同してオープニングアクトを務めたこともある。そうして“自分たちの現在地”と“実際に経験したこと”に大きなギャップを感じているからこそ、悔しいと感じることも多いし、“自分たちの手で夢を叶えたい”という執着心がものすごく強いんです。今の僕らは、やらなきゃいけないことがたくさんあると思っています。直近で言うと…ホールツアー(LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 “LIaL PARTY”)とかね。
難波:うん。2023年にやった1回目のホールツアーは、持ち曲が少ないので先輩方の楽曲をカバーさせていただいたんです。あと、はじめてのホールツアーということで、「そのときできる最大限」をコンセプトに組み込んでいたんですが、今回は2回目。前回から変わらない僕らと変わった僕らを見せるには、どうすればいいのか、悩みました。
山田:確実に前回を超えないといけないからね。プレッシャーを感じて、なかなかアイデアが出てこなかったこともありました。特にゼロからイチにする作業がとにかく難しかったんですけど、その過程で今のLIL LEAGUEの見せ方にと気づけたのも収穫でしたね。6人全員、クリエイティブへの理解が深まったのも大きかったです。
20歳になった年上組が一気に大人に?
──2024年、年上組の岩城さんと中村さんが20歳になりました。山田さんと難波さんは、中村さんを見て「大人になったな」と感じますか?
山田:わかりやすいところで言うと、この前、2人がお酒を飲みに行ったんですよ。
難波:ああ! あったね。
中村:2人きりじゃなくて、お世話になっている方を交えて3人でね。
山田:そう、LIL LEAGUEの話し合いは夜に寮でやっているんですけど、その日も2人が帰ってきてから話し合いをすることになって。集まったときに見た2人は、間違いなく雰囲気が違いました。
中村:たしか、「酒くさっ!」とか言われたよね?
山田:そうそう(笑)。夜の電車みたいだった!
難波:オーディションではじめて会った年上組の2人は高校2年生だったので、そんなに年月が経ったんだなと思いました。僕が20歳になるまであと5年くらいかかっちゃうんですけど、そのときは2人にごちそうしてもらえるかな? そこでも大人っぽさを見せてくれるかなと期待しています。
中村:わぁ、いいね。
山田:だから雰囲気とかで「大人になったんだな」と感じました。酔っているのもわかったし。
中村:口数が増えるんだよね?
山田:そうそう(笑)。
──では、岡尾さんと百田さんから見て、岩城さんが「大人になったな」と感じるところは?
百田:僕はEXPGの大阪校で星那くんと一緒だったんですけど、そのときの星那くんはめっちゃ大人だと思っていたんです。
岩城:逆に!?
岡尾:はははっ!
百田:グループで一緒になって、良い意味で子供っぽさを持った人だなと気付いたんだよね。でも、それこそたっちゃん(中村)と一緒にお酒を飲んで帰ってきたとき、酔っている背中を見て「うわ、大人だ!」と思った。「酔っている大人の背中だ!」って。
岡尾:あと、みんなの意見を聞いてくれるようになった気がする。今まで聞いてくれなかったわけじゃないんですけど(笑)
百田:うん、わかる。より耳を傾けてくれるようになったよね。
岡尾:そうそう。20歳になってから特にそう感じます。
岩城:それは、いろんな活動をするなかでメンバーが気づかせてくれたところだね。みんな、LIL LEAGUEに対して思うことをいつもちゃんと言ってくれるんですよ。だから年上の変なプライドがなくなって「任せていいんだ」と思えるようになった。そういう意味でも、大人になったのかもしれないですね。
撮影/山越翔太郎 ヘアメイク/竹島健二 スタイリング/中瀬拓外 取材・文/松本まゆげ 衣装協力/ラッド ミュージシャン(ラッド ミュージシャン 原宿)、アンバーグリーム(LOOSTON)、ガラアーベント(サーディヴィジョン)