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最近、スーパーのレジで合計金額が“思っていたより高い”と感じることが多くありませんか? 帝国データバンクの発表によると、4月までに値上げが予定されている食品は6121品目。これは昨年の同時期に発表された値上げ予定品目数より約6割も多い品目数。そこで、値上げに負けない家計のお助け術を節約の達人に緊急取材! 物価高時代を生き抜く買い物テクを紹介する。
スーパーは値上げの影響を受けやすい
「1月に値上げするのは、パン類を中心に1380品目。1月としては、調査を開始した2022年以降で最多の品目数です」と話すのは、節約アドバイザーの丸山晴美さんだ。
値上げの要因は、原材料費の高騰に加え、物流費、人件費の増加などが挙げられるという。
「特に値上げ幅が大きいのが、冷凍食品やハム、ベーコンなどの加工食品です。スーパーの販売価格は、値上げがダイレクトに反映されるため、すべての買い物をスーパーに絞ってしまうと、値上げの影響をもろに受けてしまいます。いまは買う場所の選択肢も広がっているので、買うものによって購入場所を使い分けるのがおすすめです」(丸山さん・以下同)
実際、丸山さんはほとんどスーパーでは買い物をしないという。利用したとしても、数量限定の特売品しか買わないとか。
「自分の行動範囲の中で、最安値の商品を売る店をリサーチした結果、スーパーより『業務スーパー』(以下、“業スー”)や『肉のハナマサ』といった業務用スーパー、『ドン・キホーテ』『ローソンストア100』などの方が安かったり、使い勝手のいい量を売っていたりします。日用品は買って帰るにはかさばるし重いので、ネットスーパーを利用しています」
具体的に買っているものは下記をチェック!
【達人ワザ】リピート買いするほどのお気に入りも!丸山さんのリアルお買い物リスト
丸山さんが実際に買っている商品を店舗別に紹介。
「業スー」(業務スーパー)
「いんげんやブロッコリー、揚げなすなどの冷凍野菜はリピ買い。『カニ爪風かまぼこ』も500gの大容量で537円と激安」
「肉のハナマサ」
「肉、魚、ウィンナソーセージ、牛乳などを購入。魚もお買い得品が多くておすすめです。ただし、野菜が少々高めなので要注意」
「ローソンストア100」
「コンビニとスーパーの中間みたいな店構え&品揃えで、サイズ感も2人暮らし世帯にちょうどいい。納豆4パック98円と値段設定も良心的。特におすすめなのが、冷凍コロッケ5個113円、鶏ささみフライ3本119円などの冷凍総菜シリーズ。冷凍食品が値上がりしている中で、これは救世主だと思います」

「100円ショップ」
「ラー油、チューブのわさびやからし、パセリなどのスパイス調味料を買うことも。ただし、黒こしょうなど、使う頻度が多いものは『肉のハナマサ』などで大容量を買った方がお得」
「ネットスーパー」
「楽天が運営する『楽天マート』で、日用品を買うことが多いです。西友の“きほんのき”シリーズがお気に入りで、トイレットペーパーやウェットティッシュなどをまとめて購入しています」
「ドン・キホーテ」
「箱の側面に広告が印刷されている広告ティッシュボックスは、150枚入り×5箱で230円ぐらい。ティッシュの質も悪くないので、それを狙って買いに行きます」
スーパー&コンビニで絶対買わないものリスト
スーパー&コンビニで買わないものが一目瞭然!
乳製品
業務用スーパーやドラッグストアが最安値!
「うちの近所の場合、牛乳の最安値は『肉のハナマサ』で、チーズは“業スー”。スーパーだと4連チーズが130円ぐらいですが、“業スー”なら100円以下です」(丸山さん・以下同)
ベーコン、ハムなどの加工品
4連ベーコン、3連ハムはスーパーだと割高。
「スーパーだと200円以上する4連ベーコンが、“業スー”だと188円で買えます。たかが十数円の差だと思うかもしれませんが、小さなお得を積み重ねることが節約につながります」
調味料、ジャムなど
いつも使う調味料は原材料も要確認。
「スーパーの特売品で買うこともありますが、“業スー”の方が安い。ただし、中には味がイマイチなものも。安さだけに飛びつかず、原材料などはしっかり確認しましょう」
◆教えてくれた人:節約アドバイザー・丸山晴美さん
中学生の息子と2人暮らし。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーなどの資格を持つ。人生設計を見据えたお金の管理・運用や節約術について発信。主な著書に『節約家計ノート2025』(東京新聞)など多数。
取材・文/鳥居優美
※女性セブン2025年2月6日号