結石リスクはオスで高め、腎結石はアメショーに多い
肥満の猫のほかに、尿石症にかかりやすいのは、どんな猫だろうか。
「性別でみると、どの年代でもオスの方がちょっと多いです。原因についてはまだはっきりしていないのですが、性ホルモンの関与によるものだという説がメジャーではあります。年齢別にみると、1歳から9歳ぐらいまでが多く、その年齢間の中で大きな差はありません」
猫種別にみると、マンチカンやスコティッシュフォールド、ノルウェージャンフォレストキャットは猫全体の平均に比べて、膀胱結石などで動物病院にかかる確率がやや高い。
「猫種での偏りは小さめの病気だと思います。ただ、アメリカンショートヘアで腎結石が多いのはデータからも明らかですし、私の体感でもそうですね」
腎結石は血尿などの症状が出ることもあるが、多くは無症状で、定期的な健康診断でたまたま見つかることがあるという。
◆教えてくれたのは:獣医師・鳥海早紀さん

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獣医師。山口大学卒業(獣医解剖学研究室)。一般診療で経験を積み、院長も経験。現在は獣医麻酔科担当としてアニコムグループの動物病院で手術麻酔を担当している。
取材・文/赤坂麻実
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