
ココ・シャネルやジェーン・バーキン、カトリーヌ・ドヌーヴ…。フランスには年齢を重ねる度に輝いていく女性がたくさんいます。その魅力を生み出す原動力をメイクから探ります。エイジレスに輝く50~60代女性に向けた、すぐに役立ち毎日を前向きに過ごすヒントが詰まった実用ムックシリーズ『reShine春号』からパリマダムのメイクの魅力を一部抜粋して紹介する。
年齢を重ねることは、魅力を重ねること。パリの女性達に学ぶ、キレイの磨き方
「30代は素敵に、40代はチャーミングに。そして50代はたまらなく魅力的になれる」──ガブリエル・ココ・シャネル

パリの大人の女性達はなぜ輝いているのだろう。年齢を重ねると知恵と経験が増していくように、魅力も増していく。そんな考え方が当たり 前のフランスでは、大人の女性 は尊敬され、賞賛されます。

「魅力とは、その時々の年齢で分断されるものではなく、ずっと地続きでつながっていてワインのように熟成していくもの。エイジングは引き算ではなく、むしろ魅力の掛け算」とパリに20年以上在住した、ヘアメイクアップアーティストのEitaさんは語ります。それぞれの人にその経験値だけの魅力が備わっていくのなら、むしろ年齢を重ねることが楽しみになるはず。そんなパリマダム達の生き方に近づける、輝く大人のメイクを始めてみませんか? 岡田美里さん(63)がモデルとなりました。
エイジングが“魅力の掛け算”になるパリマダム式メイク法って?
◆教えてくれたのは:ヘアメイクアップアーティスト・Eitaさん

20年以上のパリ在住期間に多くのセレブやパリマダムのメイクを担当。パリマダムのエスプリをメイクに落とし込む達人。
【戦略1】自己演出に長けている
「相手から自分がどう見られているか、どう見せたいかを瞬時に判断できるのがパリマダム。意外性で攻めたり、相手の好みに合わせたり柔軟に楽しめることも彼女達のスキル」
【戦略2】常に自分に興味がある

「パリの女性は毎日鏡を見て自分の魅力を研究しています。自分のことを決して他人事にしない。変化を逃さず見続けることで、誰よりも自分の目を信じられるようになるのです」
【戦略3】トライ&エラーを繰り返す
「彼女達は自分の顔について研究を惜しみません。閃きのように見えて実は日々トライエラーを繰り返し、毎日メイクをしてベストを更新し続けます」
【戦略4】ポイント作りがうまい
「トレンドは柔軟に取り入れる。だけどどんなに直線眉が流行でも私はアーチ眉、みたいな自分らしさをポイントで効かせて、メイクに個性と魅力を引き出すのが天才的に上手」
パリマダム式ヘアメイク:肌と眉に”意志”を持たせる戦略的ナチュラルメイク
「年齢を重ねることに抗わず、ポジティブに生きるパリマダム。メイクにおいても若作りや盛るマインドではなく、個性と魅力を引き出すことでフレッシュに見せるのが心情。普段(ケの日)のメイクは、戦略的に手がけたナチュラルさが肝。ベースメイクは厚塗り&色の突出は厳禁。艶感重視の肌に、自然な血色になりすますチークを忍ばせて、表情にいきいきとした魔法をかけたら、意志のある眉で顔を引き締めて」(Eitaさん、以下同)
意志のある眉
眉が細くなり印象が弱まる世代。そこをパウダーとペンシルでしっかり立て直す必要が! 眉のフォルムより、毛並みを意識することを覚えて。【1】髪色に合わせたパウダー2色で眉を整える。【2】眉山の底部分にペンシルで毛を2~3本描き、太さを出す。【3】ペンシルで眉尻を描いて毛の存在感を強める。
1.コントゥアリング パウダーアイブロウ BR302 4,950円/コスメデコルテ

2.アディクション アイブロウ ペンシル 03 3,300円(セット価格)/アディクション ビューティ

生命力のある肌
「美容液成分たっぷりのファンデーションで肌にハリ、コンシーラーで肌ノイズを一掃。【1】ファンデを顔全体にムラなくなじませる。【2】目元のくすみ、小鼻の赤みなどの色ムラはコンシーラーで丁寧にカバー。【3】生命力を左右する艶は生かしたいから、お粉はTゾーンと口周りにブラシでさっとひとはけ」
1.タンイドル ウルトラ ウェア ケア アンド グロウ BO-01 7,920円/ランコム

2.RMK コレクティング ヴェール コンシーラー 01 SPF17・PA++ 4,400 円/RMK Division

3.アディクション インビジブル エッセンス ルース パウダー トランスルーセント+ 001 4,950円/アディクション ビューティ

血色になりすますチーク
「血色が乏しくなるマチュア世代には、チークは不可欠。色を主張させず、いかに自然に肌へ溶け込ませるかが重要に。【1】フェイスパウダーでベースメイクを仕上げる前に、口角をあげたときに一番高くなる位置に、指に取った血色カラーのクリームチークを塗布。【2】大きな楕円を描くように薄く広げて」
クリーム ブラッシュ PK850 3,850円/コスメデコルテ


撮影/古水 良 ヘアメイク/Eita(Iris) モデル/岡田美里 スタイリング/戸野塚かおる 文/加治かおる、若菜遊子
●価格はすべて編集部調べ
写真/Shutterstock、REX、Launchmetrics、spotlight、IMAXtree/すべてアフロ
『reShine春号』では、山口智子さんが表紙を務める。インタビューでは山口さんが60歳からのリ・スタートについて語る。また、リアルに交友のある著名人同士<岸谷香さん×久保純子さん><木佐彩子さん×佐々木明子さん>らが、今だからこそできる日々の楽しみ方や自分アップデート法を本音でトーク。一方、「ソロ活でアラカンはもっと輝く!」をテーマに、子供が巣立った亜希さんのおひとり様レシピ、富岡佳子さんの自分の時間を豊かにするソロ活も紹介。髪と薄毛完全対策、60歳からがかっこいいパリマダム式ヘアメイクなどの特集も掲載している。
※『reShine』2025年春号