
7月31日に東京都港区のホテルで「第50回フローレンス・ナイチンゲール記章授与式」が行われ、皇后・雅子さまを筆頭に女性皇族らが出席された。
フローレンス・ナイチンゲール記章とは2年に1度、赤十字国際委員会が選出した世界各国の優れた功績をあげた看護師などに贈られる賞だ。今回日本からは3人が受章し、日本赤十字社(以下、日赤)の名誉総裁を務める雅子さまが記念のメダルなどを授与された。
受章者に優しく声をかけられた雅子さまがお召しになっていたのは、柔らかなオフホワイトのスーツと同色の帽子だった。
「名誉総裁であることを示す胸元の赤色の記章が目立つ、シンプルな装いでした。そのなかで個性が表れていたのがボタンです。スーツにアクセントとして使用されているグレーの糸と同じ素材を使った立体感のあるデザインが目をひきました。

今回のように皇后として式典に出席される際は落ち着いたお召し物を選ばれることの多い雅子さまですが、実はこのナイチンゲール記章授与式では、これまでもボタンで個性を示されることが多かったように思います」(皇室ジャーナリスト)

たとえば前回、2023年の授与式に雅子さまが着用されたのは、今回と同じく白を基調としたスーツだった。ボタンも同色でまとめられていたが、波打つような形状のボタンを選ぶことでほどよい存在感を示されていた。
また、新型コロナの影響で開催が1年ずれ込み、2022年に行われた授与式でお召しになっていた薄いブルーのスーツには、花をかたどったかわいらしい形のボタンが3つ連なっていた。

「スーツそのものがホワイトや淡いブルーなどを基調にしたシンプルなものだからこそ、地味になりすぎないよう、細部にこだわっているのではないでしょうか。

ただ、同じく雅子さまが日赤の名誉総裁として臨まれる、赤十字の活動に功績のあった個人や団体を表彰する式典『全国赤十字大会』では、ベーシックなデザインのボタンのお召し物を選ばれることが多いです。どれくらいフォーマルな衣装を選ぶのが適切なのか、出席される公務に合わせて細かく考えられているのでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)
センスは細部に宿るようだ。


