
これまでNHK紅白歌合戦に6回出場し、現在放送中の日曜劇場『19番目のカルテ』(TBS系)の主題歌を担当している人気シンガーソングライターのあいみょん(30才)の“左腕”が物議を醸している。
事の発端は彼女が表紙を飾る、8月8日発売の雑誌『GINZA』9月号だった。表紙の写真の左腕あたりに注目すると、二の腕に人の形を模したような絵柄のタトゥーが入っていることが分かるのだ。
「実はこれまでも自身のSNSにタトゥーが写り込んだ写真を投稿していましたが、あくまでもちらっと見える程度でした。それがこんなに堂々と、しかもファン以外の目にも留まる雑誌の表紙で“解禁”したことに驚きの声があがりました。そのため『かわいい』『似合ってる!』という賞賛の声とともに『タトゥーは見せてほしくなかったな……』『ショック』といった声も上がり、賛否が巻き起こる事態となっているのです」(芸能関係者)

とはいえ、芸能人のなかには、あいみょんと同じように“刺れている”人も多い。嵐の大野智(44才)が活動休止中に肩から二の腕のあたりにかけてタトゥーをしていたことが話題になったほか、『ドライフラワー』で有名なシンガーソングライターの優里(31才)は右腕の大部分に、さらに人気音楽ユニットYOASOBIのコンポーザー担当のAyaseは首から下の上半身にビッシリとタトゥーが施されている。
昭和の時代など、日本社会では「タトゥーは反社会的勢力が彫るもの」というイメージが定着しており忌避感が強かったが、令和の時代はやや印象が異なるという。実際、嵐の大野は、ショックを受けているファンがいる一方で、嵐に関するタトゥーが入っていると報じられたことで好意的に受け止めているファンもいるようだ。
「優里さんはタトゥーについて『入れたいから入れている』『イヤな人はイヤなんだろうと思うけど、消すつもりはない』と語っています。2021年の年間Billboard JAPAN総合ソング・チャートのJAPAN HOT 100で『ドライフラワー』が1位を獲得したことを記念して彫ったタトゥーもあるそうです。
また2023年7月にこの世を去ったタレントのryuchellさんは、pecoさん(30才)との間に息子が生まれた際に2人の名前を彫ったことでも知られています。その理由についてインスタで《この体で、僕は大切な家族の笑顔を守るのです。なので、この体に、大切な家族の名前を刻みました》と明かしていました。

意外なところでいえば、元欅坂46というアイドルグループにいた長濱ねるさん(26才)も脇腹にハートのタトゥーが入っていると、目ざといファンに指摘されています。今夏、“女優専門”といわれる事務所に移籍し、本格派女優の道を歩み始めた長濱さんのイメージとはやや異なりますよね」(前出・芸能関係者)
ファッションのひとつとして、または記念や覚悟の象徴としてなど、日本でもタトゥーを入れる人は徐々に増えているが、海外ほどではない。アメリカのシンクタンク、ピューリサーチセンターが2023年に発表した調査によると、成人したアメリカ人のうち実に32%が「アイデンティティを示すため」「オシャレの一環」といった理由で身体のどこかしらにタトゥーを入れているそうだ。
「アメリカではこれまで『身だしなみに気を遣うべし』とタトゥーを見せることが禁止されていた警察官について、2022年11月に露出が解禁されました。医師や看護師、弁護士といった職業の人についてもタトゥーに関する規制が緩くなっています。日本でネイルをするのと同じような感覚で施す若者も増えており、公共の場で露出させていても咎められることはあまりありません」(在米ジャーナリスト)
こういった風潮を受け、日本でも徐々に風向きが変わりつつあるという。2025年4月には、「Tattoo Japan」というタトゥーOKの銭湯や温泉、プールに海水浴場、ホテルといった施設を検索できるサイトが正式にローンチした。

「タトゥーを入れていても公共施設での活動を楽しみたいという国内外の人が増加していることを受けて出来たサービスです。いまはまだ“見た人に威圧感を与える”などの理由で、タレントの好感度を左右しかねない存在ですが、こうした“タトゥーOK”の施設が増えて認知度が高まれば、日本でも規制が緩むかもしれません」(別の芸能関係者)
そう遠くない未来、タトゥーも個性のうちと認められるのだろうか。





