これまで400以上の温泉を巡っているという大の温泉ファンである女性セブンの“オバ記者”こと野原広子(60才)が、美容液のようにキメを整え、石鹸のように清潔になり、化粧水のように肌の水分を保つ、とっておきの温泉を紹介する。
■国民宿舎 箱根 太陽山荘(神奈川県)
住所:足柄下郡箱根町強羅1320-375 東京・新宿駅からロマンスカーで箱根湯本駅まで85分。箱根登山鉄道で強羅駅まで40分。地下歩道を通り徒歩5分 1泊2食付き、1室2名~ 平日 1人8790円、土祝前日 1人1万950円
泉質:酸性-カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・塩化物泉
56.3℃の大涌谷を源泉とするかけ流しの湯。総檜造りの温泉棟は、「木風呂」と「岩風呂」で、夜と朝に男女を入れ換えている。
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「行きつけの美人湯に行くのでよかったら」と温泉ビューティ研究家の石井宏子さんからの嬉しいお誘い。挨拶もそこそこに早速お風呂へ。箱根の泉質は地域や宿によって千差万別だけど、さすがは温泉ビューティ研究家のご推薦。ここまでふんわりと柔らかな温泉を、私は思い浮かべられないもの。
「これからの季節、中高年女性の大敵は乾燥とくすみ。このお湯は乾燥肌のかゆみを抑える鎮静作用と、石膏成分が肌の表面につくのでしっとり、さらさらになります」(石井さん)
美を目指す温泉は、目的を決めると選びやすいとか。
「塩化物泉は、主成分が塩分。湯上がり後も温かさが続くので、ダイエットしたい人向き。炭酸水素塩泉は、古い角質をやわらかくして汚れを落とす石鹸のような役割。肌の表面をなめらかにして美肌の湯と呼ばれる温泉に多い泉質。二酸化炭素泉は、血行促進作用でむくみ解消を。含鉄泉は鉄分補給で元気はつらつを。硫黄泉はデトックスを目指せます」(石井さん)
湯船で聞く美人湯講座に、入ってすぐは、ぬるく感じたお湯がすぐに身にしみて、汗が噴き出してきた。
このお湯はもちろんのこと、登録有形文化財の建物、掃除の行き届いた館内、何泊かしたくなる料金…。「お見事!」がいっぱいの宿。
温泉ビューティ研究家おすすめの宿2軒
さらに温泉ビューティ研究家・石井宏子さんが、2つのおすすめ温泉宿を紹介する。
■妙高赤倉温泉・赤倉観光ホテル(新潟県)
住所:妙高市田切216 しなの鉄道・えちごトキめき鉄道「妙高高原駅」からタクシーか無料シャトルバスで約10分 平日1泊2食付きで2万6090円~。
泉質:硫酸塩泉・炭酸水素塩泉
源泉は、妙高山の中腹から自然噴出している天然温泉で、硫酸塩泉・炭酸水素塩泉の2つの美肌成分が混じり合っているそう。
「標高1000mの高地にいるだけで気圧の変化から血行が促進されて、いつも以上に代謝がアップしています。その上で、しっとり&すべすべの美肌湯を源泉かけ流しで楽しめるぜいたくさ。早起きして湯船から見る大パノラマと雲海は、何度見ても、そのたびに感動しますよ」(石井さん)
■南紀白浜温泉・崎の湯(和歌山県)
住所:西牟婁郡白浜町湯崎1688 JRきのくに線白浜駅から明光バス新湯崎行きで約15分、湯崎下車、徒歩約5分 8~17時 500円
泉質:ナトリウム塩化物炭酸水素塩泉
万葉の時代の湯治場だった湯崎七湯の中で、1つだけ残っている1350年の歴史の温泉。
「中でもお気に入りは湯船から海までの距離が約10mで、波の高い日は湯船にも入ってきそう。たちこめる硫黄と潮の香りと波の音。このワイルドさがたまりません」(石井さん)
源泉温度は83℃。高温の純食塩泉で、体の芯まで温めて、美と健康の大敵の「冷え」対策に効果的。年齢に関係なく女性を元気にするとか。インスタ映えも間違いなし!
※女性セブン2017年11月23日号
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