
餃子は、肉などのたんぱく質や野菜、炭水化物が一品で摂れる“完全栄養食”。野菜や発酵食品を主役に手作りすれば、ヘルシーなうえにいつもと違う味が楽しめます。文筆家で料理研究家のツレヅレハナコさんが、夏バテの心と体にピッタリな塩麹で味付けした餃子と、発酵食品を使ったたれのアレンジを紹介。
発酵だれでアレンジ
シンプルな定番餃子も、たれをひと工夫するだけで一気に味のバリエーションが広がる。
「どのたれも材料を切って調味料と混ぜるだけ。手軽に味変が楽しめますよ」(ツレヅレさん)。
野菜餃子《基本の作り方》Point
基本の作り方のポイントを押さえよう。
たね
《野菜の水分をしっかり切る》
切った野菜はボウルに入れ、塩小さじ1/4を振ってざっと混ぜる。7〜8分おいてから水気をしっかり絞る。

《肉に粘りが出たら野菜を混ぜる》
肉に調味料を加え、粘りが出るまでしっかり混ぜてから野菜を加える。さらに肉と野菜がひとまとまりになるまで混ぜ合わせる。

包む
《餃子の皮にたねをのせて包む》
餃子の皮1枚にたね1/20量(大さじ1弱が目安)をのせ、皮の縁に水をつける。軽く半分に折りたたんだら、上の皮の縁にひだを作り、下の皮と合わせて包む。

焼く
《最後にごま油を加えてカリッとさせる》
フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し餃子を並べる。2分ほど焼いて焼き色がついたら、水3/4カップを回し入れふたをする。7分ほど蒸し焼きにしたら、余分な水分を飛ばし、縁からごま油大さじ1を回し入れカリッとするまで焼く。

「塩麹のシンプル餃子」のレシピ
塩麹が肉と野菜の旨みを引き立てる。
《作り方》(餃子20個分)
【1】キャベツ200gはみじん切りにして塩小さじ1/2をまぶし、10分ほどおいてから水気をしっかり絞る。
【2】ボウルに豚ひき肉200g、しょうがすりおろし1片分、酒・塩麹・ごま油各大さじ1を入れて粘りが出るまで混ぜ、【1】を加えて混ぜる。

【3】餃子の皮20枚で《基本の作り方》のように【2】を包む。
【4】《基本の作り方》のように【3】を焼く。
「サルサだれ」のレシピ(4人分)
トマトとレモンの酸味でさっぱり風味にチェンジ。
【1】トマト1個(大)は8mm角に切る。青じそ2枚はせん切りにする。
【2】【1】とレモン汁大さじ2、塩小さじ1/2、タバスコ適量を混ぜる。
「ナンプラーレモンだれ」のレシピ(4人分)
パクチーの風味が際立つエスニック風味。

【1】パクチー1茎はみじん切りにする。赤唐辛子1個は輪切りにする。
【2】【1】とレモン汁大さじ3、ナンプラー大さじ2、砂糖小さじ1/2を混ぜる。
「コチュジャンだれ」のレシピ(4人分)
甘辛みそとにらの風味で食べ応えアップ。

【1】にら2本はみじん切りにする。
【2】【1】とコチュジャン大さじ1、黒酢(または米酢)大さじ3、ごま油小さじ1/2を混ぜる。
「ヨーグルト塩にんにくだれ」のレシピ(4人分)
まろやかな酸味ににんにくのパンチがきいた万能だれ。

【1】紫玉ねぎ1/8個はみじん切りにする。
【2】【1】と無糖ヨーグルト1/4カップ、にんにくすりおろし少量、塩小さじ1/4、オリーブオイル小さじ2、粗びき黒こしょう適量を混ぜる。
◆教えてくれたのは:文筆家・料理研究家 ツレヅレハナコさん

レシピ提案のほか、エッセイ執筆やオリジナル調理器具の監修など幅広く活躍。『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)など著書も多数。
撮影/豊田朋子 取材・文/青山貴子
※女性セブン2025年9月11日号