
深い愛情を注いで育てた娘が連れてきた“フィアンセ”には、よからぬ噂がつきまとっていた。ドラマや漫画の設定のような事態に見舞われた伊藤蘭(70才)は、落ち着かない日々を過ごしたことだろう。娘の幸せを願う母が、苦言をのみ込んで出した結論は──。
《趣里 心からおめでとう母はずっと見守っていました もちろん これからもずっとね》
伊藤蘭は8月29日、自身のインスタグラムにそう綴り、水谷豊(73才)との長女・趣里(34才)の門出を祝福した。だが、伊藤がその言葉を絞り出すまでには、母としての苦悩と葛藤があった──。
伊藤がインスタを更新したその日、趣里はダンス&ボーカルグループ『BE:FIRST』のRYOKIこと三山凌輝(26才)との結婚を発表した。同時に、趣里のお腹には新しい命が宿っていることも明らかになった。
「出産はこの秋と聞いています。すでにお腹が目立ち始めていた夏前に、映画の撮影には臨みましたが、出演が予定されていた10月クールの連ドラは辞退せざるを得なかったようです」(テレビ局関係者)
趣里と三山のコメントには、次のように綴られた。
《無事に第一子が誕生してから、皆様にお伝えしようと思っていたのですが、出産までの間、少しでも穏やかな環境で過ごせるようにとの思いから、このタイミングでご報告させていただくことになりました》
だがその《タイミング》は、当初から予定されたものではなかった。趣里の結婚は、当初、今年5月頃に発表されると目されていた。
「その時点ですでに妊娠はわかっており、伊藤さんは趣里さんから“妊娠しているの”と告げられていたそうです。伊藤さんとしては結婚と妊娠というWのおめでたを驚きつつ喜んだのも束の間、あのスキャンダルが出て状況が一変したのです」(芸能関係者)
事態を複雑にしたのは、趣里の“ムコ殿”になる三山の女性トラブルが報じられたからだ。結婚発表予定直前の今年4月下旬、『週刊文春』は三山と人気ユーチューバーとの間での“1億円いただき”トラブルを報じた。記事によれば、2022年12月、三山はユーチューバーとして人気を集めていた「Rちゃん」と婚約。1億円以上も彼女に貢いでもらった末に破局しており、一連の三山の言動は“結婚詐欺”とまで糾弾された。さらに6月、本誌『女性セブン』は三山のもう1つの女性トラブルを報じた。
「昨年夏、三山さんは海の家で知り合った女性を深夜の暗がりに連れ込み、身勝手な行為を“おねだり”して怒らせてしまったようです。Rちゃんとの騒動が報じられたのを機に、その女性は当時の複雑な気持ちが再燃してしまったようです」(芸能リポーター)

趣里と三山が交際をスタートさせたのは、今年に入ってからだという。Rちゃんや海の家で知り合った女性との関係のタイミングが、趣里と“カブっていた”わけではない。それでも、愛娘が結婚しようとしている相手のよからぬ話が耳に入って、伊藤の心はザワついた。
「三山さんは5月中旬、『週刊文春』でRちゃんとの騒動を釈明するインタビューを受け、“本当に申し訳ないことをした”などと謝罪しましたが、三山さんの女性に対する不誠実な行動は見過ごせず、伊藤さんは結婚に難色を示したそうです。“彼だけはダメ”と頑なに反対していたとの話もあります。結婚が白紙に戻る可能性さえありました」(前出・芸能関係者)
その陰には、伊藤の母心がある。
「4才からクラシックバレエを始めた趣里さんは、中学校卒業と同時にロンドンの名門バレエ学校に留学しました。ところがすぐにホームシックになり、毎日のように伊藤さんに国際電話をかけていたそうです。さらに、アキレス腱断裂と足首の剥離骨折という大けがを負って、バレリーナという夢を諦めなくてはならなかった。
挫折した趣里さんに、ずっと寄り添ったのが伊藤さん。その後、帰国して女優業を始めてからも、伊藤さんは公私ともに支え続けてきた。仕事に恵まれず悩んでいたときも、恋人との関係がうまくいかないときも、母はそばにいて娘を思い続けてきたのです。だからこそ、“娘にはもう、大変な思いはしてほしくない”という気持ちが強かったのでしょう」(前出・芸能関係者)
母の愛は、趣里が芸能界入りした際、当時の自身と同じ事務所に所属させたことからも伝わってくる。
「ただでさえ、結婚相手の女性トラブルが報じられれば精神的な負担は大きい。しかも、趣里さんは身重でしたからね。伊藤さんは、趣里さんの心と体のことをずっと心配していました。一時は三山さんと距離を置いて冷却期間を作った方がいいと諭し、ホテルなど“別宅”を用意することも考えたといいます」(別の芸能関係者)
35才の初産は高齢出産
当初の5月から延期された結婚発表は、有力視された7月も過ぎ、8月末までズレ込んだ。その間、伊藤と水谷は趣里の気持ちを確かめ、さまざまな“道”を模索したこともあった。それでも、最後は趣里の決意にほだされ、三山を受け入れた。その理由に、自分と趣里との運命的な共通点もあった。
「伊藤さんが趣里さんを出産したのは1990年、伊藤さんが35才のときでした。その年齢での初産は当時は高齢出産とされ、実際に伊藤さんは分娩に8時間かかる難産でした。伊藤さんはそのときを“想像を絶する苦しみ”と振り返っています。
現在34才の趣里さんは、9月に誕生日を迎えます。秋に出産となれば、母娘で同じ“35才で出産”となります。趣里さんが生まれて母になったことで、伊藤さんの価値観も大きく変わった。同じタイミングで出産に向かおうとする趣里さんのことを、応援する気持ちに変わったのでしょう」(前出・別の芸能関係者)
正式発表直前の8月下旬の夜、伊藤は水谷とともに、中華風鍋が名物の店を訪れていた。同じ道を辿ろうとする趣里の未来を、一緒に見守っていくのだろう。
※女性セブン2025年9月18日号