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【全文】豊川悦司、9月初めに極秘入院 髪の毛をそり上げ“病魔と向き合う”覚悟  『地面師たち』続編の撮影は延期中

闘病を続ける豊川悦司
写真9枚

 クセの強い役柄も自在に憑依させ、映画界にたしかな存在感を見せる名優に、病の兆候が見えたのは1年ほど前。以来、闘病を続ける彼の様相はいま、大きな変化を迎えていた。トレードマークの長髪をかなぐり捨てた、トヨエツの覚悟と矜恃を独占レポート。

 海辺の住宅地のなかでも、周囲から一段高いところにある瀟洒な豪邸。その建物から顔をのぞかせた男性の姿に、近隣住民は思わず息をのみ、そして声を潜めてこうつぶやいた。

「やっぱり、何かあったのではないか……」

 この秋、本来なら豊川悦司(63才)はドラマ『地面師たち』の続編の撮影に参加しているはずだった。しかし、撮影の延期が決まったのは今年の4月頃。

「昨年7月にNetflixで配信された『地面師たち』は、他人の土地の所有者になりすまし、その土地を売却して多額の代金をだまし取る詐欺師たちを描いて大ヒット。なかでも豊川さんが演じた詐欺師のリーダー、ハリソン山中は冷酷でミステリアスな雰囲気が“トヨエツにしかできない役”として大きな話題を集めました。

 今秋には、詐欺グループの前日譚を描いた続編の撮影が始まるはずでしたが、春になって突然中止が決まったのです。異例ともいえる早期の延期決定の理由として、関係者の間では、“豊川さんの体調”が取り沙汰されていました」(大手配信会社関係者)

 綾野剛(43才)、ピエール瀧(58才)、小池栄子(44才)ら出演者と多くのスタッフが続編の撮影を待ち望むが、“再始動”の気配は見えない。

「来年の撮影を目指す方針は共有されていますが、現状で具体的な日程のめどはついていないようです。関係者は撮影を心待ちにしつつ、豊川さんの体調を心配しています」(前出・大手配信会社関係者)

頭全体をそり上げた、豊川の近影(2025年9月)
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 そんななか、渦中の豊川にはこの秋、大きな変化があった。トレードマークでもあるウエーブのかかった長髪をばっさりとそり上げたのだ。

「もともと、豊川さんは腰痛に悩まされていましたが、背中や首筋にも激痛が走るようになり、2024年11月に手術に踏み切りました。しかし、かなりの回数の通院や治療を重ねるなかで別の厄介な病気が見つかり、彼は長い時間がかかっても病と闘うことを心に決めました。

 治療の過程で、髪が抜ける症状が出ることもあったそうです。豊川さんは9月の初めに極秘入院。頭をそったのもその頃のようで、周囲には『次回作の役作りだ』と説明しているようですが、病魔と向き合う決意表明も込めて、自ら髪をそり上げたのだとか」(豊川の知人)

 現在、豊川は神奈川・鎌倉にある自宅で過ごす。日中に家から出ることはほぼないが、時折、周囲に姿を現すこともあるという。

「過去に映画『仕掛人・藤枝梅安』に主演するため、役作りで五分刈りにしたこともありますが、いまは完全に毛髪をそり上げた状態。明らかに“梅安”ではありません。気さくな人柄の豊川さんは特に意識していないようですが、若い頃からロングヘアの印象が強いだけに、いまの姿とのギャップに驚く人も多いようです」(芸能関係者)

「今後も精進して参ります」

 大阪府出身の豊川は1989年に映画『君は僕をスキになる』でデビュー。以降、ドラマ『愛していると言ってくれ』、『青い鳥』(ともにTBS系)など人気作品に出演し、1990年代には“キムタクのライバル”と称された。その後、年齢を重ねるとともに渋みや重厚感が増し、演技の幅が広がった。バラエティー番組にはほとんど出演せず、物静かで謎めいた一面を持ちつつ、人柄のよさも知られる。

「仕事仲間に細やかな心遣いをするかたで、ある映画の打ち上げでは、スピーチの場で当日が誕生日のスタッフの名前を挙げて、感謝を示して祝福したことも。関西人ならではのノリのよさもあり、映画『後妻業の女』に出演した際には、水川あさみさん(42才)らと関西弁で和気あいあいと盛り上がっていました」(前出・芸能関係者)

 プライベートでは1997年に結婚して1男1女に恵まれるも2005年に離婚。現在は2度目の結婚生活を送る。

「13才年下の元エステティシャンの女性との事実婚状態が長く続き、彼女が女児を出産したのを機に2015年に再婚。同時期に鎌倉に居を構えました」(前出・豊川の知人)

 3年前に還暦を迎えた頃から、豊川の生活は少しずつ変わっていった。

「多いときは年に十数本の映画出演をストイックにこなしていましたが、近年は健康を気遣って仕事のペースを落とし、家族と過ごす時間を増やすようになりました。今年は例年以上に仕事を入れていないと聞いています」(前出・芸能関係者)

坊主頭の豊川(2025年9月)
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 所属事務所に坊主姿の真相や現在の体調を尋ねたところ、こう回答した。

「坊主頭は、撮影を控えている作品の役作りの一環です。変わらず腰痛とは闘っておりますが、いただいた役柄や作品と向き合って、いいものを届けられるように、今後も精進して参ります」

 豊川の生活スタイルにも変化が見られるという。

「最近は、自宅の近所で愛犬を散歩させる姿も見かけられなくなったそうです。私が聞いたのは、しばらく映画などに出られる状況ではない、ということ。いまは大きな作品の撮影に区切りがつき、時間が空いている期間のようで、治療に専念するために思い切った行動もできるチャンスでした。彼の原動力は最愛の家族のために元気で居続けたいという思い。そのためにトレードマークの長髪をかなぐり捨てて、不屈の覚悟で病と闘う道を選んだのです。

 彼の存在感は唯一無二で、ハリソン山中含め、彼にしか演じられない役柄がある。若い頃から映画に憧れてキャリアを積み上げてきた役者だけに、なんとか病を克服し、これから“集大成”としての演技を見せたいとの思いも強いはずです」(前出・豊川の知人)

 冒頭の場面、坊主姿で現れた豊川の目力は強かった。孤高の輝きを放つ俳優は、常に前を向いて歩んでいく。

女性セブン2025101623日号

長髪をばっさりとそり上げる(2025年9月)
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腰痛などで闘病を続けている(2025年9月)
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腕を組み笑みを浮かべる(2025年4月)
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散歩中には近所の人と会話する場面も(2025年4月)
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ラフな服装で散歩をしていた(2025年4月)
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犬の散歩をする豊川(2025年4月)
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