
豆乳の生産量は昨年過去最高を記録し、第4次豆乳ブームが到来。更年期症状の緩和や、腸内環境改善、コレステロール値の改善など、豆乳が持つ、うれしい健康パワーをたっぷり取り入れて!「冬の料理にも大活躍です!」と話す料理研究家の堤 人美さんが、液体のまま調理するあったか簡単レシピを教えてくれた。
【目次】
教えて!豆乳のこと
Q.体にいいのはなぜ?
大豆の植物性たんぱく質は低カロリーで、血中コレステロールを下げ、生活習慣病を予防する効果が。また、大豆サポニンが脂肪の蓄積を防ぎ、活性酸素を抑制しアンチエイジングに。特に女性には、エストロゲン(女性ホルモンの一つ)に似た構造の大豆イソフラボンによる骨粗しょう症や更年期症状の緩和、ビタミンEによる肌質アップなども期待されている。腸内環境を整える効果も。
Q.摂取量の目安は?
摂りすぎはカロリーオーバーや大豆イソフラボンによるホルモンバランスの乱れにもつながる可能性があるため、1日200~400mlくらいが目安。
Q.保存期間は?
未開封なら常温で数か月保存が可能。開封後は雑菌が繁殖しやすくなるため、冷蔵保存し2~3日で飲み切りを。
調製豆乳と無調整豆乳の違い
料理に使う豆乳は2種類。使い分けて、よりおいしく!

大豆を搾ったそのままの味【無調整豆乳】
● 大豆固形分8%以上。
● 原材料は大豆と水だけ
● 濃厚で大豆そのものの風味が味わえる
● 和食などのさっぱりした味、素材の味を生かしたいレシピに合う
飲みやすくほんのり甘め【調整豆乳】
● 大豆固形分6%
● 原材料は大豆、水、塩、 砂糖、油脂、香料など
● 味が調整され、大豆臭も 緩和されて飲みやすい
● 洋食やスイーツ、 ドリンクなど、甘みを出したいレシピに合う
【無調整豆乳】「かぶのみそ豆乳シチュー」のレシピ
《作り方》(2人分)
【1】鶏胸肉1枚はひと口大のそぎ切りにして塩・こしょう各少量を振り、小麦粉小さじ1をまぶす。
【2】玉ねぎ1/2個は7mm幅のくし形切りに、しめじ1パックは根元を切り落として小房に分ける。かぶ2個は茎を2cm残して皮をむき、8等分のくし形切りにする。
【3】フライパンにバター30gを中火で熱し、【1】を両面1分ずつ焼き、【2】を加えて炒める。
【4】小麦粉大さじ3を入れて絡ませ、水1カップを加え、混ぜ合わせる。
【5】無調整豆乳1と1/2カップを加えて5分ほど煮てから、みそ小さじ2を溶き入れる。
【調整豆乳】「豆乳キムチ鍋」のレシピ
ピリ辛スープをまろやか仕立てに。

《作り方》(2人分)
【1】キムチ80gはざく切りに、豚バラ肉150gは3cm幅に切る。
【2】煮干し10gは頭と内臓を除き、鍋に入れて弱火で2分ほどから炒りし、ごま油小さじ2を加えて中火で1分半炒める。【1】、水2カップ、コチュジャン大さじ1、しょうゆ小さじ2を加えて中火で温める。
【3】5mm厚さに切ったしいたけ4枚、砂抜きしたあさり200gを【2】に加えてさらに温める。
【4】煮立ってあさりの殻が開いたら調製豆乳2カップを入れ、弱火で2分ほど煮る。
【5】にら1/2束を5cm幅に切り、【4】に加えてさっと煮る。
豆乳マメ知識「凝固するのはどう防ぐ?」
「豆乳は加熱すると、たんぱく質が凝固してしまいます。煮立たせないようにしたり、小麦粉や片栗粉でとろみをつけると凝固を防げます。また、無調整豆乳のほうが凝固しやすいので、料理によって、調製豆乳(加熱しても凝固しにくい)と使い分けを。ただ、調製豆乳は甘みもあるため、甘くしたくない料理には不向きです」(堤先生・以下同)
【調整豆乳】「白菜と手羽元の豆乳塩こうじスープ」のレシピ
塩こうじプラスで格段のおいしさに。

《作り方》(2人分)
【1】手羽元6本は縦に数本切り込みを入れ、塩こうじ小さじ2に約15分漬けておく。
【2】白菜4枚は5cm幅に切る。鍋に【1】、白菜、水2カップを入れてふたをして弱火で約20分煮て、塩こうじ大さじ1と1/2、酒大さじ1、しょうゆ小さじ1/4、粗びき黒こしょうで味を調える。
【3】調製豆乳1カップを加えて弱めの中火でひと煮立ちさせ、好みでレモン1/2個分を絞る。