加トちゃんを変える前に自分が変わるべき
加藤のためにと、食事や運動について学び始めると、たくさんの気づきがあったという。
「それまでの私は、加トちゃんのために身の回りのことを全部やってあげることが愛情表現だと思っていました。靴下まで履かせてあげていましたから(笑い)。でも、資格の学校の先生に『なんでもやってあげるのは本人のためにならない。体が動かなくなるし、認知症も誘発する。本当に愛しているなら、自立させないとダメ』と言われました」
よかれと思ってやっていたことが、夫の健康を損なうきっかけになっていたと気づいた綾菜は、“自分が変わらないといけない”と考えを一変させた。
「加トちゃんとしては、それまで私やお付きの人たちにやってもらうのが当然だったことを、急に自分でやらなくてはいけなくなりました。そのせいで、最初はすごく不服そうで……。
たとえば、『水を取って』と言われても『自分で持ってきてね』というわけです。加トちゃんは性格的に、やれと言われるとやらない。でも、『これは加トちゃんのためなんだよ』『一日でも長く一緒にいたいの』などと、ポジティブに説明したり、時に涙を流してお願いしたりすると、納得して自ら動いてくれました。強制や命令をしたことは一度もありません」
水を自分で取りに行く。その行動を変えただけでも大きな変化があったという。
「水を取るため、立ち上がって歩くと、途中で愛犬のご飯がないことに気づいて自分で用意してあげるようになったんです。さらに、犬のおやつがないと自分で歩いて買いに行くようになりました」
自分で自分のケアをするよう、加藤の行動がどんどん変わっていった。
「もともとおしゃれな人なので、自分で洋服を買いに行くようにもなりましたし、月1回の歯科健診も自分で手配するようになりました。さらに自分でできることを増やすため、週1回、ピラティスに通って運動するようになると、丸まっていた背筋がピンと伸びて、姿勢もよくなりました」
こうした日常生活の改善は、数年かけて少しずつ浸透させていったという。
後編記事【《目標は108才の“茶寿”まで舞台に立つこと》加藤茶を支える妻・綾菜が実現した1日6g減塩でもおいしい食生活 栄養士と研究を重ね、集大成「万能 氷だし」が完成】では、加藤綾菜が実践する減塩料理について、具体的に紹介する。
※レシピや体操の参考文献/加藤綾菜著『加藤家の食卓 医師と栄養士の先生に長生きする食事の作り方を習いに行ってきたレシピ集』(アスコム)

【プロフィール】
加藤綾菜(かとう・あやな)/タレント。1988年広島生まれ。2011年『ザ・ドリフターズ』の加藤茶と結婚。YouTube「加藤家の日常」やさまざまなメディア、イベントに出演。「綾菜式減塩 万能だし粉」(60g1382円)発売中。著書に『加藤家の食卓 医師と栄養士の先生に長生きする食事の作り方を習いに行ってきたレシピ集』(アスコム)など。
※女性セブン2025年11月27日号