
人生100年時代、100才まで生きることは珍しくなくなった。一方で平均寿命と、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる」健康寿命との開きは、女性の場合12年ほどで、その差は超高齢社会において「長生きリスク」として不安視されている。がんや生活習慣病といった病気、転倒など事故の後のリハビリ、認知症や介護など、“想定外”の事態で“貧乏老後”を招かないために、備えておきたい“得する生命保険”の活用術を徹底解説。今回は、「老後マネー」を増やして貯める損しない「貯蓄」「投資」「相続」に注目する。
代表的なメリットのひとつが相続対策
保険で得られる老後の備えは医療や介護の側面だけではない。代表的なメリットのひとつが、相続対策だ。
「生命保険金は法定相続人1人あたり500万円まで非課税になります。受取人に必ず渡せるため、相続争いを避けることにもつながります。保険金は請求すればすぐに支払われるため、もし亡くなった人の銀行口座が凍結されても、葬儀費用や当面の生活費などにあてられます」(飯村さん)
使い方次第では、子供への相続の際にも大きなメリットがある。子供が親の保険の「契約者」かつ「受取人」になって、親から贈与されたお金で「年間110万円以内」の範囲で保険料を支払えば贈与税も非課税となるため、親の相続財産を計画的に減らしながら、将来親が亡くなったときには、子供は保険金も受け取ることができるようになる。
「生命保険金はほかの相続財産とは別に扱われるため、もし借金などの“負の財産”を理由に相続放棄しても、保険金だけは受け取れます」(ファイナンシャルプランナーの松浦建二さん・以下同)

「一時払い終身」で老後資金づくりにも
近年、金利が上がり始めていることから増えているのが「貯める系」の保険だ。
「一時払い終身保険は死亡保障に備えつつ、一定期間加入していれば、解約時は支払った保険料総額よりも多い返戻金を受け取れるため、資産形成商品としても活用できます。元本回復期間は3~5年ほどのものが多く、高齢になってからも入りやすい。銀行の定期預金よりも増えやすく、回復期間を過ぎれば元本保証なので、新NISAや株式投資よりも低リスクに、資産を増やすことにつながります」
元本回復期間が比較的短いため、投資のように「持っていても、いつマイナスになるかわからない」といったストレスもない。退職金など、まとまったお金の〝置き場〟にしておけば、万全な備えになるのだ。

飯村さんによれば、女性が亡くなる年齢の「最頻値」は93才。人生100年時代を安心して生き抜くために、あらゆる老後リスクに、いまから賢く備えよう。
取材/小山内麗香、三好洋輝
※女性セブン2026年1月8・15日号