
日本人女性の「平均寿命」は87.13才だが、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる「健康寿命」の平均は75.45才。だとすれば、健康寿命である「75才の壁」を超えることが、自分らしい生き方につながるともいえる。その壁を乗り越えるためには何が必要なのか。
俳優・歌手・タレントの松島トモ子さん(80才)が69才のとき、95才(当時)の母が倒れて認知症になった。
「しっかりしていた母が突然倒れるとは思わずまさに青天のへきれき。そこから先は激動の毎日でした」(松島さん・以下同)
老老介護中も仕事は続けたが、その間に右足に変形性股関節症を患った。
「手術をする時間的余裕がなく、70代半ばまで歩行できないほどの痛みを抱えて過ごしました。75才の頃は本当にひどい状態で、まさに壁に直面していました」
介護開始から5年半後、母は100才で旅立った。気分はどん底まで落ち込んだが、時間ができたことで股関節の手術に踏み切った。
「右足だけのはずが両足の手術が必要と診断されてショックを受けました。でも、いましかないと決意してセカンドオピニオンならぬ、4人目の医師の手術を受けたら大成功だった。80才のいまは体のどこも痛くなく、青信号が点滅し始めた横断歩道も早足で渡れるようになりました」
77才のときの大手術で股関節の激痛という壁を克服した松島さんは、「年を重ねてからは特に自分の体のことは自分で責任を持つことが大事」と語る。
「医師に任せきりにするのは絶対にダメ。インターネットでも何でも使って自分でとことん調べて病院に足を運んで医師の話を聞き、納得して治療を受けることが大切です」

3才からバレエを続けて足腰を鍛えていた彼女でも、加齢による運動機能低下は避けられない。
いまは再び壁に阻まれないよう、毎日の運動を欠かさず体重キープを心がけている。
「スクワットやウエストひねり、片足立ちバランスは毎日行います。1日何歩と決めるのではなく、歩けるときに歩くようにして、体重40kgを確実に維持するよう努力しています」
メンタル面では、「いい人ぶる」のをやめたと語る。
「昔から人に好かれたいと思っていましたが、母もいなくなっていい人ぶるのをやめようと考えるようになりました。
友達から完璧主義とも言われていたけど、いまは無理しないことも大事だと思う。がんばりすぎず、手を抜くところは抜けばいいんです」
力を抜いてありのままでいる一方で、いくつになっても「ときめき」は大切だ。
「私の知る100才越えの長寿者は、いくつになっても若い異性に興味を持っていました。なんと20、30代のかたたちでした。下の世代の異性に関心を持ち続けることは若返りにつながりますよ」
※女性セブン2026年3月5日号