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脊柱管狭窄症を患う生物学者・池田清彦さん(78才) ここ数年で“75才の壁”を感じながらも「心身の不調を抱えても、あまり気にしないのがいちばん」

75才を過ぎてから老いを感じると語る生物学者・池田清彦さん
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 日本人女性の「平均寿命」は87.13才だが、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる「健康寿命」の平均は75.45才だ。だとすれば、健康寿命である「75才の壁」を超えることが、自分らしい生き方につながるともいえる。その壁を乗り越えるために必要なことは──。

 昨年、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と診断されたのは、生物学者の池田清彦さん(78才)。年も年なので体への負担を考えて手術は行わず、だましだましつきあっているという。実際、ここ数年は「75才の壁」を感じると話す。

「10年前に比べるとずいぶん年を取りました。70才で大学を定年になったときは全然元気だったけど、75才を過ぎてから老いを感じるようになりましたね」(池田さん・以下同)

 体の不調に加え「頭」も衰えを感じるようになった。

「頭の瞬発力が悪くなりました。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)で共演する明石家さんまさん(70才)を見ると、いつまでも瞬発力がすごいなあと感心します。ぼくは急に話を振られたとき、ちょっと考えないと言葉が出てこなくなった。メンタル面でも、だんだんといろんなことに対するやる気や好奇心が薄れています」

 75才を過ぎて心身の不調を抱えるも、「あまり気にしないのがいちばんだよ」と本人はいたって平静だ。

年を重ねて好奇心がなくなってきたというが、不安なことを考えてもしょうがないと割り切っている
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「いつまで生きられるかわからないし、先のことを考えても仕方ない。死神と勝負して勝ったやつはいないというでしょう。だから食事も特に気をつけず、運動もしていない。ただ頭を使い続けることは大事なので原稿は書き続けています」

 健康長寿にとって毒にも薬にもなるとされる酒は、毎晩2〜3合必ず飲む。

「晩酌は38年間一度も欠かしたことがありません。しかも、この間たまたま病院に行ったらすべての検査で正常値でした。たぶんぼくはアルコールを分解する能力が高いから、酒で死ぬことはないでしょうね」

 悠々として老いを気にしない生活に刺激を与えるのは毎日のルーティンだ。

「和食の朝食づくりと夜の風呂掃除がぼくの日課です。庭の野菜を採ってみそ汁を作ったり、浴槽をピカピカに磨いたりするのは心地よい。両方とも定年後になんとなく始めたルーティンだけど、心身に好影響を与えています」

 テレビ番組での歯に衣着せぬ物言いでも知られる池田さんは、自身の「怒り」も長生きの秘訣と明かす。

「世の中は本当にしょうもないことだらけなので“バカなことやってんじゃねぇ”と常に怒っています。その怒りでアドレナリンがドバーっと出て、精神が活性化されるんです(笑い)」

女性セブン202635日号 

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