
血液と血管は、若さと健康の要。同時に、24時間365日、私たちの体に酸素と栄養を絶えず届けてくれている「無休の臓器」だ。だからこそ、血液と血管を長持ちさせられれば、いつまでも若く、元気に長生きできるのだ。「長生き血管」「長生き血液」実現のためにすべきことを専門家に取材した。【全4回の第3回。第1回から読む】
血液の数値を正常化するには『食事』と『運動』のセットが必要
食事の見直しと同時に取り組んでほしいのが、適度な運動だ。循環器専門医の渡辺尚彦さんが説明する。
「6年前、息子が足が痛いと整形外科を受診したところ、異常は見つからなかったのですが、念のために受けた血液検査ではLDLコレステロール値が236mg/dLと、かなり高いことがわかりました。
薬はのみたくないと言うので、週に2回は食べていたラーメンをやめて野菜中心の食事に切り替えると同時に、毎朝1時間のウオーキングをするようアドバイスしました。すると、4か月後には基準値内の131mg/dLにまで下がりました。
これはあくまで一例ですが、血液の数値を正常化するには『食事』と『運動』のセットが必要なのです」
運動をすると、筋肉がポンプのように動いて血管をマッサージし、血流を促進することができるほか、血管が拡張して血圧が下がり、血栓を溶かす『t-PA』という酵素の働きを高めることもわかっている。東邦大学名誉教授で循環器専門医の東丸貴信さんが言う。

「運動習慣がある人は血栓ができにくく、中には、プラークがたっぷりついて血管が狭くなっているのに血栓がつくられないことで、問題なく日常生活を送ることができている人もいます。
目安は1日30分程度の軽い運動と週1〜2回の筋トレ。さらに週1回、自分の好きなスポーツを1〜2時間程度行うとベストです」
誰でも手軽にできて効果が高いのがウオーキングだ。
「ウオーキングなどの有酸素運動は、血管を広げる一酸化窒素を増やし、血圧の低下や自律神経の安定にも役立ちます。
手を前後に大きく振って、歩きながら会話しても息切れしないくらいの速度が理想です」(渡辺さん)