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俳優・藤村俊二さんを見送った長男・亜実さん 疎遠だった父を介護する中で実感した「家族や友人とわだかまりがあるなら向き合うべき」という思い

藤村亜実さん(左)と父・藤村俊二さん(右)(写真提供/藤村亜実さん)
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 どんな人にも平等に訪れる「死」だからこそ、自分が思うような最期を迎えたいと願う人は多い。さまざまな人生の終い方があるが、どんな憧れの死に方があるのだろうか。

「親父が亡くなる前、“何をどうやっても後悔するものだよ”と周囲に言われましたが、ぼくには悔いが一切残りませんでした」

 オヒョイさんの愛称で親しまれた俳優・藤村俊二さん(享年82)の長男で映像プロデューサーの亜実さん(59才)は、そうきっぱりと言う。

 最期の期間をともに過ごした父と子の関係はそれまで決して良好ではなかった。

 大学卒業後にアメリカへ留学した亜実さんはのちに両親の離婚と父の再婚を知らされた。父子は言葉を交わさないほど疎遠になったが、15年に及ぶアメリカ滞在を経て帰国後、亜実さんはパートナーと別居することになった父と2人暮らしを始めた。

 その後、藤村さんが小脳出血を患うと亜実さんはすべての仕事をキャンセルし、週の半分は病院に通って懸命に介護した。

亜実さん(左)は父・藤村俊二さん(右)の闘病を支え続けた(写真提供/藤村亜実さん)
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「当初は“裏切られた”という強い思いが残っていましたが、自分の手から子供のような純粋な表情で大きく口を開けてご飯を食べる親父を見たとき、すべての怒りや寂しさを手放そうと思った。その瞬間、すっと心が軽くなるのを感じました」(亜実さん・以下同)

 倒れてから1年3か月後に藤村さんは旅立ったが、貴重な時間を過ごせたことに亜実さんは満足している。

「親父との関係性がこじれた時期はあったけど、最後に仲直りし、自分の手で看取ることができて、間に合ったという実感があった。帰国して親父の最期に寄り添うのは本当に大変でしたが、ぼくから働きかけてよかった。親父も同じ思いだったと思います」

 うらやましい死に方は悔いを残さない死に方でもある。後悔しない別れのためには、生きているうちに行動することが大事だ。

「もし家族や友人とわだかまりがあるなら、向き合うことをおすすめします。関係性が修復できないとしても、生きている間にしかできないこと、亡くなってから後悔するのでは遅いことがある。ぼく自身も、関係に悔いが残らないようにして逝きたいと思っています」

※女性セブン2026年7月9・16日号

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