
誰にでも平等に訪れる「死」だからこそ、自分が思うような最期を迎えたいと願う人は多い。さまざまな人生の終い方があるが、どんな憧れの死に方があるのだろうか──。
うらやましい死に方には、「死ぬ場所」も含まれる。
「カラオケないけどカンオケあります」という看板を掲げて、集う人が人生について語り合う「終活スナックめめんともり」。
そこのママで、海洋散骨事業や終活セミナーなども行う村田ますみさん(52才)が、母の思い出とともに思いを寄せるのは沖縄本島周辺にある離島・伊江島だ。
「私が29才のとき、母が急性リンパ性白血病を患いました。9か月にわたる闘病中に抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けて食事も受け付けず、骨髄移植後は地獄のような痛みに苦しみました。母は、寄り添うことしかできない私に“海に散骨してほしい”と言って、たびたび訪れていた伊江島に散骨されることを望みました」(村田さん・以下同)

最愛の母の死から1年かけて準備を進め、遺言通り伊江島に散骨した。それを機に死について深く考えるようになり、散骨事業を始めてラテン語で「死を忘れるな」を意味する店名の終活スナックをオープン。今秋にはアメリカで「死を語る場」というイベントの開催を予定している。そんな彼女が理想とするのは、母が眠る伊江島で最期のときを迎えることだ。
「母に連れられて訪れ、散骨事業を始めるきっかけにもなった伊江島は私の原点です。この島に終の棲家を作り、夜になって“おやすみ”と部屋に行って、しばらくして“あれ、ますみさんは?”と仲間が見に行くと亡くなっている。そして多くの仲間に見送られて、母のように伊江島の海に散骨されるのがうらやましい死に方です」
その前にもうひとつの理想として彼女が望んでいるのが「生前葬」だ。
「母が亡くなった55才になったら生前葬をしたいと思っています。それが私にとっての大きな区切りで、生前葬を終えたら人生の次の一歩を踏み出したい。そして最後は伊江島で穏やかに暮らし、そのまま死ねたら最高ですね」
※女性セブン2026年7月9・16日号