3月1日(木)~3月8日(木)は、厚生労働省が女性の健康づくりと国民運動を目的に定めた「女性の健康週間」。
これにあたり、3月1日(木)、約100名の女子大生・女子高生とともに“女性の健康”を考える「女性の健康週間イベント」が開催。東京大学大学院医学系研究科産婦人科学教授の大須賀穣さんによる講演を始め、モデル・女優の安座間美優さん、昭和女子大学生活機構研究科・生活科学部教授の小川睦美さんと大須賀さんによるトークセッションなどが行われた。
少しの月経異常は大きな病気のサイン
「10代から気をつける女性の健康~将来の自分と子どものために~」をテーマに講演を行った大須賀さん。女性の月経異常について、「出産には大変なエネルギーが必要なのですが、痩せすぎでも太りすぎでも出産が危険になってしまう。だから、痩せすぎ、太りすぎな人は月経異常に。危険な出産が起こらないように、神様がそうしてくれているんです」と語った。
さらに、排卵障害についても言及する場面も。
「痩せすぎたり太りすぎたりした場合、もしも体重を元に戻せたとしても(異常をきたしていた)月経が戻らない。そればかりか、排卵障害が起きて不妊になってしまうことも多々あります。一時的な問題ならまだしも、将来にわたって子どもを産めなくなってしまうかもしれない。だから、十分な栄養と適度な運動を行って適切な体重を目指しましょう。少しの月経異常は大きな病気のサインかも。何か異変を感じたら、受診をためらわないでください」(大須賀さん)
食事や運動、月経や排卵なども含め身体としっかり向き合う
トークセッションでは、大須賀さん、安座間さん、小川さんが、「若いからこそやっておくべき、未来の自分のための身体への気遣い」をテーマにトークを展開。
高校1年生からモデル活動を行っていたという安座間さんは、当時は身体への気遣いができていなかったそう。
「誌面になった時、ほかのモデルさんより太いと思ってしまったんです。だから当時、野菜だけを食べたり、水をガブ飲みして空腹をまぎらわしたりして…。高校2年生で上京した時は、自炊もせずにコンビニの食事ばかり。それで肌がどんどん荒れて、月経痛もひどくなっていきました」(安座間さん)
10代の頃は痩せることばかりを考えていたという安座間さん。30代に突入した今は、健康への意識が変わったのだとか。
「大切だとわかったのは、栄養のバランスを考えて食べること。そして運動です。普段の生活に運動を取り入れていれば、食べても罪悪感がなくなります。食事の量を減らして痩せるのではなく、食べて運動をして理想の身体をキープすることが大事ですね」(安座間さん)
また、安座間さんは20代前半に月経痛に悩まされていたことも告白。「電車の中で耐えられなくなったり、仕事の途中で痛すぎて倒れちゃったり、月経の痛みがすごかったんです。ずっと我慢していたんですけど、婦人科を受診してみたらとても楽になって…。もっと早く婦人科を受診すべきだったし、身体をちゃんと見つめてあげればよかったなって思います。健康になると、より自分の身体が愛おしく思えますね」と、当時を振り返った。
食事や運動はもちろん、月経や排卵なども含め自分の身体としっかりと向き合う。美しさは、健康あってこそ。まずは自分の身体をしっかり知ることこそが、美への第一歩かもしれない。
取材・文/船橋麻貴 写真/黒石あみ
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