
9月1日から始まている飲食料品の値上げなど、度重なる値上げによる家計負担は1人あたり2.2万円増との試算もある(第一ライフ資産運用経済研究所/2026年1月)。せめて、増えた負担額だけでもお金を捻出したいーそのための具体的な節約術を賢人たちに聞いた。
水道光熱費の節約術
家電自体を省エネタイプに買い替えるくらいでないと大きな節約になりにくい(約10年が買い替えの目安)。
「なるべく節約効果の高い方法を選び、トータルで節約できればいいという気持ちで無理なく続けよう」(家電王・中村剛さん)。
【水道1】水は二次使用を心がける
「湯船の水は無駄にしないこと。最後にお風呂に入る人は、シャワーではなく湯船の水を使い、残ったら洗濯に利用しましょう」(家事アドバイザー・AllAbout節約ガイド・矢野きくのさん)
【水道2】トイレや洗面所の水は適量に調整
「トイレで流す水の量は、大・小で使い分けを。適量に設定されているので、活用しない手はありません。また、洗面時の水は勢いよく出る必要はないので、洗面台の水道管のバルブ(洗面台の下にある)を調節して、水圧を半分程度に弱めるのも手です」(節約研究家・小松美和さん)
【水道3】節水シャワーヘッドを活用する
シャワーを1分間使った場合の水道代は約2円(約12L)だが、これにガス代が加わると約7.5円になる。「節水シャワーヘッドを導入することで、水道代を30~50%節約できます」(節約アドバイザー・消費生活アドバイザー・丸山晴美さん)。3000〜5000円程度の節水シャワーヘッドなら2~6か月で元が取れる計算だ。
【ガス】調理には電子レンジを活用
電気調理器は電気代がかかる印象があるが、使用時間が短いので、ガスを長時間使うよりお得だという。「特に火を通すのに時間がかかる根菜類などは、あえて電子レンジを使った方が効率的。ガス代と水道代の節約になり、調理の時短にもなります」(時短節約家・くぅちゃんさん)。
【電気1】センサーライトを複数設置する
「洗面所や廊下などは、人の動きを感知して必要なときだけ明るくなるセンサーライト(250円程度)を設置すると節約に」(小松さん)
【電気2】家電ごとの節約方法を知る
「2025年の2人以上世帯の電気代(平均)は1万3218円(総務省統計局の家計調査/2026年より)。その1割程度(1320円/月)を減らすくらいの気持ちで節約するのがおすすめです」(中村さん)

ガソリン・その他の節約術
自家用車が必要な家庭では、ガソリンの高騰が家計に大きな影響を与える。日頃から少しでも安いガソリンスタンドのあたりをつけておこう。その他、保険の特約、サブスクリプションには節約の余地が残っていることが多いので見直しを。
【ガソリン1】セルフ&コストコがお得
セルフのガソリンスタンドはフルサービスのスタンドより3~5円/Lほど安い。
「いま注目されているのがコストコに併設されたガソリンスタンド(全国27倉庫店に設置)。相場より10円/Lほど安いです」(丸山さん)
ただし、コストコ会員(年額5280円)になる必要あり。
【ガソリン2】省エネ運転を習慣化する
近年は燃費のいい車が増えたが、運転の仕方でさらに燃費を向上させられる。試してみよう。

【ガソリン3】アプリやクーポンを活用
エネオス公式アプリではフォロー店舗の登録で最大5円/L引きクーポンがもらえる。出光興産、コスモ石油のアプリにも同様のサービスが。
【その他1】カーシェアリングを活用
車の維持費(保険代、ガソリン代、車検代、駐車場代、メンテナンス代など)は、軽自動車で年間30万~40万円かかる。
「頻繁に乗らないなら、カーシェアリングを活用するのも手。維持費がゼロになれば、それだけで月2万~3万円以上の節約に」(小松さん)
【その他2】不要な保険やサブスクを整理
保険の特約には無駄があるケースも。
「葬儀費用のために死亡保険に入っている人もいますが、いまは家族葬などの簡素な葬儀が主流。高額な死亡保険に入る必要はありません。見直しを」(丸山さん)
サブスクリプションも使いこなせていないものがないか確認を。
【その他3】「手数料0円」の銀行を選ぶ
銀行のATM手数料(110~220円)は意外と出費になる。
「手数料を抑えるには自行ATMの無料時間帯に使うか、ドコモSMTBネット銀行やauじぶん銀行などのようなATM手数料が月に複数回無料になるネット銀行に切り替えることが大切です」(丸山さん)
【その他4】ポイントは重複させてゲット
独自のポイントサービスを展開している店では、dポイントなどの共通ポイントが使えることも。クレカとあわせ、重複でポイントを得よう。
【その他5】ストックを抱えすぎない
「安いときにまとめ買いしがちですが、買いすぎは無駄遣いになり、スペースもとられます。ストックは1つと決めましょう」(矢野さん)
【その他6】中古品を活用
本、CD、DVD、ゲームなどはできるだけ中古品を。家電は専門業者が整備したものを選択肢に入れること。省エネ性能もチェック。
【その他7】使い捨て商品の購入を見直す
「台所用品や掃除用具などには使い捨て商品がたくさんありますが、節約するなら繰り返し使えるものを選びましょう」(丸山さん)
たとえば、ウエットティッシュを布のおしぼりに、トイレや床の拭き掃除用ペーパータオルは雑巾にすれば、洗って何度でも使え、購入不要に。
【その他8】買い物に無駄がないか確認
これまでの無駄に気づくことも大切。
「下記のチェックリストで確認し、本当に必要なものを見極める習慣をつけましょう」(矢野さん)
《以下の商品は二度と買わないこと!》
□使っていないもの
□満足できずに何度も買い直しているもの
□少し努力すれば買わなくてすむもの
□人に見せたくて買ったものや、見栄をはって専門店で買ったもの
【その他9】アプリを活用しコスメ代を無料に
「美容にも節約の精神を生かし、化粧品代はできるだけ抑えるようにしています」(小松さん・以下同)
そんな小松さんがいまハマっているのが、韓国のコスメメーカーのアプリ「medicube(メディキューブ)」。
「アプリをダウンロードして簡単なゲームをしたり指定のアイコンをクリックしたりするだけでポイントが貯まり、コスメ用品が無料でもらえます」
◆教えてくれたのは:家電王・中村 剛さん

東京電力エナジーパートナー勤務。2002年に『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の「スーパー家電通選手権」で優勝。家電などの情報を発信。
◆教えてくれたのは:時短節約家・くぅちゃんさん

6年間で1000万円貯蓄し、SNSなどで節約術を発信。著書に『くぅちゃんのお金がみるみる貯まる 超シンプル家計簿術』(扶桑社)など。
◆教えてくれたのは:節約研究家・小松美和さん

節約技を700以上持ち、メディアに多数出演(毎週ラジオで新ネタ発信)。著書に『月給13万円でも1000万円貯まる節約生活』(アスコム)など。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・消費生活アドバイザー・丸山晴美さん

ファイナンシャルプランナー。FP技能士2級などの資格を持つ。著書に『お金を活かす ハッピーエンディングノート』(東京新聞)など。
◆教えてくれたのは:家事アドバイザー・AllAbout節約ガイド・矢野きくのさん

食育指導士の資格を持つ。食品ロス削減、時短家事術などについて講演を行う。主な著書に『シンプルライフの節約リスト』(講談社)など。
取材・文/上村久留美
※女性セブン2026年9月10日号