健康・医療

専門家15人が選んだ脳・血管・腸の老化を止める「究極の習慣」ランキング 圧倒的1位は「毎日の適度な運動」 有酸素運動で「ワーキングメモリ」の改善、「後ろ歩き」は認知症予防も

老化を止める究極の習慣とは(写真/PIXTA)
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 年齢を重ねるとともに、細胞は老化し、体の機能が衰えていく。しかし、その速度をゆるやかにすることや、若々しさを取り戻すことは不可能ではない。そのためには、何を食べ、どう体を動かし、どう休めばいいのか。専門家15人に「脳」「血管」「腸」を若く保つための生活習慣について聞いた。【前後編の後編】

脳へ刺激を与える「後ろ歩き」で認知症予防

「脳」「血管」「腸」のそれぞれを若々しく保つためには食事のほか、日々の過ごし方にも気をつける必要がある。そこで専門家15人に、「脳」「血管」「腸」の老いを止める「究極の習慣」を最大5個挙げてもらい、点数をつけて集計しランキング化した。

 何より心がけたいのは、毎日体を動かすことだ。2位とは2倍以上の票差で圧倒的1位となった。ちぐさ内科クリニック覚王山院長の近藤千種さんが解説する。

「ウオーキングなどの有酸素運動で、中高年の『ワーキングメモリ』や『思考の切り替えの早さ』などの改善が期待できます。無理な運動をする必要はなく、『いまより少し動く』ことから始めるだけでも効果があります」

脳・血管・腸の老化を止める「究極の習慣」
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 イシハラクリニック副院長の石原新菜さんが推奨するのは、「後ろ歩き」だ。

「後ろ向きに歩くには、見えない後方の空間を想像し、バランスをとる必要があります。いつもと違う動きをすることで、より脳へ刺激を与えることができます」

 運動をする際に何気なく使っている、かかとも注視してと言うのはアスリートゴリラ鍼灸接骨院院長で『しゃがめない人は不健康になる』(自由国民社)の著者・高林孝光さん。

「かかとを刺激するとオステオカルシンという、脳の海馬に働きかけて認知機能の維持や改善をサポートするホルモンが分泌されます。トントンと手で叩くだけでも効果があるので、ぜひ習慣にしてみてください」

 また、運動習慣がある人でも、それを上回るほど体に悪影響を及ぼすのが「座りっぱなし」だとSAWAKO CLINIC x YS統括院長の日比野佐和子さんが指摘する。

「一日の大半が座りっぱなしにならないようにしましょう。長時間の座位は運動習慣とは別に健康リスクと関連することが報告されています。こまめに体を動かすことを意識しましょう」

睡眠は脳だけでなく腸とも深くかかわっている

 体を動かしたら、休ませることも忘れてはいけない。年を重ねるとともに悩みが増えがちだからこそ、よりよいルーティンを取り入れたいのが「睡眠」(2位)だ。医学博士の佐野こころさんが言う。

「睡眠には日中に得た情報や記憶を整理・定着させる役割もあります。睡眠不足が続くと、集中力や注意力、判断力などが低下しやすくなるので、規則正しい生活をして睡眠の質を整えることが脳の健康につながります」(佐野さん)

 管理栄養士の清水加奈子さんは、睡眠は脳だけでなく腸とも深くかかわっていると話す。

「腸と脳は互いに影響し合う『脳腸相関』の関係にある。良質な睡眠が腸内環境を整え、腸内環境が整うとよい睡眠にもつながります」

 食べ方では、糖化を招く血糖値の急上昇を防ぎたい。みなと芝クリニック名誉院長の川本徹さんが言う。

「野菜や海藻類、主菜、最後にごはんという順番で食べる『ベジファースト』を意識すると、血糖値の急激な変化を防げます」

 ナビタスクリニック川崎院長の谷本哲也さんは、脳を使う機会自体を減らさないことも大切だとして「人とのつながりを保つ」(10位)を推す。

「人との交流や楽しみを保つように心がけましょう。会話や料理など、楽しみながら頭を使ってください」