
■ありがちな失敗は「書いて満足してしまう」
熱心なのに、なかなか伸びない。そんな人には、共通するパターンがあるそうだ。
「よくあるのが、ノートにひたすら単語を書くこと。受講生の方から、文字がびっしり詰まった努力の跡がわかるノートを見せてもらうことがよくあります。『すごい!』と思う反面、もったいないなとも感じてしまう。子供の頃に学校でそう教わったからでしょうが、書くことに集中すると、意外と記憶には結びつきにくい。私は、音を聞いて真似し続けるシャドーイングのほうが記憶に残りやすいと考えています」
スンジュンさんが繰り返し強調するのは、声に出すことの大切さだ。
「語学の目的は、伝えること。だから発音が最優先なんです。韓国語には日本語にない音もたくさんあるので、まず正しい音の出し方を理解し、自分の口で再現できるようになってから本格的な学習を始めたほうがいい。うちのスクールでも、最初の1か月はこの練習だけに充てています。韓国語で独り言を言ってみるのもいいですね。それと、日本の方は文法を気にしすぎる傾向がありますが、韓国語は日本語と語順がほぼ同じなので、文法で悩む場面は実はそう多くない。発音の次に大事なのは、文法より単語力です」
伸びる人とそうでない人の差も、この「発声」に表れるという。
「日本の方は『まだ片言だから』と遠慮してしまうことが本当に多い。でも、恥ずかしさを捨てて、下手な発音でもどんどん口に出している人のほうが圧倒的に伸びます。あとは、続けることですね」
続けるために必要なのは「時間」と「好き」。50代は、その両方を手にしやすい年代でもある。
【プロフィール】
スンジュン/ソウル生まれ。文部科学省の国費留学生として来日し、京都大学総合人間学部で脳科学・生理学・言語学を学ぶ。現在はオンラインスクール「K-PRO」を主宰。YouTubeチャンネル「韓国語は『発音』が9割」の登録者は4万人を超え、これまでに教えた受講生は1000人以上にのぼる。
