
芸能界からの引退を表明して以降も、譲れない一線を守るための訴えを続けている中居正広(52才)。批判一辺倒の世論に対し、“応援団”が上げた声は、中居の願いも重なっているのだろうか──。
芸能界引退から5か月が過ぎようとしている中居正広。その間、第三者委員会の報告書が公表され、その内容に対して中居サイドが反論するなど火種はくすぶり続けている。そして6月25日、中居にとって重要な局面が訪れる。フジテレビの親会社の株主総会が開かれるのだ。
「フジテレビは6月5日、前社長の港浩一氏(73才)と元専務の大多亮氏(66才)を提訴する方針を発表しましたが、株主総会では中居さんの責任を追及し、“損害賠償請求すべきだ”という意見が出る可能性が指摘されていました」(全国紙経済部記者)
実際、親会社の株主の一部は、旧経営陣に対して233億円もの賠償を求める株主代表訴訟を起こし、6月5日には口頭弁論も行われた。

「出演していたCMのクライアントなど、中居さんに賠償を求める先は、ほかにも考えられます。中居さんは東京や神奈川に複数の不動産を所有しており、その価値だけで20億円以上の資産があるといわれています。倹約家として知られ、テレビ番組では“貯金100億円”とも。
さすがにそこまではないでしょうが、それでも総資産は30億円は下らないとみられています。しかし、仮に多額の賠償責任を負うことになれば、自己破産という選択肢も現実味を帯びますよ」(芸能関係者)
そんな中、別の動きもある。元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(55才)は、5月14日に出演した情報番組『旬感LIVE とれたてっ!』(関西テレビ)で、第三者委員会の姿勢に疑問を呈した。
「第三者委員会を皆さん、絶対視してますけども、別に絶対的な存在でもないし、正義のヒーローでもなんでもない。(中略)中居さんは事実を全部、言いたいらしいんです。でも、それを取り上げてくれなかった」

中居の本心を訴えたのだ。
「事実が出てくれば、みんな『えっ? これ性暴力なの?』と感じる人は多くなると思います」
橋下氏はそうも話し、第三者委員会が下した「性暴力」の認定にもかみついた。さらに6月15日放送の『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)に出演し、「関係者から聞いてる限りだと、中居さんは女性を傷つけたくないから、裁判まではやらない」と、中居の“今後”にまで言及した。
「橋下氏は中居さんの代理人ではないものの、中居さんサイドの関係者から意見を求められて助言したことを明言しており、報告書に記載されている以上の“事実”を把握しているのでしょう。そんな橋下氏の意見は、中居さんの気持ちを代弁していると言っていいものです」(別の芸能関係者)
犯罪者のように扱われている
かねて中居と共演し、“友人”とみられている社会学者の古市憲寿氏(40才)は6月12日、『週刊文春』(6月12日号)に掲載された記事に対する「確認文書」を、元フジテレビアナウンサーのA子さんの代理人弁護士宛てに送付したことを、自身のSNSで明らかにした。文書は8枚にもおよぶボリュームだった。
もともと当該の記事では《橋下徹さんや古市憲寿さんは私や私の代理人に確認もせず“加害者”側の発言を一方的に信じている。加害者側から聞いた話を事実だと思い込んで社会に言い触らしています。声が大きいから信じる人も一定数いる。“失恋事案”発言が独り歩きして、いまだ誹謗中傷や脅迫が止みません》と、A子さんが極めて親しい友人に明かしたとされた。
それに対し、古市氏は文書で“「失恋事案」などと発言した事実はない”と否定。《一貫してフジテレビのガバナンスや、フジテレビ第三者委員会報告書の不備、第三者委員会制度の構造的な問題について議論してきました》と反論したのだ。

「古市さんは、自身の立ち位置がフラットだと主張していますが、そもそも記事を掲載した週刊文春の編集部に問い合わせるような内容にもかかわらず、A子さんの代理人に送付していることには疑問も浮かびます。A子さんの代理人弁護士が示談書の内容を漏洩したと推定するなど、文書を読んだ人が結果的にA子さん側にネガティブな印象を抱きかねない点もありました」(芸能リポーター)
橋下氏も古市氏も、テレビ番組にコメンテーターとして出演しているため、今回の問題に対する意見を求められることは少なくない。だが、前述したような形で自ら意見表明をしたことに、大きな得はないだろう。むしろ「第三者は黙れ!」と炎上騒動にまで発展した。
《古市憲寿と橋下徹 こいつらは被害女性の気持ちを完全に無視している いったいいつまで二次加害を続けるつもりなのだろう》
《炎上商法的な橋下徹と古市憲寿はスルーすればいいだけな気がしてきた》
SNSにはそういった意見が噴出し、中には《橋下氏や古市氏がテレビで有識者として発言してるのが不思議》と、2人の資質にまで疑いの目を向けるようなものもあった。
「世間を取り巻くハラスメントや性加害の問題を考えれば、被害者への二次加害は言語道断です。もちろんよりよい社会を築くために問題提起したり、議論を行うことは無駄ではない。一方で、2人は友人として黙っていられなかったという思いもあったのかもしれません。
中居さんのファンに対して、突然中居さんを失ったショックを少しでも和らげようという意図も感じられます。詳細がわからないなか、中居さんが性犯罪者のように扱われている現状には、疑問を持つ人も少なからずいるのも事実です。一連の言動は、擁護というよりは、中居さん本人がファンに伝えたい切実なメッセージを代弁したようにも思えますね」(前出・別の芸能関係者)
冒頭にあるように、中居は第三者委員会の報告書に異議を唱えている。
「中居さんはA子さんとのトラブルを否定しているわけではありません。ただ、性暴力という言葉からイメージされる暴力的な行為ではなかったと訴えたい一心なんでしょう。その背景には、過去、自分が携わった作品や楽曲まで“汚したくない”という、ファンや仲間たちに対する思いが隠れているのだと思います。今後も主張をし続けるしかないという思いなのでしょう」(前出・別の芸能関係者)
中居の“声なき声”が、響き続けている。
※女性セブン2025年7月3・10日号








