美容

若い女性に急増の“スマホ二重あご” 解消&予防の顔トレ指南

日常生活ですっかり手放せないツールとなったスマホ。夢中になるあまり、スマホ中毒や歩きスマホなどさまざまな問題も生じている中、悪影響は美容面にも…。

kaotore
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いま増えているのが、携帯電話やスマホの見過ぎによる若い女性の“スマホ二重あご”。携帯やスマホが疲れ目や肩・首コリなど体の不調を引き起こすことは知られているが、実は二重あごを作る要因ともなっているのだ。

ドクターシーラボが運営し、皮膚科医・城野親徳氏が総監修する『顔のたるみ研究所』が行った調査によると、1日のうち携帯やスマホを見る時間は、2012年の1日平均1.1時間から、2015年には1日2時間に伸び、3人に1人が1日2時間も下を向く体勢をとっているという。

今年7月には、総務省が個人のスマートフォン保有割合が初めて50%を越えたと発表したが、スマホ保有率の上昇にともない、二重あごを気にする人も増えていると同研究所構成員の三橋愛美さんは語る。

「スマホの使用時間の上昇と比例して、たるみや二重あごに悩む方は確実に増えていますね。下を向いて一点を見つめることによって、お顔のむくみやたるみに繋がりますので、当社の母体であるクリニックでも、二重あごに効果的な施術を行う患者さんの数は、ここ10年で10倍にも膨らんでいます。最近では女性だけでなく、男性も自覚が芽生えた方が増えているように感じます」(三橋さん、以下「」内同)

29才頃を機に肌の加齢は進んでいくが、うつむいて見るスマホの多用によって、老廃物の流れやリンパの滞りなどがあごに集中し、たるみや二重あごになる年齢が早まってしまうという。

二重あごになる仕組みとは?

大きな要因は、「姿勢の悪さ」「食いしばり」「目の疲れ」の3つ。

「ひとつはスマホを使っているときの姿勢の悪さです。背中が丸く、首が前に出てしまっていることと、長時間その姿勢でいることで、背中や腰が曲がって筋肉も衰えてしまいます。また、猫背は内臓を圧迫してしまい、自律神経や呼吸の乱れ、リンパや血液の循環が悪化することでお顔のむくみにも繋がってしまうのです。

どんどん溜まっていく老廃物や水分を積極的に出していかないと、脂肪となって二重あごができてしまいます。また、下を向く重力で表情筋が垂れ下がってくることで、あごに雪崩が起こってくるのです。

もうひとつは、集中による食いしばりです。ネットサーフィンなど長時間集中する行為を行うと表情筋がこわばったり、無意識に口がへの字になるので顔が歪んだり、口の周りの筋肉が硬くなり、血行不良が起きてしまいます。無表情になってしまうことで、表情筋が衰えて痩せてくると脂肪がつきやすくなり、フェイスラインが保てず脂肪がつきやすくなり、二重あごにつながってしまいます。

3つめは目の疲れです。近距離で長時間スマホの画面を見ることで目が疲れ、それが原因で血行が悪くなり、目元のたるみとなって、顔の下の方へと垂れてきてしまうのです」

一度二重あごになってしまうと、なかなか解消できないというのでやっかい。癖がついて凝り固まった筋肉は、ちょっとやそっとでは治らず、その上に厚く乗った脂肪も取って、コリをほぐさなくてはいけないというので、早めにケアをしたいところ。

そこで、エステティシャンの国際資格「CIDESCO」を持ち、表情筋トレーニングの指導を行うフェイスワークスタジオ「B-by-C」の鳴海えなさんに、二重あごの解消と予防法を指南してもらった。

「顔の筋肉は、普段からの表情癖に加えて、うつむき癖を覚えてしまいます。ですから正しく動かして、いい癖を覚え込ませることが非常に大事なんです。それにはまず、スマホで凝り固まっている顔の土台を柔らかくしないと効果が出ないので、咬筋(こうきん)という大きな筋肉からほぐしていきます。“ながら”では効果がないので、しっかりと覚え込ませて毎日トレーニングを続けることが大事です」(鳴海さん、以下「」内同)

毎日続けられる、難度の低い表情筋トレーニングをレクチャーしてもらった。まず首の詰まりやコリを解消してから、顔の順でトレーニングを。「首」と「顔」の二部構成で解説していく。

【まずは首のコリをとるトレーニングから】