料理・レシピ

糖質制限スープでダイエット!きのこ、さば缶などを活用した具だくさんレシピ6選

管理栄養士・金丸絵里加さんが教えてくれたのは、低糖質健康スリムスープ。ダイエットしつつ、疲労回復、骨粗しょう症予防など、健康もサポートできるスープだから、汁に溶け出した栄養まで残さず食べて。まずは、無理なく続けるためのやり方をチェックしてみよう。

管理栄養士・金丸絵里加さん
管理栄養士・金丸絵里加さん
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・夜だけスープにする
食べた食事が体脂肪になりやすい夕食は低糖質スープだけにします。1杯で満足できなければ、2杯食べてもOKです。

・1回に3食分作って残りは冷凍
3食分作って残りを冷凍すれば、毎回作る手間が省けます。2種のスープを作り置きして交互に食べると、1週間続けやすい。

・糖質23g以下の低糖質だから安心
糖質のとりすぎは体脂肪がつく最大の原因。今回のスープは1食23g以下の低糖質だから、優秀なダイエット食といえます。

まいたけ、大豆、しょうが、サラダチキンなどを使って

「ダイエットも健康も、毎日の食事次第です」と管理栄養士の金丸絵里加さん。でも、つい食べ過ぎたり、栄養が偏ったり。そんな時に食べたいのが低糖質スープ。

「食べごたえのある野菜を入れた具だくさんスープは、一品でお腹がいっぱいに。健康効果の高い食材やスパイスを積極的に使えば、生活習慣病が予防でき、スリムで健康な体の維持につながります」

3つのポイントは以下の通り。

・ポイント1:健康に役立つ食材がたっぷり!
各スープには、健康に役立つ食材がたっぷり。さらにその食材の栄養吸収を高める食材を組み合わせているので、効率よく栄養摂取。

・ポイント2:スパイス使いで味も健康もパワーアップ
こしょう、にんにく、唐辛子などのスパイスは、コクがでて、味のアクセントになります。健康効果もあるので、スープごといただきます。

・ポイント3:加工品を活用してラクに調理できる
乾物や缶詰など、買い置きできる加工品を活用。下ごしらえをしなくても、いつでも思い立ったときに、ラクして簡単に調理ができます。

使ったのは、以下の食材。期待される効果別に見ていこう。

サラダチキン、まいたけ、さば水煮缶、しょうが、大豆、モロヘイヤ
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●免疫力アップ/まいたけ
古くは漢方薬としても使われていたまいたけ。免疫機能を高める不溶性食物繊維・β-グルカンの含有量はキノコ類の中でもトップ。

●骨粗しょう症予防/モロヘイヤ
モロヘイヤのねばねば成分が糖の吸収を遅らせるためダイエットに最適。骨の材料・カルシウムと、その吸収を高めるビタミン類も豊富。

●血圧降下/大豆
低脂質で良質なたんぱく質を含む大豆は、血管を強くして血液をサラサラにする栄養素。抗酸化作用の高い大豆サポニンも含まれます。

●冷房冷え対策/しょうが
辛み成分のひとつ、ジンゲロールには血行促進の作用があります。一日の終わりにスープでとれば、冷房で冷えた体がポカポカに。

●脳の働きを活性化/さば水煮缶
脳を活性化する青魚の代表がさば。さばの脂に含まれるEPAやDHAは脳や神経の働きを助けて、記憶力の向上にも役立ちます。

●疲労回復/サラダチキン(鶏胸肉)
鶏胸肉には疲労回復効果が高いというイミダペプチド成分が含まれています。市販のサラダチキンなら、加熱済みなので調理が簡単。

「さば缶の脳はっきり担々(たんたん)スープ」レシピ

さば缶の脳はっきり担々(たんたん)スープ
ピリ辛で気分シャッキリ! 元気がでる味
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[糖質(1食分)7.9g]

《材料》(3食分)
さば水煮缶…2缶(280g) トマト…1個 にら…1/2束 ごま油…小さじ2 長ねぎ(みじん切り)…1/4本 しょうが(みじん切り)…1/2片 大豆もやし…1袋 水…3カップ
[A]
白すりごま…大さじ2 豆板醤…小さじ2 みそ…大さじ2 みりん…大さじ1

《作り方》
【1】トマトはくし形切りにし、にらは3~4㎝長さに切る。Aの材料を混ぜる。
【2】鍋にごま油を入れて中火で熱し、長ねぎとしょうがを炒めて香りがたったら、さば水煮缶を汁ごと加えてほぐしながら混ぜる。
【3】【2】にと水を注ぎ入れて煮立ったら、大豆もやしを加えて4~5分煮る。トマトとにらを加えてひと煮する。

★スパイスで健康プラス
【豆板醤】
そら豆や唐辛子などを発酵させた調味料。辛み成分のカプサイシンには抗酸化作用があり、代謝を上げる効果も。

「しょうがと根菜の塩昆布ポカポカスープ」レシピ

しょうがと根菜の塩昆布ポカポカスープ
たっぷりのしょうがで冷房冷えを改善
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[糖質(1食分)18.1g]

《材料》(3食分)
しょうが…2片 れんこん…100g にんじん…1/2本 ごぼう…1/2本 ごま油…大さじ1/2 手羽中…6本 だし…3カップ 塩昆布…15g しょうゆ・みりん…各小さじ1

《作り方》
【1】しょうが1片はみじん切りにし、残りはすりおろす。れんこん、にんじん、ごぼうはひと口大よりやや小さめの乱切りにする。
【2】鍋にごま油をひき、手羽中の皮目を下にして並べ入れて中火で焼き目をつけ、みじん切りにしたしょうが、【1】の根菜を入れて炒め合わせる。
【3】全体につやが出たら、だしを注ぎ入れ、煮立ったらフタをして5分煮る。塩昆布とすりおろしたしょうがを加えて、しょうゆ、みりんで味を調える。

★スパイスで健康プラス
【しょうが】
しょうがを加熱すると生成されるショウガオールは、細胞を傷つける活性酸素を取り除き、体を温めて免疫力をアップ。

「モロヘイヤとかきたまの骨元気スープ」レシピ

モロヘイヤとかきたまの骨元気スープ
食欲がなくてもスルスル食べられるとろみ汁
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[糖質(1食分)2.6g]

《材料》(3食分)
モロヘイヤ…1束 豚こま切れ肉…160g 卵…2個 ごま油…小さじ2 にんにく(チューブ)…小さじ1 水…3カップ 鶏がらスープの素…大さじ1/2 みりん・しょうゆ…各小さじ1 桜えび…8g

《作り方》
【1】モロヘイヤは葉を摘み取り、細かく刻む。豚肉も細かく刻む。卵は溶きほぐしておく。
【2】鍋にごま油とにんにくを入れて弱火で炒め、香りがたったら豚肉を加え、ほぐしながら中火で炒める。肉に火が通ったら、水と鶏がらスープの素、みりん、しょうゆを入れる。
【3】【2】が煮立ったらモロヘイヤを加えて中火でひと煮し、溶き卵をはしを伝わせて回し入れ、桜えびを加えて温めて器に盛る。

★スパイスで健康プラス
【にんにく】
香気成分・アリシンが豚肉のビタミンB1と結合して、疲れにくい体を作ります。血行を促進して生活習慣病の予防にも。

「鶏胸肉と香ばしねぎの疲労回復レモンペッパースープ」レシピ

鶏胸肉と香ばしねぎの疲労回復レモンペッパースープ
レモンのさわやかな風味があとをひく
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[糖質(1食分)7.3g]

《材料》(3食分)
サラダチキン(市販)…2個(約230g) 長ねぎ…2本 オリーブオイル…大さじ1 水…3カップ 酒…大さじ1 鶏がらスープの素…小さじ2 塩…少々 レモン汁…大さじ1・1/2
枝豆(ゆでたむきみ)…120g 粗びき黒こしょう…小さじ1 レモン(輪切り)…適量

《作り方》
【1】サラダチキンは大きめに手で裂く。長ねぎは3cm長さのぶつ切りにする。
【2】鍋にオリーブオイルを熱し、長ねぎを入れて中火で転がしながら焼き目をつける。
【3】【2】に水と酒を加えて煮立ったらサラダチキンを入れ、鶏がらスープの素と塩を加えて中火で2~3分煮て、レモン汁と枝豆を加えてひと煮する。器に盛り、粗びきこしょうを加え、レモンを添える。

★スパイスで健康プラス
【黒こしょう】
発汗作用や利尿作用があり、体の余分な毒素をデトックス。またピペリンという成分が血管を広げて血流を促します。

「まいたけの免疫力UP甘酒みそ汁」レシピ

まいたけの免疫力UP甘酒みそ汁
ほんのりした甘さでお腹も心も大満足
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[糖質(1食分)10.4g]

《材料》(3食分)
まいたけ…2パック 生鮭…2切れ 小松菜…1/2束 ごま油…大さじ1/2
だし…2・1/2カップ みそ…大さじ3 甘酒…1/2カップ 七味唐辛子…少々

《作り方》
【1】生鮭はキッチンペーパーにはさんで余分な水けをしっかりと取り、ひと口大のそぎ切りにする。まいたけは小房にほぐす。小松菜は食べやすい長さに切る。
【2】鍋にごま油を熱し、鮭の両面をさっと焼き、まいたけとだしを入れて中火で煮立たせる。フタをして弱火で5分ほど煮たら、小松菜を加えてさらに火が通るまで中火で煮る。
【3】みそを溶き入れ、甘酒を加え、温まったら火を止め、七味唐辛子をふる。

★スパイスで健康プラス
【七味唐辛子】
七味唐辛子のメインである赤唐辛子に含まれるカプサイシンが血行を促進。冷えやむくみの予防にも役立ちます。

「カレー風味の大豆 高血圧予防チリコンカンスープ」レシピ

カレー風味の大豆 高血圧予防チリコンカンスープ
スパイスの香りが効いて食べごたえもアリ
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[糖質(1食分)6.7g]

《材料》(3食分)
ゆで大豆…200g セロリ…1/2本 ブロッコリー…1/2個 オリーブオイル…小さじ2 にんにく(みじん切り)…1片 牛ひき肉…100g カレー粉…大さじ1 コンソメ(顆粒)…小さじ2 トマト水煮缶…1/2缶(200g) 水…2カップ 塩…小さじ1/4

《作り方》
【1】セロリはみじん切りにし、ブロッコリーは小房に分ける。
【2】鍋にオリーブオイルとにんにくとセロリ、牛ひき肉、カレー粉を加えて中火で炒める。
【3】ゆで大豆とコンソメ、トマト水煮缶を加えてよく混ぜる。煮立ったら水を加えて混ぜながら煮て、塩で味を調える。ブロッコリーを加えてひと煮して火を止める。

★スパイスで健康プラス
【カレー粉】
古くは薬として使われたターメリックやコリアンダー、チリパウダーなど数種のスパイスの力で内臓 の働きを高めます。

低糖質Q&A

Q.なぜ低糖質がいいの?

A.血糖値の急上昇を抑制
糖質が多すぎると血糖値を急上昇させ、余分な糖質は体脂肪として蓄積されます。低糖質の食事は血糖値を上げにくくします。

Q.どれくらいの糖質をとっていいの?

A.ダイエット中は1日150~200gが目安
茶碗1杯のご飯の糖質量は約55g。夜をスープだけにすれば、朝・昼は通常の1人前を食べても1日の糖質量は150〜200gになります。

Q.スープだと低糖質なの?

A.溶け込んだ成分で糖質オフ
野菜に含まれる食物繊維には、糖質の吸収を抑える働きがあります。汁にも溶け込んでいるので、スープだと余さずとれて効果的。

この人に聞きました:管理栄養士 金丸絵里加さん

料理研究家。女子栄養大学講師。おいしくて、ヘルシーなレシピがメディアで好評。著書に『糖質オフで大満足! やせるスープ』(エイ出版社)ほか多数。

撮影/安井真喜子 料理・レシピ作成・栄養計算/金丸絵里加

※女性セブン2019年8月1日号

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