ヘア&メイク・アーティスト、山本浩未さんの『女性セブン』での人気連載をお届け。今回は、疲れ顔の時のメイクについて。
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大人は疲れが、正直に顔に出ます。鏡を見て「ヤバい! どうしよう!」ってしっかりメイクで隠そうとするかたも多いと思いますが、反対なんです。実は厚化粧が疲れを強調するので、疲れている時こそ薄化粧にする方がいいんです。
お疲れ顔を元気に見せるスキンケア&メイク
イメージは、尾野真千子さん。演技派女優として名高いですが、リアルでとても感じがいい。最近のドラマ『夏目漱石の妻』(NHK)では、気難しい漱石を明るくおおらかに支える妻役がはまってました。決して華美ではないけど、明るさとバイタリティーがにじみ出ています。
そんな真千子風元気顔を目指すために、まずは、スキンケアにひと手間を。いつものように化粧水をつけたら、もう一度重ねづけ。これで肌がもっちりしっとりすればOKだけど、しないようなら、さらに重ねづけを。
要は手のひらで肌を触った時に、手のひら全体が軽く吸いつくようになるまで化粧水を重ねてあげるんです。それから乳液など、通常のお手入れを。肌を充分にうるおすことで、ベースメイクのなじみがよくなります。
ベースメイクは抑えめに、ポイントメイクは黒を効かせて
疲れていると顔色が悪くなるから、肌色をコントロールする下地をたっぷり使うというかたもいると思いますが、かえって浮いてしまうんですよ。ベースメイクこそ、薄く! いつも使っているBBクリームなどを全体に薄く塗ったら、ティッシュで軽く押さえてフィットさせ、くすみやすい目や口の周りのみ、軽くたたくように重ねます。
チークもパールがあまり入ってないものを、ふわっとぼかす程度で充分。あまりコントラストを強くせずに、血色程度にとどめましょう。メイクの最後にチークを入れるかたも多いと思いますが、ポイントメイクの前に、ベースメイクの延長として入れると、ふわっと仕上がります。
ポイントメイクはいつも通りでいいのですが、アイラインかマスカラの黒をちょっと効かせるのがポイント。黒目を強調するように根元からきっちりつけましょう。これでメイクが薄くても疲れが気にならない顔が完成します。
尾野さんって実はかなりの美人なんだけど、美人っぽさを感じさせない。そこも好感度が高いところ。私たちも疲れを悪目立ちさせない薄メイクで、“感じのよさ”をキープしていきましょう!
【1】化粧水は重ねづけ
化粧水は肌がもちっとして、手が吸いつくくらいまで重ねづけを。ベースメイクのなじみ、もちがよくなる。
【2】目と口の周りがポイント
カバーすべきは、目まわりと口まわり。ベースメイクは全体に薄くして、目と口の周りのみ重ねてなじませる。
イラスト/楽谷玲子
山本浩未(やまもとひろみ)
ヘア&メイク・アーティスト。1964年生まれ。今すぐ実践できるメイクテクニックと親しみやすいキャラクターで、同世代からの支持も厚い。最新刊『同窓会で二番目にキレイになるには…』(小学館)も好評。
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