皇后雅子さま(56)が『御養蚕始の儀』に初めて臨まれた。昭憲皇太后(1849~1914年)が養蚕業の奨励のため始められ、歴代皇后に受け継がれてきた行事。
5月11日、コロナ禍の中で行われたが、周囲にお気遣いをされてのご公務。雅子さまは、しっかりとマスクをつけられて、ピンクのスーツにパールのネックレスの装い。やわらかな表情を浮かべられていた。
「御養蚕始の儀」のため皇居へ
皇居内の紅葉山御養蚕所で行われる『御養蚕始の儀』のためにお住まいの赤坂御所から皇居に入られる雅子さま。コロナ禍にあってマスクをつけられていたが、沿道の人々や報道陣に会釈をされる姿は穏やか。
雅子さまは、この日、孵化したばかりの蚕に細かく刻んだ桑の葉を与える“掃き立て”を行われた。現在は日本文化の継承という意味合いが強まったこの行事。今後2か月かけて、繭の収穫をされる。(5月11日)
上皇后美智子さまに見る作業の手順
2018年5月2日「山つけ(吹上西通り野蚕室)」
天皇陛下(当時)のご退位(2019年4月30日)に伴い、美智子さま(85)の最後の御養蚕行事になった“山つけ”。蚕の卵をクヌギの枝にとめられる。
2018年5月24日「上蔟行事」
やはり最後になった“初繭掻き”。この年初めて、在来種の蚕・小石丸の繭を収穫された。
※女性セブン2020年6月4日号