健康・医療

ストレスやうつに悩む人にはバナナがおすすめ!効果UPには牛乳をプラス

withコロナの時代を迎え、平時とは異なるライフスタイルや働き方を余儀なくされ、先の見えない不安を抱える人も少なくないのでは? 中にはストレスが増え、軽いうつ状態になってしまう人も…。

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管理栄養士・オンラインカウンセラーの菊池真由子さんは、ストレスやうつで悩む人に積極的に食べてほしい食材があるという。菊池さんに、その食材とストレスやうつの対処法について聞いた。

心の平穏を保つトリプトファンが豊富な食材

バナナ
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気分が落ち込み、うつ状態になると、それを補うように体内では抗ストレスホルモンの消費が加速する。

「抗ストレスホルモンと言われているのがセロトニンです。セロトニンが十分満たされていると、ストレスやうつ上手に向き合えるので気分も前向きになりますが、不足すると、不安感がつのる、嫌な気分が残る、疲れるなどの症状が起こりやすい。ストレスを抱えているときやうつの症状があるときは、セロトニンの消費が増える分、セロトニンを合成しなければならないのです」(菊池さん・以下同)

◆バナナの適量は?

セロトニンの材料となるのがアミノ酸の一種トリプトファン。

「トリプトファンを豊富に含む食材がバナナです。ただし、バナナはでんぷんが多いので、1日の敵量は1/2本。残りはラップに包んで冷蔵保存するか、冷凍バナナにして翌日食べましょう」

バナナの甘味による抗ストレス・うつ効果

バナナ
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ちなみに、バナナのカロリーは1本あたり103kcal。一般のスイーツに比べたら高くない気もするが…。

「1日のおやつの適量は150~200kcalなので、スイーツ代わりに食べるなら1本食べても問題ありません。甘くて満足感もありますから、バナナを食べておやつのカロリーをカットできるなら、むしろおすすめです。

200kcalまでOKなら、2本食べてもよいのでは?と思いがちですが、バナナはカロリーというよりも量的なボリュームがあるので、“これくらいたくさん食べても平気”、“または、“これくらい食べないと物足りない”など、食べぐせがついてしまうのでNG」

◆バナナの甘味がストレスを抑える

さらに、バナナの甘味にはストレスやうつを抑える効果が期待できる。

「バナナをはじめとする糖質の甘味には、脳や自律神経をリラックスさせて幸せな気分や安堵感を与える効果があります」

バナナの効果をUPさせる食べ方

バナナがはいった牛乳
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では、バナナを食べるならいつがいいの?

「セロトニンが合成されるのは午前中と言われていますから、朝食時に食べると効率よく摂取できます。朝ごはんを食べない人は、バナナだけでも食べる習慣をつけましょう。一方、仕事中にストレスを感じやすい人は、仕事の合間の間食として食べるのがベター」

一緒に食べると効果が上がる食材は?

「バナナよりは劣りますが、バナナ同様にトリプトファンが含まれている牛乳を飲むと摂取量がアップします」

◆ヨーグルトと合わせれば便秘対策に

バナナには食物繊維のペクチンも多く含まれている。便が硬い、便がなかなか出ない、残便感があるなどの便秘改善にも効果的だ。

「便秘に悩んでいる人はヨーグルトと合わせれば、より解消されやすい。便がお腹に詰まっていると、腸内環境が悪化して免疫力が低下します。免疫が低下すると、新型コロナウイルスなどのウイルス性疾患に感染しやすくなるので、便は早く外に出すに限ります。

また、バナナのファイトケミカル(植物が持つ有効成分)のオイゲノールには、免疫細胞の数を増やして活性化させる作用があるのでウイルス対策にもなります」

セロトニンを増やすための言葉&運動

ペットボトルを持ち、並走する女性
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ストレスやうつを抱える相談者に、菊池さんは実際にどんなアドバイスをしているのか?

「ストレスが溜まっている人の中で、特に多いのがお子さんとの親子関係です。学校が始まれば解消すると思いますが、ストレスが溜まると、人はイライラして攻撃的になります。イライラは伝染する傾向にあるので、家族の誰かがイライラしていると家庭内がギスギスした状態になってしまい悪循環に。

“イライラしているな”と思ったら、何気ないことでも“ありがとう”と言ってみましょう。実は、”ありがとう”の言葉を発するだけで、言った本人も言われた相手も愛情ホルモンのオキシトシンが出るという研究結果が出ています。“ママの言うことを聞いてくれてありがとう”。“手伝ってくれてありがとう”。感謝の気持ちを伝えると、気持ちも落ち着きを取り戻します」

◆先の見えない不安を解消する意外な方法は?

頭をなでる、だっこする、などのスキンシップも有効。一方、先の見えない不安からくる憂うつな気分はどうすればよいのか?

「うつ状態の人に指導しているのが、朝起きてから10時までに行う散歩です。午前中に作られるセロトニンを効率よく分泌させるには、日光を浴びるのも大事。くもりの日でも、室内照明より日照を浴びた方が効果はあります。散歩は、なるべく30分歩いてほしいのですが、15分でもOK。時間よりも毎日続けることが症状を軽減するコツです。

雨の日は、ベランダや軒下で深呼吸。または、窓を開け、外の空気をとり込んで深呼吸。それだけでも気分がリフレッシュします」

この人に聞きました:管理栄養士・菊池真由子さん

菊池真由子先生の顔写真
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管理栄養士・健康運動指導士。NR・サプリメントアドバイザー。日本オンラインカウンセリング協会認定上級オンラインカウンセラー。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)を経て、厚生労働省認定健康増進施設などで栄養アドバイザーを務める。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人の栄養指導に携わる。『食べても食べても太らない法』(三笠書房・以下同)が10万部超えのヒット。『図解 食べても食べても太らない法』、『食べれば食べるほど若くなる法』、『図解 食べれば食べるほど若くなる法』もベストセラー。

取材・文/佐々木めぐみ

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