大人世代はもちろん、若い人の間でも、「和の美しさ」への関心が高まっている最近。元旦や成人式、和の行事など、和装に親しむ機会が増えるこの時期、ぜひ着物のおしゃれを楽しみたいところ。

そこで、資生堂のトップヘア&メーキャップアーティスト、鎌田由美子さんが2017年らしい着物×メイクアップを“レトロ”をキーワードに提案。
和装のときは、ヘアとメイクアップにも和の美意識を取り入れることが大切。流行を取り入れながら、自分らしく、上品で装いに合った“Kimono Beauty”を楽しむためのコツを、鎌田さんが解説する。振袖と訪問着、それぞれを素敵に着こなすコツを掴んで。
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【振り袖編】トレンドのレトロモダンを華やかに、大人っぽく

振り袖の2017年トレンドは、クラシカルモダンなデザイン。例えば、写真のような伝統的な手描き友禅の振袖。つややかなシャンパンゴールドの地に大輪の牡丹と鉄線(てっせん)が映える大人っぽいデザインです。毘沙門亀甲の華やかな帯で格調高くまとめています。
着物の柄や帯・小物などに使われている配色を、口紅やアイメイクに取り入れると、全体がバランスよく調和します。今回は、透明感のあるツヤ肌とふんわりぼかしたレッドのルージュで、フレッシュな透明感のある愛らしい印象に。

ヘアは、振袖のういういしさを引き立てる新日本髪を選択。着物のシャンパンゴールドに合わせたコサージュをつけ、クラシカルな中にモダンな軽やかさを演出しました。
【メーキャップのポイント】01 リップ

口紅は着物の花の色からレッドをピックアップ。唇の中央部分から広げるように口紅を塗り、チップを使って輪郭をソフトにぼかしてから、中央部分に重ねづけを。ふっくらと軽やかな唇に仕上げましょう。
【メーキャップのポイント】02 チーク

チークはほんのりと少し高く広めに入れるのがコツ。頬の笑って高くなる位置から、やや上に向かって、目の下にふんわりとぼかします。さらにこめかみにむかって、薄くなじませて。
【メーキャップのポイント】03 アイメイク

アイシャドーはまぶたに「柔らかな明るさと輝き」をプラスするだけ。漆黒のアイラインとマスカラで、澄んだ黒い瞳を印象づけて。

【1】ベージュゴールドのアイシャドーをブラシにとり、アイホール全体にぼかす

【2】黒のリキッドアイライナーで、上まつげの際に細くラインを入れる。目じりは自然にすっきりと描く。このとき、下まぶたのフレームラインを目安に、下がらないように注意。

【3】アイラッシュカーラーでまつ毛をカール。黒のマスカラを根もとからたっぷりつけ、毛先に向けて丁寧にさばく。下まつ毛にもマスカラを忘れずに
POINT!
着物の柄、帯や小物などに使われている色を、口紅やアイメイクに取り入れると、全体のバランスが調和される。

今回使用した「資生堂 ルージュルージュRD501」(3888円)は、リッチでクリーミーなテクスチャーをもつ口紅。肌と一体化する独自の発色とフィット感で、肌色までも美しく見せ、すんなりとなじむ。
【訪問着】透明感のある大人のつや肌でレトロシックに

流水縞に槍梅を配した訪問着に、銀ベースの組帯を合わせることでシックな装いに。刺繍の襟をつけると、晴れやかな気分が盛り上げるはず。板締め絞りのレトロなムードの長羽織をまとえば、より大人の女性らしい優雅でたおやかな装いに。観劇やお食事などにおすすめのスタイルです。
訪問着のメイクアップは、全体に色味を抑え、しっとりとした落ち着いた雰囲気に。チークとハイライトの効果でつややかでいきいきとした印象を演出しています。

ヘアはアシンメトリーの耳かくしで、夜会巻きのアレンジに。飾りはつけず、後頭部にボリュームをもたせながらコンパクトにまとめて。色っぽさと潔いかっこよさが混在したレトロシックなスタイルです。
【メーキャップのポイント】01 チーク&ハイライト

チークをきちんと入れると、いきいきとした華やかな印象に。繊細なパール感のあるタイプを選ぶと、ツヤ感を与えることができる。チークブラシを使って、頬骨に沿って少し高い位置にぼかすのがポイント。 ハイライトは、目の下から頬骨にかけてのCゾーンに。チークとダブルの効果で、立体感と透明感をアップすることができる。
【メーキャップのポイント】02 リップ
口紅は肌なじみの良いピンクベージュ。リップブラシで輪郭をとってきちんと塗ることで、凛とした大人の印象が際立つ。

【メーキャップのポイント】03 アイメイク
目もとは、繊細な輝きのピンク系のシャドーでふんわりと。黒のリキッドアイライナーでくっきりとしたラインを描くと、格調高く優美な雰囲気に。
POINT!
肌にツヤとうるおいを与えたいときには、「プレイリスト スキンテクスチャーヴェール モイスチャーライジング」(26g 4860円)を。うるおいのあるツヤ感が、軽やかなトレンド感をプラスしてくれる。

なめらかでつややかな肌を瞬間演出する新発想の「肌グロス」。ファンデーションの上から使用しても、よれ、くずれ、薄れがなく、つけたての仕上がりが長時間持続してくれる。
鎌田由美子(かまだ・ゆみこ)

資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト。ラグジュアリーなビューティーセンスで宣伝・広告・CM、女性誌などで活躍。1992年にスタートした日本の古きよき伝統の創造と、和装と洋装が融合する京都を舞台にしたイベント「ファッションカンタータ from KYOTO」の、ショーのヘア&メーク総合監修を務めている。2016年「きものサローネ in 日本橋」KIMONOコレクションも手がける。著書に『着物ヘアメイクの発想』(誠文堂新光社)がある
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